表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
212/428

212回 内部に入り込む、その足がかりを作っていく

 情報収集という点ではソウスケの活動も重要なものになる。

 外から観察するだけでは分からない内情。

 それを探るには人の中に入っていかねばならない。

 言葉を交わし、少しでも実情に近いところを知る必要がある。

 それは現状ではソウスケにしか出来ない事だった。



 行商人として潜入するソウスケは、その任務を可能な限り遂行しようとしていた。

 とりあえずは行った先々の町や村の物資の状況。

 高くても売れるなら物資が足りてない。

 まだ値段が抑え気味ならば、まだ余裕がある。

 また、人の顔色などを見てどの程度気力や体力が残ってるのかも探る。

 疲弊してる者は、どうしたって外見にそれがあらわれる。

 商売をする際に行う世間話からも色々うかがえる。

 言葉の端々に内部事情があらわれるからだ。



 最近の人の出入りがどれくらい増減してるのか。

 物資の行き来はどうなってるのか。

 領主などから布令が出てるかどうか。

 そんな事が状況を判断する材料になる。

 行商人だった頃も、そんな所から物資の多寡、ひいては商品の需要をはかっていたものだ。

 今はその対象範囲がもう少しひろがっている。

 敵軍の動きに領主らの動向。

 それらも可能な限り調べあげていく。

 何なら、領主の所に直接声をかけ商売を持ちかけながら。

 物資不足のところなら、ソウスケの話に飛びついてくる。

 そういったところならば、ソウスケの扮する零細行商人でも食い込む余地があった。



「────てなところだと思う」

 郊外に出て偵察隊と合流し、情報を渡していく。

 ソウスケが聞き出した事、聞き出した事から推測した事。

 それらをまとめて渡す。

 書面になった情報を受け取った偵察隊は、礼を言って退散していく。

 手にした情報をユキヒコ達に伝える為に。

 その後ろ姿を見送る事もなく馬車に乗り込んだソウスケは、次の目的地へと向かっていく。

 巡らねばならない所は多い。

 立ち止まってる暇はなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


_____________________

 ファンティアへのリンクはこちら↓


【よぎそーとのネグラ 】
https://fantia.jp/posts/2691457


 投げ銭・チップを弾んでくれるとありがたい。
登録が必要なので、手間だとは思うが。

これまでの活動へ。
これからの執筆のために。

お話も少しだけ置いてある。
手にとってもらえるとありがたい。


_____________________



+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ