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127回 そろそろ残った連中を始末するお時間です

「隣でやった事はおぼえてるか?」

 質問してきたグゴガ・ルにあえて質問を返す。

「ああ。

 確か男と老人を大きな町に送り込んだな」

「そうそう。

 それで商人や輸送を全部潰していった。

 そうなれば市街には物が入らない」

「それはそうだな」

「そうなれば食料も無くなる」

「無くなるって、食い物が無くなるって事か?」

「そうだ。

 そうなればあいつらも元気に動き回るなんて出来ないだろう」

「確かにな。

 ……なるほど、だから戻るのか」

 そこまで聞いてグゴガ・ルにも分かってきた。



 人がいつもより多く、食料を始めとした物資が全く入ってこない。

 そうなれば結果は明らかである。

 食い物がなくなれば嫌でも衰弱していく。

 さすがに身動きがとれなくなるほどではないだろう。

 だが、確実に動きには鈍ってる。

 力もそうそう出ないだろう。

 そうなればゴブリンでも問題無く制圧出来るというもの。



「市街は人数が多いからな。

 俺達だけだと制圧は難しい。

 だからまず奴らには弱ってもらわないと」

 その頃合いがそろそろだと踏んだのだ。

「先に商人とかを潰しておいたし、それから町や村の連中を放り込んだからな。

 その食い扶持を確保するだけでも大変だろうよ」

 もし領主が人情溢れる人間なら、民に施しを与えて備蓄を食いつぶしてるだろう。

 そうなればありがたい。

 この場合、民どころか兵隊も衰弱する事になる。

 そうでない、冷静(で冷酷)な判断が出来る者ならば、自分達と兵隊の食い扶持だけは確保してるだろう。

 それはそれで問題は無い。

 兵隊はまだ動けるだろうが、それ以外の者を考慮する必要がなくなる。

 兵士だけを相手にするならまだ勝機はあるのだ。

「怖いのは民も戦力になってる場合だ」

 その時には数千人を相手に戦わねばならない。

 それを1300人程度のユキヒコ達で制圧するのは難しい。

 勝機はかなり低くなる。



「けど、今ならそこまで相手にする必要は無いだろう。

 領主の兵隊が50人くらい。

 義勇兵と聖戦団も合わせて、全部で200人になるかどうかってところだ」

 純然たる戦闘要員は概ねそのくらいであろう。

 もっとも、これは最大で見積もった場合だ。

 実際にはもっと少ないと予想される。

 怖いのはここに民衆が戦力として加わる事だった。

 しかしもし食糧不足などで衰弱してるなら、これらを戦力として勘定する必要が無い。

「あとは本隊と合流して叩けばどうにかなる」

 現在、侵攻用の道路造りなどをしてもらってる者達と、ユキヒコ達の一部が戻れば1000人ほどになる。

 この兵力ならば、敵を充分に倒す事が出来る。

「そろそろそんな状態になってるんじゃないかと思うんだ」

 その頃合いをユキヒコは見計らっていた。

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