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皿屋敷

作者: 夜朝

一枚

二枚


此の身を呑みし

井戸に誘なうは

皿持つ手

丸皿 角皿 刺身皿


三枚

四枚


屋敷の内の総べて

皿という皿

触れれば運び来よ

陶磁 青磁 白磁


五枚

六枚


投げて寄越せよ

皿また皿

十枚目は何処

九谷 備前 伊万里


七枚

八枚


幾度 求めるも

今は井戸の我が身

水に凍えるばかり


九枚

…………


薄氷の張る胸元

温もりの剥げた身の内

空いた穴にも沁み氷


眼窩には暗闇

探る掌 骨の合間に

零れ落つるは欠片ばかり


一枚

五枚

九枚


「十」


誰ぞ

其の声 井戸の上

水の底にも光射す


あらうれしや

あらうれしや


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