表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
dream come true  作者: ふじもん
〜終わりと始まり〜
8/36

捜索

〜幸せのパン〜

橘先輩「とはいってもな、3日以上見つかってねーからな」

声がする。知ってる声だ。

店長「ああ、可能性のあるところはくまなく探したはずなのになんでだ」

橘先輩「まああとこの島で唯一警察も手をつけてない場所はせいぜい……んっ?」

体を起こすと先輩と目があった。するとすぐに駆け寄られる。

橘先輩「おい、春樹大丈夫か?」

店長「よかったぜ、お前まで駄目だったらホントにシャレになんねーぞ」

春樹「お前までってどういう事ですか?」

店長「えっ」

春樹「妹はまだ見つかってないんですか?」

店長が一瞬しまったという顔をするが隠しても仕方がないと思ったのか

店長「ああ、まだ見つかってない。もう3日ずっとこの調子だ」

と正直に言ってきた。すると先輩が店長の肩を掴んで

橘先輩「おい!!」

というが店長は

店長「嘘を言ってもしかたねーだろ、すまん春樹、この3日間、俺達も島中探したが見つからなかった」

正直に頭を下げた。そしてまた僕の中で、時間が止まる。しばらくの沈黙の後

春樹「見つかってない、じゃあやっばりホタルは――」

店長「でも!!」

と店長は僕の肩を掴み強く言う。

店長「いいか春樹、絶対に諦めるな!、行方不明だろうがなんだろうが死んでねー以上それは"最悪"とは言わねーよ!、いいか!まだ死んでねーんだ、必ずどこかで生きてる。なのにお前がそんな面してんじゃねーよ」

春樹「て、店長…僕」

涙が止まらなかった。ポロポロと溢れてきて、冷たい中に暖かいものが入ってきたのに耐えられなかった。店長達の服を見ると汚れが酷く目立った。きっとどれだけ汚れても、自分の仕事を投げ出しても探してくれたんだろう。

店長「大丈夫だ。心配すんな、絶対ホタルちゃんはお前のこと待ってんぞ。だから俺達の今するべきことは探すことだ。いいな?」

店長は頭を撫でてそう優しくいった。

春樹「う、うん」

それに僕は泣き声で答える。しばらくすると先輩が話し出した。

橘先輩「…春樹、確かに俺達はこの島中探した。ただ一つだけ探してない場所がある。まあ正確には探せない場所だ」

春樹「探してない場所?」

橘先輩「そうだ、そこが唯一の可能性だが、入れるかどうかわからん、なんせ警察すら全体の地理を把握してないくらいだからな」

その物言いにピンとくる

春樹「まさか探してないところって…?」

店長「ああ、もう四の五のいってられねーよ、しっかり覚悟決めろそこにいく以外ホントにねーんだ。警察もなぜかそこだけは入らねーしな…」

橘先輩「でもいいのか?お前怖いの苦手だろ」

店長「バカやろそれはお前だろうが、いいからとっとといくぞ」

と店長は一言溜めて

店長「"禁止区域"に」

と言った












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ