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誕生

「メルリア様!」「メルリア様ー!」

国民が、テラスにいる私を呼ぶ。

ドレスを着て、冠をのせ、国旗を掲げる私を呼ぶ。

手をふり返すとともに、涙が頬を伝って落ちた。



もうどこにも、私の名前を呼ぶ者はいない。





これは、昔々の話。


あるところに、小さな国があった。

『ゴータリヤ フォルデ』。

女王が政権を握る、戦争も内戦も起こさない国であった。伝統やしきたりを守るお堅い国であった。

たとえそれらが間違っていても、時代に不適切であっても、守り抜いた。



ある年、王家に生まれた四つ子姉妹。

長女はメルリア、次女はジャンニー、三女はユリアン、四女はアーベアと名付けられた。


しかし、


国民へと公表されたのはメルリアの誕生のみ。




たった、数分の差。

それが、彼女たちの運命を狂わせる。

1×××年、午前2時過ぎ。

人のために尽くす命が3つ、生まれた。




【王家の鉄の掟 】一部抜粋。



一, 我が国の全てにおける決定権を女王が所有する。ただし、掟や伝統に逆らうことは禁ずる。


二, 女王の子は女児一人に限る。国民への公表も同様とする。長女のみを王家の子とみなし、育成する。男児が生まれた場合は、自衛軍隊長となるための育成を施す。長女とともに双子、又はそれ以上で女児が生まれた場合、長女の影武者として生きるための育成を施す。

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