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正義高校  作者: テルル
2/2

4月9日

「今日からこのクラスの担任の大内だ。1年間よろしくな」

結構暑苦しそうな人だな。入学式で見た感じどの先生もこんな感じだったけど。

「さて、一通りの説明は終わったが、何か質問のあるやつはいるかー?」

「先生!入学式にいた女子はどこへ行っちゃったんですか?」

「湯田か。内容はけしからんが、元気がいいのはいい事だ。お前たちは高校生、つまりはまだまだ子供だ。そんな状態で何か間違いもあってはいかんからな、女子は森の先の別校舎だ。だから存分に部活に打ち込むといい。

ちなみに森には警備員や大量の猫がいて危険だから近づかないように」

猫?猫がいてもなにも怖くないと思うが・・・

「な、なんですと!?共学というのは嘘だったのか?」

「まぁ、ざっくりいうと嘘だな。だがこれにもわけがあってな、その昔実際に間違いがあった事があるらしい。それで大変な事になって男女分ける事になったそうだ。恨むなら先輩を恨むんだな。他に質問はないか~?ないなら、早速だが授業を始めるぞ」

女子校舎は森の先・・・か。この学校も相当広いしから森を散策するのも楽しそうだな。・・・ついでに女子を拝めるかもしれないし。

             

                ~


「ここが今年から3年間お世話になる寮か。」

木造三階建ての見た目オンボロな寮だ。一部屋四人で、この四人は毎年入れ替わるらしい。簡易的なキッチンのある広間もあり、食堂を利用せず自炊も出来るらしい。食材をどこから手に入れるかは分からないが。

「お、内藤もここの寮なのか。部屋はどこなんだ?」

バスで隣にいた宗像だ。クラスも同じならば、寮も同じらしい。

「俺は306号室だ。お前は?」

「僕も306号室だよ。どうやら同じ部屋みたいなだね。これから一年よろしく!」

「よろしく」と一言いい部屋へ向かう。残りの二人は一体どんな奴なのだろうか。

「内藤は部活は何に入るか決めたの?」

宗像が着いてきながら質問を投げかけてくる。

「部活は入る気はないかな、入れないし。小隊には入るか作るかするつもりだけど」

チームってのは、四人の戦闘員と一人のオペレーターで構成される小隊の事だ。今から少し昔のサイボーグや超能力がまかり通るようになった頃、力はあるのに使う場所がないため、とてつもなく犯罪量が増えたらしい。それも特に未成年の力に溺れている状態でのだ。

そのため、ある程度安全な状態での力を行使する仕組みとして、小隊が考えられ、今ではスポーツと同じような状態になっている。

ちなみに、超能力などを用いた戦闘は今までの銃撃戦とより遥かに派手であるため、エンターテイメントとして受け入れられるまでそう時間はかからなかったらしい。

「この学校は人数が多すぎて、小隊数の制限とかも設けていないらしいからな。その他の面でも全国の学校の中でもかなり条件いいんだ。」

「へ~、そうなんだ。内藤は超能力者なの?それともサイボーグ?はたまた、別の何か?」

「まぁ、秘密って事で。ちゃんと小隊を作る事が出来たらそのうち分かるしね」

そんなこんな話していると、306号室に着いた。

ここが俺が一年間過ごす事になる部屋か。

事前に渡されていた鍵を差し込む。

「ん、開いてるな。既に誰かいるのか」

部活や小隊を見に行ってる人が多いと思っていたけどそうでもないのな。

ガチャっと扉を開けて部屋の中に入る。

「なんだ、湯田じゃないか」

「なんだとはなんだ。俺が同室で悪いか」

「そんな事は別にないが・・・まぁ、一年間よろしく」

「僕も同室だよ~。湯田君よろしく」

「宗像と内藤が同室か。一年間よろしくな」

「こちらこそ、よろしくね」

「そういえば、残り一人は誰なんだろう?」

「この部屋は三人部屋だぜ。俺らの学年は三人だけ余ったらしい」

「少し楽しみが減ったけど、四人部屋を三人で使えるし別にいいか」

「だね~。ゆったり部屋を使えるのはいいよね。部活とか小隊関連で色々物も増えそうだし」

そういえば、この学校には学校代表になってる小隊以外には部室的な部屋はあたえられないんだったな。代表小隊には入る事はないだろうし、少しでもスペースがあるのはちょうどいいな。

「お前らは部活?それとも小隊?」

「俺は小隊に入るか作るつもりだ」

「僕はまだ決めてないね~。面白そうなのがあったらそこに入ろうと思ってる」

「なるほどね。俺も小隊に入るつもりだから内藤とはライバルだな。ちなみにお前はどんな能力を持っているんだ?」

「ライバルになるかもしれないやつに教えるわけないだろ。実際に小隊で対戦する事があれば、その時にでもわかるさ」

「それもそうだな、小隊に入ってすらいない奴の情報を持ってても仕方ないしな」

「ほう、言ってくれるじゃないか。そういうお前こそ、なにか当てでもあるのか?」

「ふっふっふ、聞いて驚くなよ!既に俺は代表小隊にスカウトされて、入る事が確定しているのだ!」

ということは、結構な能力者なのかな?

一応この学校の小隊はそこそこいい成績を残しているし。警戒はしといた方がいいかな?バカそうだけど。

「まぁ、殺し合う事になるかもしれんが部屋の中では仲良くしようぜ」

「だね~。日常生活でもいがみ合われちゃ僕も気まずすぎるしね」

一瞬存在を忘れていたが、宗像もいたんだったな。

「俺も休む場所ぐらい欲しいしな。小隊間で何か起こったりしてもなるべく持ち込まないようにするか」


                



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