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少年、異世界に渡る  作者: 野上月子
第1章 ~少年、異世界に渡る~
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少年、ルストいう凶悪な生物

凶悪な生物ルストに旬は苦戦します。

その様子をどうかみてくださいね

では、どうぞ

あの日までの俺は本当に何者でも無い普通の人間だった

友達とゲームしたり、母親に怒られたりする毎日を送っていた俺

本当にどこにでもいる普通の人間だったよ・・あの日までは。

さっきから気になっているだろうと思うけど

実は、あの日と始まりの日のこと。

そう、あの日というのは赤い月のこと


あれは、本当に偶然だった

運命の日に遊びに行った俺も悪かったけど

まさか異世界に行くことになるとは思わなかったよ。

おまけに、退化はするし・・。

つくづく俺は本当に運が良いのか分からない

運が良かったと感じられたのは


魔法使いになれたことやジンに出会えたこと

逆に悪いと思えたことは

それは・・戦うことさ。

弱肉強食の世界だから戦うのは当たり前だけど

殺し合いも戦もない世界に育ったから

恐ろしくて当然だった

だから・・俺は怖いんだ。

未知の戦いに歩むことが・・。


                    **********


                     

(くるぞ!!)

「うん・・。」


ルストが旬達に気づいたのか攻撃開始をしようとする

旬は、黙る、ジンは不思議に思ったのか


(どうした。お前らしくないぞ?)


「手が震えるだよ・・。」

必死に震える手を握り締め

押さえつけようとするが、震えは収まらない

ジンはあせったかのように


(お前、今更震えている場合ではないぞ!!)


分かっている

さっきまであんなに威勢がよかったのに

いざ目の前にすると手がまた震え始めた


ルストは、旬の目の前に来る

とっさのことだったので俺は判断がつかなかった


(危ない!!)


ジンは旬の首根っこを噛み、避ける


(大丈夫か!!)

「あ・・うん」


曖昧な返事だ。

頭では分かっているのに

身体は言うことを聞いてくれない

旬はとにかく恐怖で震えている腕を抑える


やっぱり、まだ震えているね・・俺。


恐怖に怯えるな!!


怯えると死ぬと思え


必死に自分にそう言い聞かせる俺

でも、腕の震えは収まらない

このままじゃ・・俺

その恐怖と畏怖が混ざりあっている中

その腕と旬の様子を見たジンが見かねたのかかみつく


「いってぇぇ、何をするんだよ!!」


思わずの痛みに叫び、ジンに怒鳴る

フンっと鼻で笑いながら旬に問う


(どうだ、震えは止まったか?)


え・・。

俺は思わず自分の手や腕の震えが・・。

止まった・・?

あんなに震えていたのに・・止まった


俺はその時初めて気づいた

そうか、ジンはそのために俺の腕を噛み付いたのだな・・。

おかげ様で震えは止まった



「ありがと。もう大丈夫だ。」

(礼はいわんでいい。目の前の敵を見ろ)

「うん、そうだよね」


余裕に笑えるまでになったけど、ルストに対しての警戒を続ける

今、俺がするべきことは、ただ一つ・・。

俺は前方を注意することにした

ルストは先ほどから攻撃せずに奇妙な行動をとっている

まるで溜めている何かを吐き出すかのように

俺はそれが気になったのかジンに問う


「なぁ、あのルストは何を攻撃が主なんだ?」

(ルストは、液体が主な攻撃だ。当たると・・旬、避けろ!!)

「うわっ」


慌てて旬は避ける

ルストは何かの液体を吐いた、旬がいた場所に

液体は後ろの木に当たり、その途端、木が溶ける


「嘘・・木が溶けた」


旬は目をまるくする

木は液体と化し水のようになる

ジュワジュワと怪しい音と共に液体化された木の様子に

旬は顔を真っ青になる。


「ひぃぃ」


こぇぇぇ。


思わず悲鳴をあげる俺

な、なんなのあの生物

木を溶かすなんて

思わず俺はその木を凝視してしまう

ジンは平然としてその生物の主体について話す


(ルストの攻撃は液体だ、それも対象物はなんでも溶かすという

 厄介な力だな)


「対象物・・まさか、俺も?」

(そうだ、人も、植物も動物も・・すべてな)


人も・・動物も?

俺は気づいてしまった

もっとも、気づきたくない事実を


「なぁ、溶けた場合骨はどうなんの」


(・・・。)

「・・・。」


素朴な疑問に一瞬の間ができる

もっとも聞きたくない言葉と共に

ジンは、俺に疑問に答えた


(多分、骨も溶けるだろうな。跡形もなく。)


「・・・。」


何その事実

いらない話すぎる!!

しかも、切実な現実すぎるよ。

死ぬよりも溶けるなんて

骨も残らないじゃないかぁぁぁ

俺、聞くじゃなかった・・。


(またくるぞ)


ジンが叫ぶと旬は慌てる

ルストはペッと吐き出す

その吐き出す元には旬がいる

旬は焦って避ける

避けたのはいいが一滴だけ旬の服に当たる


ジュワっと何かが焼ける音がした



「うわぁ、お、俺の一張羅がぁぁぁ」


自分の服の一部が溶けて肌が見える

服に穴が開いたことがショックなのか

涙目だ。

ジンはその旬の状態に叱咤する


(泣いている場合か!!)

「だ、だって」


旬は、一つしかない自分の服が溶けたことがショックなのか

涙目でわなわなと震えていた


(このままではやばいな。旬、どうする・・?)


ジンが旬に問うと

旬はうつむいている


「・・さない」


ポッリと呟いて

うつむきながら

立ち上がる


(旬・・?)


ジンはおそるおそる旬を見た


「許さないぃぃ」


ビクっと震えるジン

あまりにも旬の変わりようには驚いている


俺の服

ただ一つの服を溶かしやがって

どうしてくれる

俺、替えがないんだぞ!!


ごぉぉっと燃え上がる炎のように

怒りが湧き上がって仕方がない

先ほどの怯えていた旬ではない

もう、それは一人の戦士だったのだ


怯えるなんて無かった

ただあったのは怒りだけ

ありっけの力を込める



「俺の服への恨みと共に果てやがれ!!」



魔法なんて強力なモノを当てればいい

それこそ、俺にはどうでもいいことだ

服への恨みは他にはない!!


すると旬の身体がパチパチっと電気のように

光だす

身体が共鳴する

そう、まるで怒りの呼応という奴か


「雷よ!!俺の力になれ」


雷がバチバチっと動き

周りがすべて共鳴している


「サンダーアロー」


旬が手を振りかざすと

数多な雷の矢が出てくる

矢は旬の怒りを呼応に共鳴されているのが

雷が半端ない程、光っている



「いっけぇぇぇぇ」


旬が目標物にロックオンしたのか

矢がすべてルストに当たる

ひとつもかすることもなく


「ギャォォ」


バチバチっと音と共に痛みで叫ぶ

ルストは突然、光に満ちて

同時に、光と共に消滅したのだった。


「ふぅ・・。」


それはすべて一瞬だった

そう、一撃の攻撃で終わったのだ


(し、旬?)


おそるおそるジンは旬に聞く

先ほどの行動はジンでさえ驚いたのだ

それは、すごかった


「・・・はぁ、助かった」


へたりっと脱力する旬

どうやら緊張が解けたようだ


(すごかったな。あれほど強い力を使うとは俺も思わなかったぞ)


素直な感想を言うジンにげんなりする旬


「俺、自分の服が溶けた後から無我夢中で

 それどころじゃなかったよ」


自分の服が溶ける=自分の身体も溶ける

という物騒な考えが頭に出た俺は

後からは、頭は真っ白になって覚えていない


まぁ、とにかく俺は勝った

確かな勝機は、自分のピンチによる・・か

勝てたからいいけど


ジンは旬の裾を引っ張る


「な、何」

(旬、見てみろ)


「え・・。」


ルストが消えたことで

辺りの雰囲気が変わり

周りの全体が元に戻っていく


(どうやら、終わったな。)

「うん」


その途端、森全体の雰囲気も代わり

周りの奇妙な植物は元の大人しい生物に戻る

これは終わりではない。

一つの始まりであり、

序章に過ぎないことだった


旬は、森が本に戻ったことに安堵していると


「ん?」


上から何かの欠片がふわり、ふわりと俺の元に・・。

思わず旬は、目をこらす

夢ではないかと思って目をこすったが消えない

どうやら、現実のようだ


「な、なんだ!?」


旬は驚いた。

それは突然のこと。

淡い色で光る何かの欠片は何かに誘われるように

旬の前に舞い降りたのだった


さぁ、旬はルストを倒しました

どんどん更新を続けていこうと思いますので

では、またどうぞ

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