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少年、異世界に渡る  作者: 野上月子
第5章 ~ある学者の忘れ形見~
48/485

少年、シーフの勘

さぁ、48話目になりました。

新キャラ登場します。

なんと、二人もますます見逃せない展開です!!

思い出すこともなく

悲しんでいる時間もなかった

あたしに残されたのはなんだろう

一晩中、小さな手で考え続けた

幼いあたしには何も残されていないのだから

やがて、あたしも・・。

学者の道に辿ることになるとは

あたし自身も・・思わなかったことだった。



                ****

レイアス卿が去ってから

三人は無言だった。

そう、俺もその一人だった

ラミアだけは居心地悪そうだったから


「・・な、なぁ、うちが悪いかなぁ?」


「・・まさか、ラミアのせいじゃないよ」

「嫌、うちの発言のせいかもしれへんやろ?」


「それは、ないわ。」


「え・・。」


「アリア・・・。」


「静かなる戦い。これは、恐らく、王太子の座を巡る

 働きだと思うのよね」


アリアは腕を組んで考えこんでいると

ソリドゥスがうなずいて


「私も、そう思います。今、この王宮では勢力が二分化しているのです

 だから、仕方ないことだと・・あの方の死は大きかったので。」


「・・そうか、王の死だね」


そう、二人の父親であるライドウの死

そして、ジンの失脚。

それが始まりだ。


「ええ・・証拠もない守るはずだった存在の死はこの世で

 もっとも、王宮に影響を持つ人物だったから

 これ以上も無いでしょ?人前に立つのは恐ろしさもあるから」


人々の見る目が・・すべて敵に見える

そんな、彼女の後姿を俺は哀しくなった。


「どちらにしろ、第三者的な私も、巻き込まれているのよ

 この、闇のように見えない、とても冷たい場所。」


「・・・。」

「・・・・。」


ここにいる全員、無言になる。

話をするたび、なんだか居心地が悪く感じる

それは、ラミアも同様なのか


「な、なぁ、旬、うち、外行きたいわ」


クィクィっと俺の裾を握る


「俺、子供なんだけど・・今の姿は。

 大人のラミアがただこねてどーすんの。」


俺は思わず呆れる


「ええやん、うち、湿ったい話は苦手なんや

 な、うちと外行こう」


外見、子供な俺、内面は16歳の俺

外見 大人なラミア 内面は・・・?


「・・今、失礼なこと、考えていたやろ」

「い、いや」


分るのか!?

図星に少し冷や汗が流れた


「ほな、行こう、静かなる戦いなら外まで響かんはずや」


何、その屁理屈

しかも、静かなる戦いの意味分かっているの!?


「うちが言うや。当たるものやで。」

「で・・でも」


チラリっと三人を見る

さすがに重要な話をしているのに抜け出すのは

良くないだろう・・と思っていると。


「さすがに、難しいし暗すぎた話よね・・いいわ。

 外の息でも吸ってきたら」


アリアの言葉に思わず俺は


「いいんだ!?」


「ええ、それにこの腕の立つ。シーフがいれば大丈夫よ」

「あ・・はぁ。」


「姫さんもそう言っているようだし、ほな、行くか」


がしっとニィっと笑って俺の手を引っ張るラミア

俺は思わず涙目になりながら


「ちょ・・引っ張らないでぇぇぇ」


俺は、ラミアに引っ張られながら

外に連れ出されることになった

残された三人は、ヒラヒラと手を振っていた

俺の頭には、ドナドナの歌が頭に響いたのだった。


                  ****



「ほぉ、綺麗な庭やな」


「ラミア、不法侵入だよ」


「どうせ、姫さんから許可が出ているからええやん」


「けど・・。」


すると、ラミアはため息を吐いて


「湿っぽい話は、哀しいだけや。連鎖が連鎖を生む

 それだけの話。そして、うちは・・多分、あの姫さんが一番

 この王宮に対して憎しみを持っとる。ジンより遥にな。」


「え・・。」


「シーフの勘や。あの姫さんは恐ろしく何かを感じる

 激しい怒り、憎しみ・・それを感じるうちは

 まだ・・な」


ラミアも何か感じているのだろうか・・?


「・・・ラミアは、アリアのこと信じていないの?」


「そやな・・うちは・・。」


その時、ラミアは何かを感じたのか

2本のナイフを持って

目を閉じた


俺は、息を飲んだ

何かが・・目の前に


その途端、ガチンっと音がした

ラミアが、ナイフで槍を受け止める


「な、なんやあんたら・・うちに攻撃するなんて

 ええ度胸やな。」


「・・できる。」


すると、鋭い攻撃がラミアを襲う


「ふん、うちかて、シーフの名・・ってうわっ。」


鋭い攻撃はラミアは打ち負かした


「ちっ」


舌打ちをする強い殺気がする

俺は魔法を使うより先に、その殺気に動けずにいた


「やめなさい」


俺の喉に向けられる細い槍

その途端、攻撃は止み

そして、槍を下ろす

よく見ると、自分より年上の人物が見下ろしている


「ええ~面倒ですよ、ミリカ様・・・殺しちゃいましょうよvv」

「あんたは黙っていなさい!!」


ハリセンを持ちながらパンっと叩く少女


「いてぇぇぇ」


な、なんなのこの漫才は・・。

茶番なのかな・・?

いきなりの展開に俺は何も言えなくなる

俺は、とりあいずその二人に声をかけることにした


「あ、あのぉ・・。」


「あ、おほほほ」


と口元に手をやり誤魔化した少女

傍には目を回している少年が呻いている。

少し、恐怖を感じた

女という・・存在に。


そして、旬を見るなり

何か納得したのか


「あなたが、客人か」

「知っているの?」

「伝わるの早いな。」


「こんな、殺伐とした王宮には客人は来ないのよ最近

 だから、驚くのは無理はないわね。むしろ、きたら驚くかな」


「・・え・・。」


「それに・・。」


チラリっと少女は俺を見る


な、何・・?

俺の顔に何かついているのか!?


「ふふっ。」


含み笑いをする

ラミアはとりあいずナイフを懐に戻し


「結局のところ、あんさん何者なんや。?」


「ふふふふっ」


笑うだけで答えない

いらっときたのか


「うちの忍耐の尾は、短いんや。」

「へぇ、短いなら僕が切ってあげるよ・・槍で」


「ほぉ、面白いなぁ。さっきは、油断したけど」


また懐に手を出そうとするラミアに俺は慌てて


「ラ、ラミア、落ち着いて」


そして、少年の行動に少女はまた


「あんたも少しは落ち着きなさい。叩かれたいの?

 これで?」


ハリセンを持つ少女に少年はウゲっと声をあげ


「ええ~それは勘弁✩」


そのあまりにも腹が立つ姿に少女はイラっときたのか


「・・よし、始末しよう」


「わぁぁぁ、じょ、冗談ですよぉ」


本当になんだろう・・?

この茶番

ラミアは、その光景にため息をついて

戦う気が失せたようだ。


「結局、あんさんらの名前はなんや?」


二人は顔を見合わせ頷き


「あたしは、ミリカというわ。」


幼い少女が無邪気に笑う

その姿・・。

そして、その名

確か・・ジンが・・。


「き、君もしかして・・」


俺が言葉を発しようとすると


「これ以上言うとその喉・・。」


槍がキラーンっと光る

すると、カッと少女はゴゴゴッと音をだし


「だから、よしなさい、このボンクラ部下がぁぁぁ」


「グェ」


その蛙の呻き声のような

パコーンっと音がして、バタっと倒れる


「大丈夫・・?」

「はぁ・・。」

「な、なんやねん、この漫才は。」


ラミアは、もう呆れるどころか

この状態についていけなさそうな顔をしている


「ミリカ・・って、確か・・王女の名前だ」


「なんやて!?」


すると、少女は俺達を見て


「初めましてあたしは第2王女のミリカ・・純血の血を持った獣人よ」


キラリっと見えたのは紅い・・燃えるような瞳

そして、銀髪はこの上もなく美しい光をした

少女が・・名を告げたのだった。





ミリカの登場

彼女は・・ある人物の娘です。

当然、話を知っている方はご存知の彼女

嵐のような彼女は今後の動向のキーバソンです。

では、次話で。


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