過去編その⑤ 変革
あと2、3話で終わりになりますが
戦闘描写が2話続けてあるのでご了承ください。
では、どうぞ。
そう、我は知らなかった
悪意をもったモノの存在を
それは、人を変えてしまう恐ろしさを
もし、それの存在を知らなかったら?
いや、知らなくても
いずれ知ることになったはず
その時期が早かっただけだ
ただ、それだけのことだ
******
あの骨董品の話
奇妙な絵だけが我の頭の中に残る
そのことを忘れるように今まで面倒な書類整理をしていた
もちろん、父上の仕事を手伝うためでもあるけどな
「よし、後はこれを父上の所に渡すだけだな」
トントンっと、書類を持って書斎に向かうオルフェ
書斎?
そういえば、何か忘れているような・・。
そう思いながら父上の書斎に向かう
そこの前には
「あら、オルフェ」
書斎にはアリアとソリドゥスがいた
そういえば、骨董品を見に行くと言っていたしな
「お前ら・・父から怒られること承知の上で行くのか?」
すると、クスクスっと笑い
「堂々と行けばそんなこと気にしなくてもいいのよ」
「それがお前たちの普通の方法なのか?」
「まぁ、そうなるわね。」
そんなんでいいのか?
我は思わずため息を吐く
毎回、振り回されているな
「オルフェ、それはお父様に届ける書類ね」
「そうだが?」
「ふふっ」
意味深な笑みを浮かべるアリア
我はその時嫌な予感がした
「ま、まさか・・。」
「そうよ、一緒に入るのよ」
「ダメだ。」
「あら、そんなこと言っていいのかしらね?姉さんに対して」
「グッ・・。」
その強気の物言い
あいからず負けている我
昔から言葉で毎回負けているだよな・・。
やっぱり、姉の言葉は強いからな・・。
「オルフェ、諦めろ」
ソリドゥスがポンっと肩を叩く
「くっ・・・。」
やっぱりこうなるのか・・。
「コンコン」
そういって、書斎のドアを鳴らす
「誰だ」
「父上、オルフェです」
「そうか、はいれ」
そこには書類を書いている父の姿があった
当然、後ろにはアリアたちが着いてくる
「ほぉ、ありがとう。ん?なぜ、お前たちがここにいるんだ?」
ライドウは、後ろにいるアリアたちに目を向ける
アリアは笑みを浮かべて
「お父様、このアリアに黙っているなんて酷いですわ」
「なんのことだ」
ライドウは不思議そうな顔をしている
「父上、恐らく、アリアが申しているのは、骨董品のことですよ」
「ああ、あれか」
思い出したように笑う
くすくすと上機嫌に笑うその姿
「酷いですわ。あの時見せてくれると申したじゃないですか」
「まぁまぁ、お前たちにも特別に見せてあげようじゃないか」
「父上・・いいんですか?」
「ああ、わしの自慢の宝だ」
「そういえば、メノリ様は?」
「ここにいますよ」
いつの間にか、我のとなりにいた
「な・・いつの間に」
「まだまだだな」
はははっと笑うライドウの姿
我は警戒した。
やはり、この女只者ではないな。
「大丈夫ですよ」
「え・・。」
「私は、貴方達に危害を加えませんから」
ニッコリと笑う
胡散臭いが、仕方がない
「ほら、オルフェ、何しとる。早く」
「あ、はい」
そういってオルフェ達を案内させた
「ここは、地下・・ですか?」
「ああ、わしの宝はすべてそこに置いてある」
随分と地下深く歩いていく
そして深く進んでいくとそこには大きな扉が
待ち構えていた
「随分、分厚いドアですね」
ソリドゥスが聞くとうむっと頷いて
「ああ、わしの宝の保管置き場だからな」
そこから鍵を持つ
「父上、開いていますよ?」
「え・・?」
ライドウは驚く
「可笑しいな、わしは確かに閉めたはずなんじゃが・・?」
そう不思議がられながら腕を組んでいる父の様子に
アリアは、笑みを浮かべて
「掛け忘れたのじゃないかしら?お父様、年だから。」
アリアもそう言うと、ライドウは頭を掻きながら
「そうかもしれぬな・・わしももう年かもしれん」
そう言いながら入る父上の後姿を見届けて
我は、そのドアノブを見る
「ん・・?」
そこには、何かが使った後が見えた
「・・・?」
「オルフェ、何しとる、早くこんか」
「あ、はい」
我は、呼ばれたことに気づいて
そのドアノブことを深く考えるのをやめた
だが、もし深く考えていたのなら
あの事件は起こることも無かったのかもしれない・・。
*******
その保管庫はたくさんの宝があった
「お父様、これすべて宝なんですの?」
「ああ、そうだ」
「すごいですね・・これなんて年季ものですね」
ソリドゥスも感動する
その姿を見て、うむ、うむっと満足そうに頷くライドウ
「それで、目当ての宝はどれですか?」
我が聞くと父上は、ウムっと頷いて
「それはじゃな・・。」「あら?」
「どうした?」
「お父様、アレは、ニルの絵ではないですか?」
先ほど、見た絵がなぜかその保管庫にあった
「どういうことじゃ?」
見覚えのないのかライドウは首を傾ける
「どうしました?」
「これは、厳重に金庫に入れておいたはずじゃ・・・なぁ、メノリ」
「ええ、そうですね。私が確かに・・?」
二人共疑問に思っているようだ
「どういうことです?父上?」
我が質問すると
「この絵は、わしが厳重に金庫に入れた絵だからだ」
「な・・・!?」
父上がここまで大事する理由は一体・・。
「この絵は・・一体?」
すると、メノリはハッとしたのか
「ニルの絵は、ただの絵じゃないからですよ!!
あの絵は・・変化するのです!!」
「・・メノリ・・?」
急に様子が変わったメノリの様子に
「・・避けて!!」
メノリが、咄嗟に、オルフェとアリア達を押す
「なんてことを・・!!」
急にニルの絵が変化しそこには笑みを浮かべた
少女がニッコリと笑う
「イカン!!」
その途端、黒い手がたくさん出てくる
その手はアリアに向けて来る
「な、なにこれ、黒い・・手!?」
「姫様!!」
「きゃぁぁぁ」
襲いかかってくる手を逃れようとするアリア
「させぬ!!」
ソリドゥスが前に出るが
「ガフッ。」
ソリドゥスは黒い手に襲われ、地面に叩きつけられる
そして、その時黒い手の一部はソリドゥスに入る
当然、そのことは誰も気づくことはなく
黒い手はますます、アリア達を狙ってくる
我は、その黒い手を薙ぎ倒す
ライドウは、ハッとしてアリアを庇う
「お、お父様」
「くっ・・あの絵から悪意を感じる」
ライドウは察知能力が高いのか獣人としての
超感覚を使う
アリアは、前をむいて手をふりざかる
「お父様、オルフェ、離れていて!!」
「その光、我と共に編み出せ
そしてその光に力を使いたまへ」
「シャイン」
その途端、光によって黒いてが引いたのを見て
我たちは下がる
だが、ニルの絵はニィ~っと笑い出し
それを待っていたかのように笑う
突然、アリアの様子に変化しだす
「きゃぁぁぁぁ」
すると、陣が出現し、アリアを囲む
「罠か!?」
陣によってアリアは苦しみ始める
アリアは、手を振りかざして
「邪魔をするなぁぁぁ」
すると、バリンっと音を立て
陣が壊れる
「はぁはぁ」
アリアは、自力で陣を壊す
いやはや、さすが王の娘といいたい
「大丈夫か!?」
「だ・・だいじょ・・がぁぁぁ」
急に、アリアに変化が来る
「ぐっ・・止まらない・・力がぁぁ」
急に、バリバリと音を立てアリアは身体を押さえ込む
どうやら、何かが起こっているようだ
アリアは、必死に身体を押さえ込んで
力の放出を抑えている
「このままじゃ・・。」
自分の身に起きることが分かっているのかアリアは恐怖になる
すると、目の前に現れた人物にアリアは目を丸くする
「大丈夫だ、お父様がお前を助ける」
「で・・でも」
そこには、術で、必死に押さえ込んでいる父の姿があった
「大丈夫だ・・あの二人が絵の方はなんとかしてくれる」
くねくねと動く奇妙物体
もう、絵の原型はない
あれは、なんなのか分からない
けど・・。
「我は、あれを壊すしかないな」
そう呟くと
「・・それなら、私も手伝いますよ」
そこには、白衣をきて戦闘準備に入る
メノリがいた
「貴方もするのか?」
「もちろん、ライドウ様は、アリアお嬢ちゃんを守っているから
私がやるべきなのは、ニルの絵の暴走を止めるだけですよ」
ニッコリと笑うが
心強い味方に我は嬉しく思う
「坊っちゃん、あなたの力を見せてください」
毒を吐く姿に、我はため息を吐く
黒いてを避けるその姿
「・・坊っちゃんはやめろ・・。」
「坊っちゃんは、坊っちゃんです」
「・・よくわからないが、困るな」
「・・ふふっ。」
「我は、今でもお前が気に食わない・・。」
「・・残念、私は気に入っていますのに」
「ふん、今回ばかりは我はお前に手助けする」
「それは心強い。」
「さぁ、行くか。」
「もちろん、坊っちゃん・・私たちが優先するべきことは
アリア嬢ちゃんの無事です。行きますよ」
「・・・ああ!!」
そして、二人は戦いの渦へと入っていくのだった。
メノリが参戦しました。
これからどうなるのかが未聞です。
では、次話でどうぞ。




