過去編③ ~メノリの本気~
学者である彼女の冒とくが最初の文です。
さぁ、彼女は一体何を考えているのか
必見です。
では、どうぞ。
時間があれば・・と何度悔いたかわからない
もう一度、戻りたいと何ども望んだのかわからない
仕方ないこと
もう、戻れないのだから
私は、ただ、今を生きるしか方法はないのだから・・。
****
マリアは、ヒクっと口元が歪んでいく
「あさましい・・どういうこと?」
「くだらない、嫉妬で、私に当たるのをやめていだだきたいと
いうことですよ」
皮肉に笑みを浮かべるメノリ
マリアは動揺している
「な・・なんですって」
メノリに至っては動じてもおらず
そして、平然としている。
「くすっ女の争いなんて、ただか知れていますよ・・
私は、王の知識のために呼ばれただけですから」
メノリは、自分がここにいる理由を完結に話す
「どうかしら?あの人は、ご熱心みたいだけど?」
「・・・私には、どーでもいいですよ。話はそれだけですか?
学者とはいえ研究で忙しいので。どうです?あなたも研究しますか?
それとも、ただか貴族のご令嬢には、無理なんでしょうかね・・?
マリア殿」
ぐぅぅっと、完全に敗北したマリアはヒステリーに叫び
「くっ。覚えてらっしゃい」
負け犬如き、叫び去っていく姿に
「あ、お母様、オルフェ、後は頼むわ。」
「あ・・ああ」
アリアは慌てて追いかける
カラカラと笑うメノリは我を見て気づいたのか
「おや、王太子様じゃないですか」
ニッコリと笑うその姿
悪意がないが、なんだか居心地悪い
やはり、タダ者ではないということが我には分かった
「・・あんたは、本当に王にそれだけだったのか?」
「まさか、私は知識だけを活かすだけではないのですよ」
「・・?」
どういうこと・・だ?
「・・学者は、ただ知識だけを売りにしている訳ではないのですよ
数ある謎を解くために存在している。そして、研究を続け
新たなる可能性のために存在している。」
「けれど、それは推測だ、その可能性には。」
「ええ、推測ですよ。けど、成り立っている。」
「・・。」
「成り立っているから、私たちは存在している。
それは、それ以上もないことです。」
この空気
張り詰めて重たい
まるで、何かを隠しているような
すると、メノリはうっすらと笑みを浮かべ
「もしかして疑っているですか?」
「・・ああ。」
嘘を言うこともなく正直にオルフェは思っていることに対して
肯定する
「正直ですね・・学者である私が疑われるとははっきりいって
あんまり嬉しくないのですが・・これだけは言っておきましょうか」
ゴクリっと生唾を飲んだ
何をいうのかはわからないからだ
「・・・。」
「私は学者であるかぎり。王の傍にいますよ
王の傍にいられなくなる時は・・多分・・。」
「学者である私が死ぬときです。」
その言葉を聞いた途端、我は心底
この女の本気を知った
その時は、ただ戦慄した。
「・・あんたは一体なにが・・望みだ!!」
我は叫ぶように聞く
すると、メノリはククっと笑い
「私は、変えなければならないことがあるんですよ
変わらないかぎり、私は終われない
終わることなど無いのですよ。」
読めない女だ。
はっきりいえば、我でも分かる
この人に関わると・・危険だと。
ただ、感じるのだ
王宮の渦の中心になると・・。
「話はそれくらいにしましょうか。」
「・・ああ。」
「では、王太子殿、これから改めてよろしくお願いしますね」
ニッコリと笑い淑女のように去っていく女
我はただ、後姿を眺めるだけだった。
****
あれからひと月が立ち
メノリ・カルディアは王宮へと馴染んでいった
まるで、元々そこにいたかのように
他の女性のように、お金使いは荒くはなかったが
なぜか、彼女は民のために
孤児院を立てたり
学者の村を支援したり
王の妻としての仕事をしている。
彼女の目的というのがわからなかったが
恐らく、その目的も近いうち分かるだろう
そう、考えるしか他には無かった
我達にこれといった接触はないが
とはいえ、その働きぶりには感無量と言ってもいいだとうと思う。
今日は、王太子の仕事もなく
俺とアリアは日向ぼっこしていた
当然、後ろにはソリドゥスが控えている
どうやら、アリアとの関係は少しずつだが良好のようだ
「で、結局貴方も負けたとでも?」
「・・さぁな。あの女の言葉は戦慄した」
あの時の本気を、我は本当に畏怖した。
まるで、何か大きな者を相手にしたような・・そんな気がする
「そうでしょうね。人間誰しもあの化物には勝てない」
「・・。」
化物扱いされる当人は、きっと今頃クシャミでもしているだろう
「・・それだけでしょうか。」
「・・ソリドゥス」
「申し上げながら、あのメノリという人物に関してはこちらで
調べ上げましたが、学者という以外は何も出てきません。」
調べ上げた、文章を見てアリアはため息を吐く
「・・やはり、そうなのね。」
「そのようです。」
素性の謎の女性
メノリ・カルディア
孤児出身というわけでもなく
彼女が学者という名を馳せるまで
その出生は謎となっている。
「・・そう、貴方もこちらに来なさい」
「はっ!?」
「いいから、来なさい!!」
「わわっ。」
「・・どう?」
「・・はぁ。」
原っぱに寝転がっているソリドゥスにアリアが覗きこむ
理解不可能という顔をしている。
我は寝転がっているのも飽きたのか
惚けている少年に剣一本渡す
「ソリドゥス、われの剣の相手をしろ」
「え・・ですが・・。」
オロオロとしている
アリアは、分かっているのか何も言わない
「お前は、腕が立つと聞いている・・クロスの護衛だったからな
我にもその腕を見せてくれないか?」
すると、オロオロとした印象から
「・・よろしいですね?」
強気の瞳を見せるソリドゥス
「もちろん、我は手加減が嫌いなのでな
後、敬語を使うな」
「・・分かった。相手にするよ。」
「・・それが一番だ」
剣が、互いにぶっかりあう
楽しい・・?
それが一番幸せなのかもしれない
アリアも楽しんでいる
だけども、それが終わるのはもう近い
我は多分、分かっていたのだろう
少しずつ、近づいているのは分かっている
時折、音がするのだ
カチリ、カチリっと。
まるで、時計が傍にあるかのように
「メノリ様」
「ええ、分かっているわ。」
メノリは、空を見上げる
やがて、彼女はとても悲しそうな顔をする
「お母様?」
幼い少女が、トコトコと母の元へと来る
「どうしたの?」
「・・いいえ、なんでもないのよ・・」
空が・・少しずつ天気が悪くなっていく
「・・雨が降るわね」
「雨・・?」
「ええ、雨が・・。」
「楽しみね・・。」
「うん、お母様。」
そして、始まるのはお披露目の日
それが、彼らのすべてが終わり
そして、始まる時がくるのだ・・。
ドロドロっぽい話でもありますね、過去編は。
でも、それが過去ですから仕方ありません。
それが、今旬たちがいる話へと続くですから
とりあいず、またどうぞ。




