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少年、異世界に渡る  作者: 野上月子
第1章 ~少年、異世界に渡る~
3/485

少年、生き残るためにできること

少年シリーズ3話目、少しずつ話を更新をちまちま続けていきます。

あいからず、まだまだと思う

今日のこのごろです。


人間、無我夢中になればなんでもできる

それが、俺が異世界で学んだこと

現代っ子の俺は肉体労働なんてもっての他だった

筋肉痛なんて毎日さ

だけどためらうことは無かった。

生きるには不可能か可能かどちらでも良かった

ただ、俺が生きていくには

強くなる必要性があるということ

それってRPGの世界じゃよくあることじゃない?



                 **************



「はぁはぁ」


森の中を全力で走っている俺

息が乱れそうで苦しいだけど

今日のご飯のためにおれは走る


「ジン、向こうにいったぞ!!」

「ガルル」


狼のジンが俺より先に走っている

早い・・ぜ


ゼェ、ゼェ、ハァ、ハァ


体力のない俺は、この程度でもうダメだ。


#彼__ジン__#は、俺の命令で走ってくれている

それはうれしいけど俺ついていけない・・。



あ、俺は旬。今、絶賛食糧調達中です。


いや~これも生きるためなんだけど

これがまた大変で

狼から教わっている獲物狩りをしております。

というか、一言思うだけどさ。


狼は速いよね。

時速、何キロだしているだろう?

というくらい速いだよ!!


俺より前にいっているもん

それより、俺たちが何を追っているのか知りたい?


目の前で追っている獲物は

白いフサフサの毛と赤い目が可愛いと賞賛がる

動物・・。

皆わかるよね。

そう、俺が狩るのは・・

  

「まてぇぇ、うさぎぃぃ」


そう、野兎だよ。

なぜかこの異世界のうさぎは白の可愛くて小さい動物は健在だ

だけど、俺は、食べるというしか選択肢しか無い!!

ピュ~っと走るうさぎと追う、俺とジン

すばしっこい・・。


「くっくっく」


不気味に笑う自分がいる

そろそろあれの発動場所だ

俺の最高傑作と名高い罠だ


狼のジンはただうさぎを追い込むだけ

うさぎは、向こうへと向かおうとすると

旬はまたもやニヤリと笑う



「よし、罠発動!!」


パチンっと音を鳴らすと

うさぎが罠にはまる

ようは、うさぎがそのポイントに向かうと自動的に罠にはまる式なのだ


「がうがう」

ジンが俺を呼ぶように吠えている

獲物捕まえたことでとても喜んでいるだろう


「キュゥゥ」


罠にはまったうさぎは、鳴き続けている

コロサナイデとうさぎが懇願の瞳で俺を見る

だけど・・。

狼のジンは何かを食べないと死ぬ

俺も当然死ぬ

それは嫌だ



「ごめんよ、許してくれ・・。」



ガッっと、即席ナイフで刺した


「きゅう・・う」


ぱたりと倒れたうさぎ


俺は・・少し涙目になった。


息をしなくなった・・うさぎをみて


俺はただ・・ごめんな・・しか言えなかった。


生きるためにはそうするしかなかった

その後、俺たちの寝床にウサギを持ってきた

景気よく焼くことにした

ジンは生身のままで喰えるがさすがに俺は火を通して

食べないといけないことに気づいた

だから、魔法を使った。

本当に自分の便利さには感謝がつきない

手を振りかざして呪文もいらずに喋る


「ファイア!」


するとボォっと火が灯る

ずいぶんと景気よく燃える

いや~、俺驚くよ


魔法の特訓、毎日しているけど

炎がまともに出るようになったのは最近だ



思い返してみえれば・・決心した俺は

狼であるジンに狩りの仕方について教えてもらうことなったけど

動物に狩りを教えてもらうなんて情けないなんて言わないでくれよ!?


俺、もう必死だからな!!


まぁ、話を戻して

最初のうちはうさぎにも魚にも逃げられ

何も狩りもできなかった俺

景気づけの魔法だって、うまく制御もできなかった。

火だって調整が難くて

危なく火事に・・・はぁ、思い出したくない。



当然、ジンも毎日エサを採れるわけではなかった

俺もそうだった

だけど、食べないと生きていけないから

その辺に生えている草を食べては吐いてばかりだった

ジンはさすが森をより詳しいのか解毒の薬草を採集して

俺を助けてくれた。

本当に動物なのか・・・と、一瞬考える程だ。

本当に苦労にかけるよね・・。

俺って一人じゃ生きていけないタイプみたいだしな

しみじみしている自分が少し悲しいけど。



「美味いな。コレ」

「ガウガウ」


二人仲良く肉を食べる

脂がのった肉はとても美味しい

ありつけられるご飯のありがたみに感謝した


ふと、自分のことを考える


ここで暮らし初めて、結構経ったような気がする

森の外は行ったことがないから分からないけど

何があるのか分からない

服も多分、この世界と違うだろうな。

外にでて異邦者として扱われるよりか

ここでヒキニートのような生活があっているような・・。


うん、そんな気がした。


まぁ。現状の生活に満足しているからいいけど。


物思いにふけっていた俺に心配したのかジンが


「くぅ?」


たべないの?という目でジンは俺を見る

心配そうに鳴くジンに安心させるように頭をワシャワシャと撫でる


「ははっ、気にするな。そうだ、今日は、採集にするか」

「ガウ?ガウガウ」


何いっているか分からないだろうけど

最近、俺も少しだけど狼の言葉がわかるようになった

多分これも俺の推測だけど


採取?

果物取るの?


となんとなく言っているように聞こえる


もしかしたら俺は、狼の言葉が分かるようになっているのかも


俺はジンの言葉に答えるように


「ああ、果物だ。ジン、お前の行動についていくから、適当にどこかの木を

 臭いでさがしてくれ」


すると頷くジン

どこまでも賢すぎる

やっぱ、頼りになるな


その日は、ご飯を食べて一休みをした後

俺たちは早速、果物の採集へと向かった。


                     **************


「なぁ、あれを取るの?」


旬は、木を見上げた

ジンはこくこく頷く



ジンは狼だからか鼻がいい

だからなのか、果物を探すのも上手だ

最初のうちは低い木から始まった採集だが

当然、果物は甘酸っぱかった

美味しかったけど

その次の日から

なぜかどんどん高い木になっていき

ジンが言うには異世界の果物は高い木の方が甘いらしぃ。


ジンは俺をなんだと思っているのか

それからまもなくこんな何mあるかすら分かりもしない木に登るはめになった



俺は、正直言うけど行きたくない

その高い木に指をさして


「本当にここにあんの?」

「ガウ」


やっぱりうなずくジン

こんな何mも落ちたら死ぬかもしれない木を登れってか?

つくづく、俺に容赦がない狼だ。

行きたくないけど

ま、食糧のためだ


諦めよう・・。



そう、考えて登ることにした

下ではジンが食べ物を拾ってもらうことになっている

木を登るのも初めてだった俺

最初のころは危ない登り方をして

何度も落ちる事が多かった

でも、俺は魔法を使えるから落ちても無事なんだけどな

考えてみれば魔法を使えば万能だから果物なんて簡単に取れるけど

俺は自分の手でしたかった


なんとなく、その方が良いと思ったんだ。


さて、ずいぶん高い所までのぼった

もうすぐ頂上は近い


「あと少しだ。気をつけないと死ぬね。」


ふと下をみると即死レベルの高さだ

怖・・怖い

正直いって怖い

降りる時が一番怖いよぉぉぉ


ええい、見るな。

見ると死ぬと思え

そう、前を向くだけにした


必死にのぼり初めて、どのくらいたったのか

俺は、頂上についていた

途中何度降りようと思った

だけど、着いたことによって満足感があった


旬の目の前には、果物がたくさんなっていた。


「これが、ジンの言っていた果物か。」


赤くて熟している葡萄のような果物だ

美味しそう

俺は落ちないように気をつけて果物を採り続けた


「これぐらいあればいいかな」


よしよし、魔法を使って下へと下ろそう


「ムーブ」


俺が一番得意としている物運びに使う魔法。

ジンを運ぶ時も使えて以来、重宝している魔法の一つだ

果物が落ちても潰れないようにするためだ

さてと、

俺もそろそろ下に降りるか

あいからず怖い

まぁ、落ちても魔法が使えるからいいけど


降りようと前を向くと

そこには・・。


「ん?」


ピタっと旬は止まった

その時初めて気がついたのだ。

そこには高い木の傍には森が一望できる場所であることを


「すげぇぇぇ」


そう、旬がみたのは想像を超える光景だったのだ

森が当たり一面に広がっており

みたことも無い、景色が旬の目に広がった


なんて広い世界なんだ・・・。


初めて俺は、美しい世界を間近でみたのだ。

森は綺麗に青緑で

そして大きな湖があるのかとても美しく輝いている

まるで宝石のような世界だ


「俺、感動しちまった・・・。」


旬が見たのはこの世でどこまでも美しく

広がる森に囲まれた世界だった

初めてみた異世界の姿だった・・。



少年の見る世界は、どのように写るのか

それは少年しか分からないこと

これからもよろしくお願いしますね。

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