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少年、異世界に渡る  作者: 野上月子
新章 一幕 ~旬、再びの世界へ~
261/485

少年、治外法権

今回は久々に冒涜です。ではどうぞ。

泣き出しても


怒っても


この世界は変わらない


どんなに人々が頑張っても


変わらない


それならば・・いつかは


いつかは・・。


自分の手でこの世界を・・。


                 ****




旬はあくびをしながらウッズの家へとむかっていた



「ふぁぁ・・・なんか、今日はいろいろあったな」


ありすぎて疲れてきた


「・・・ん?」


旬がウッズの家の前を見ると


そこには、大きな荷物があった


差出人を見ると・・。


ロザと書かれている。


それをみて旬は納得する


「あ、そっか。ロザさんが送ってきた園芸セット・・忘れていたよ」


早速旬は、鉢やら、種やら、肥料やら土やら出しながら


「あ、ロザさん優しいな・・鉢がとても大きい。

 これなら、リンゴがある程度大きくなっても大丈夫かもしれない」


ロザからの説明書を読みながら丁寧に、土作りをしていた


やがて・・あとは、種を埋めるだけになった


「・・リンゴの種。軽く何年かかるかわからないけど。まぁ、いいか。」


肥料をやって・・・その上から旬は種を埋めて水をかける


その作業が終わると旬は祈るような仕草で


「どうか、芽が出ますように。」


そう願いながら旬は、瞳を閉じた


その珍妙な様子を見ていたのは・・


「あ、旬。何をしているッスか?」


どうやらウッズさんが帰ってきたようだ


旬は振り返って立ち上がる


「ああ。俺が拾った実からロザさんに頼んで種として使えるように

 してくれたんだ。で、今、種を植えて終わったばかりだけどね。」


その鉢を見せると、ウッズは興味深そうに見た


「そうだったッスか。なんの種ッスか?」


「ああ。リンゴだよ」


「リンゴッスか。大きな鉢ならいいッスけど。

 大体なんでッス?」


そう聞かれると・・不思議に笑いがこみ上げてくる。


「なんとなく・・ね。まぁ、それより、ウッズさん

 今日もお勤めごくろうさんだよ」


そう、なんとなくリンゴを植えたい気がした。

旬は、ウッズを労わると。


「旬は、本当に気遣いできるッスねぇ。

 お兄さんは嬉しいッス。」


そう笑うのだ。


その姿は、なんだか・・。


「さぁ、今日は、暖かい魚料理ッス」


そういって袋の中からピチピチっと音を立てる

魚が見えた


「わぁ。楽しみ~、俺お腹すいたんだよね」


「ふっ。自分は剣の腕はまだまだッスけど。料理なら一級品ッス

 さぁ、なかに入るッスよ。旬、ちゃんと手を洗うッス」


なんていうか、ウッズさんって・・本当にお兄さんのようだ。


いや、兄というのはこんなものかもしれない


旬は兄弟を知らない


だからこそ、兄弟というか・・兄とはこういう存在なんだと

そう思ったのだ


その夜


ウッズの作った魚の料理を並べていた


魚のお刺身や、魚の南蛮漬け、魚のスープ


ウッズさんにしてみれば・・すごいとしかいえない


本当のこといえば、この人は王宮の兵士よりか


料理人の方が似合っているかもしれない


そう思った旬だった。


旬は食事中にその日の報告としてギルド入りしたことを


ウッズに話す


「ウッズさん。俺、無事ギルドに所属することができたんだよ」


すると、ウッズは自分のことのように喜んでくれるのだ


「よかったッス。安心したッスね。自分としてはそれが一番だと思うッス

 あのギルドには知り合いがいるッスから。もし、旬のことがバレても

 きっと彼らなら守ってくれるッス。」


「知り合いがいるの?」


「そうッスね。自分の幼い時からの知り合いッス。

 自分の危機を救ってくれた人ッス。」


燃え盛る国


その中で逃げる少年と・・そして・・その手を握り締める


とても強い手・・。


ウッズはその映像を・・思い出す。


「ウッズさん?」


ハッとしたウッズ


「どうしたの?」


旬は心配そうな瞳をしている。


ウッズは首を横に振り


今のことを忘れるように頭から打ち消すウッズ


「いや、なんでもないッス。それよりギルドには自分の馴染みがいるッス。

 自分は今敵対をしている身ッスから名前は教えられないッスけど。

 ギルドの人は・・きっと、あんたの一番の味方になってくれるっす」」


「そっか。ウッズさん、今は兵士しているから」


「そうっす。もしかしたら、怒られるだけじゃすまないかもしれないッス

 ・・だから、自分の名前を出さないで欲しいッス。くれぐれも!!」


ガクガクっと震えている


なんか、怖い人なんだね。


ウッズさんの怖がりようは分るような気がする


「はぁ・・そうするよ。」


とりあいずそう言うと

ウッズさんは安心したようだ


「それより、旬に面白いこと教えるッスよ。

 ギルドのこと。」


「なに?」


「ギルドには、腕達者がいるッスけど・・その中でズバ抜けた人達が

 いるッス」


確かに、いるだろうな。


ラグナさんやルリリさん


まだ、二人しか会っていないけど


二人共とても隙がなかった


だからこそ・・ウッズさんの話に納得する自分がいる


旬はそのままウッズの話を聞く


「彼らは、民間の味方ッス。そして、王宮とは違う彼らなりの正義を

 持っているッス。」


「へぇ・・・。」


確かに、彼らは・・正義を持っていた。


俺を見て・・素直に聞いてくれた。


民衆のことをもっとも見ているのが・・彼ら(ギルド)なんだろう。


だけども・・ウッズさんは・・俺に衝撃なことを言った。


「それが国とっては、迷惑だったッス。やがて、5年前・・いろいろあって

 一時期この国がマヒしたッス。その時王宮とギルドは大変な罪を

 犯したッス」


薄暗い瞳を見せたのだ


「大変な罪・・?それに・・この国だけの話だけじゃないよね・・?

 今の話を聞いたら・・なおさら。」


すると・・ウッズさんはただ・・悲しそうに・・。


「もちろん、シュネーだけじゃないッス。たくさんの国々のなかで

 ギルドと王宮は・・今まであった緩い糸でなんとか均衡が保っていたッス

 けど・・緩い糸は、切れた。そして、一触即発になった。

 だから、国は、ギルドとのあいだに治外法権を作ったッス。」


なんだか・・想像するだけで・・恐ろしい話だ。


俺はゴクリっと息を飲んだ


「互いに干渉しないこと。それが、国とギルドが争わない最善の方法。

 それが今は、一番いいッス」


「そうだね・・。」


なんだかしんみりしてしまった。


そして、ウッズはそんな旬に優しい眼差しをして


「さぁ、もう寝るッスよ。旬、明日またギルドに行くなら。

 早く寝るッス。後片付けは後は自分がやるから」


「・・・うん。」


その日は・・はっきりいってもやもやした


色んなことが頭に駆け巡った


想像以上だ。


これは・・個人がどうにかできる話じゃない。


でも・・ウッズさんや・・シアのあの表情


根深いね・・色んな意味で


でも、同時に思う


どうして俺は・・・ここに召喚されたんだろう?


何か意味があって召喚された・・。


でも、わからない


何のために・・。


「・・・もう寝よう。」


旬は色んなことを考えながらその日を眠った


そして・・旬は・・夢をみたのだ


自分と不思議な・・黒いフードを着たの人の夢を・・。


次回は、旬を読んだ・・あの人のお話。

次回もおたのしみに。

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