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少年、異世界に渡る  作者: 野上月子
第9章 未来のために   ~過去と現在を結ぶ・・最後の糸~
200/485

少年、つらむくこともない壁

記念すべき200話目です。

では・・?

怠慢であり

強情であり


どこまでも揺るがない歪み


どこまでも変わることもなく


一直線へと進む


すべては自分の野望のため


どこかの誰かの為ではない


誰が何が起きようと自分は


平常心でいられる自覚があるんだ


それを知っているのは・・この世界がまさに、×××であったから


               ****



「近づくにつれ怒気が高まっていっているよ・・」


ヤドリは恐怖だ。


ドン、ドン・・・ドン


「ん?」


「旬、どうかした?」


「何か音がする。」


「・・・どんな音?」


「・・・ドン、ドン、ドンっと」


「気のせいじゃないの?」


「いや、気のせいじゃない・・何かの音だ。」


なんだろう・・振動か?


「いや、違う!!」


ヤドリはハッとして、旬の顔を見る


「旬!!時間を遅らせる魔法は使えるよな!?」


「う・・うん」


旬は、杖を手にしてトーンっと音を立てると周りが静寂する


「スロウ!!」


時間が緩やかになったのをみてヤドリは切羽詰まった顔になって


「走るぞ!!」


「な・・なんでよ」


「いいから!!」


ヤドリは、旬とミリカを連れる

後ろからアニマが着いてくる


「あ・・うん!!」


数秒も離れていないうちにドゴゴゴゴッと音を立てた

何かが崩れる音もした。


「ば・・爆発した!?」


「あ・・あたしたちがいた場所よね?」


「・・・・!!」


そして・・爆発した場所から・・何かがでてきた。


「・・あれって・・石像?」


何か大きな石像がこちらを睨んでいた

当然、俺達は沈黙する。


「・・・・。」


「・・・なんか、怒っているよな」


すると、石像の目が光・・こちらにを見ている。


「・・俺達を襲う気だよね?」


「そ・・そうね」


すると、俺達全員顔を青ざめて


「嘘だぁぁぁあ、に、にげろぉぉぉ」


「な、何よあれぇぇぇぇ」


「ホ、ホログラムだ、だよね」


「違う!!ホログラムじゃない!!あれは本物だ!!」


俺達は逃げる

逃げる


全力疾走で走るのだ


俺達は走っている間にも岩攻撃をしてくる


「きゃわわわっ!!石を投げてくるわよ!!あいつ」


「旬!!まだ走るぞ!!」


旬は、走っているがいかせん無我夢中だ


しかも、投げてくる岩から逃げないといけないから

倍に疲れてくる


「はぁはぁ」


息があがる、このままでは全員とも・・危ない


それに気付いたラミアは。


「ラチが明かないわ!!」


ミリカは、目の前に迫る石像を見て


「あたしが苦手な魔法を使うわよ!!

 氷魔法をね。」


ミリカは手に光を出し


「氷河よこの者を凍らせよ!!」


「クール!!」


そのとたん、石像が凍ったが・・だが、ミリカの術が未熟なのか

氷から水が出る


「あ、あら・・やはりだめね。と・・なると旬!!」


「ああ、ブロウ!!」


バリーンっと強い風によって石像がガラガラっと壊れる

その光景をみた三人+一匹は


「な・・なんとか助かった」


へなへなっと脱力するヤドリ


(アニマモ・・コ、コワカッタ)


すると、ミリカが旬たちが今いる場所に気付いたのか


「ヤドリ、気を引き締めて・・敵の本陣よ」


「えっ・・。」


「ニルの間だ・・。」


(ツイニキタナ。)


そして、俺達は怒気がある・・とても恐ろしい

ニルの間についたのだった


「・・ここを開ければ・・ニルがいるんだね」

「・・・ええ。」


ギギギギギィィィっと古めかしい音を立てながら

ドアが開く


そこには・・あらゆるプログラムとそして、その向こうで柔和に笑う

ニルの姿があった


「おや・・早かったですね。」


そこには怒気はあるが、あくまで優雅そうにする姿に・・。

でも、心は恐らく恐ろしく怒りに震えているだろう


それが・・分かる。


ミリカは挑発的に笑う


「・・・おあいにくさま。このぐらいでくたばるつもりもかけらもないの」


ミリカの一言にニルはピクリっと反応する


(ニル!!コレイジョウツミヲカサネルナ!!)


「プログラムが作動しているわ・・アレね。」


ミリカは指をさす

その大きなプログラムの塊に見える・・黒いボックス


「・・その通り、これこそが究極の破壊システム。

 ”ブラックボックス”だ」


黒い箱には・・何が入っているのか


「このブラックボックスを開ければ・・そうだな

 何もかも無に帰す。この世界もすべて」


「・・・。」


旬は、無言に帰す


「その箱を開ければ、多くの人が死ぬのは確かとなる

 でも・・止めれば問題はないはずだよ」


旬は杖をニルに向ける


「その杖で何ができる?」


その問いに旬は答える


「さぁ、できることなら・・すべてを終わらせることは一番だよ」


「・・・。」


すると、ミリカが旬の一歩前に出て


「旬!!大きな技一発出すわよ!!あのシステムを壊すわよ」


ミリカの声に旬は頷き


「・・うん。」


(アニマモ、ヤルゾ!!)


「いきましょう。旬。」


杖を振る

とても、大きな一発をそれぞれ出すようだ


「マグマ」


旬の魔法から巨大な炎が出現する


「大地よ我に従え・・・エストレア!!」


空から巨大な星が降ってくる・・。


(ストーム)


嵐がくる・・。


その強い魔法をそれぞれニルを襲う


だが・・。


「甘い。プログラムには不可能はないのだ」


ニルがプログラムを作動することによって強烈な結界が張られる

その術は大きな術であったが


ニルは怪我一つもしていない。


それどころか反撃すらしてこない。


「無傷ね・・予想通り。」


「・・うん。」


ニルは攻撃をしてこない。

でも、その強いチカラに驚くばかりだ。


「どうしようか・・。」


旬が聞くと・・


「じゃ、俺っちが」


そこには、ヤドリが大きな剣を持っていた


「ヤドリ・・この武器・・いつのまに」


ヤドリは、剣を見せて


「ヤドリ・・この武器は・・なんなの?」


ミリカが問いかける


「双剣をさらにアイテム合成したのさ。長剣さ。」


ギラリっと切れ味が鋭い


「これ、一振りすれば、その場にあるのはすべて斬ることができる

 結界もどうか分からないけどな。」


ヤドリはニヒっと笑って剣を持つ


「長剣か。面白い。この結界を壊すことができるのか?」


「やってみないと分からないよ。そんなこと」


ヤドリは剣を持って、結界へと一振りする


もちろんヤドリ自身・・その一振りが重い。


「うらぁぁぁぁ」


バチチチっと音を立てるが、思ったより剣が強い


「ガァァァ」


ヤドリは、痛みによって苦しむ


「し・・しびれる。」


そのしびれたからだのまま・・・ニルはニッと笑い

ヤドリの身体が浮き


「わぁぁぁ」


ドンっと音を立てヤドリは弾きだされる

ニルはヤドリの剣のことをジッと見つめて


「長剣の問題点は次の攻撃の時間がかかる・・このニル

 武器になんの知識がないと?」


ヤドリはニルを睨みつける


「つぅ・・・まだ、いける」


立ち上がろうとするヤドリ


ニルは挑発的に笑っていたが

ニコっと笑い


「さて、次は私の番ですね」


プログラムがカタカタっと音を立て


「マグネティックストーム」


すると、巨大な電磁波の嵐が旬たちをおそう


ミリカは悲鳴をあげる

電磁波の嵐はすぐそこまできていた


「きゃぁ・・か、囲まれたわ」


「旬!!」


ヤドリが叫ぶ


「バリアを使おう!!ミリカ!!」


「分かったわ!!」


「「バリア」」


薄いが強い結界を張る二人


だが・・。電磁波の強さに旬たちは弾きだされ

それぞれが壁にぶっかる


「きゃぁ」


「ぐっ」


「く・・っ」


ニルの結界は比べようにならないくらい・・強い

このままだと・・・俺もいずれは力が尽きる


その前に・・なんとかしないと


「あの、結界さえ破れると・・戦いやすいのに」


旬は悔しそうにダンダンっと叩く


「旬・・」


ミリカも悔しそうだ。

すると、ヤドリが目の前で・・。


「俺っちがもう一度やるよ」


長剣を持って立ち上がる


電磁波によってまだしびれている身体にムチを打って

ミリカはそんなヤドリを止める


「だめよ!!貴方・・死ぬ気なの!?」


すると、ヤドリは自分の手を見つめて


「死ぬ・・か、それでもいい。旬たちのために

 俺っちができることをしたい。」


長剣をもって・・ニルに立ち向かおうとするヤドリに

俺は悔しくなった


あんなに、強くなりたいと願ったのに

また、俺は何もできないのか!?


できないで終わるのか!?


また、千里の時のように俺は・・何もできないのか!?

そんなの・・


そんなの・・。


嫌だ!!


(力を貸してほしいのかい?)


声が・・聞こえた。


「えっ?」


「旬?どうしたの?」


どこから聞こえるんだ・・。

でも・・この声は・・。


(貸してほしいのかい?って聞いているだよ少年)


「・・・?」


「旬?」


この声は誰か分からない

でも・・。


「貸してほしい・・あの鉄壁を破れる術がほしい!!」


すると、その光はクスリっと笑う効果音が聞こえた


(よくぞ、そこまで言った。これからはなんとかしてやろう・・。少年)


すると、旬の心から光があふれる


「なんだ・・!?」


淡い光がその場に広がる


(どんな力が強くとも傷をつけるだけが力ではない

 それを教えたのは・・かっての君だということを

 忘れてしまったというのかな?)


旬の心から光があふれる

そこから出てきたのは


「・・えっ・・。」


この姿は・・・。


「・・・ゼノン・・さん?」


そこには、俺達の前にいつも現れる

謎の占い師・・ゼノンさんだったのだ・・。


俺は・・茫然とその光景を眺めていたのだった。



ゼノンが出ました。彼女は色んなところとはいいませんがでていますので

ぜひ、皆さんもどこで出たのか確認してくれるとうれしいです。

そんな彼女の謎が明らかに

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