少年、造られた魂
それぞれが違う視点で送りするこの物語
さぁ・・始まります!!
ワタシは遠い昔を思う
お姉さんは美しくて優しい人でした
両親がいないワタシは姉だけが頼りだった
そして、お姉さんは絵本を読むのが上手だった
踊り子だったお姉さんは、努力家で
そして、どんな屈強にもめげなくて
強い人だった。
簡単にいえば憧れというものか
そして、どのくらいたったものか
姉は、ついに踊り子として王に認められ
ニルの誕生祭に踊ることが許された
ところがその前日
姉は行方不明になった
残されたのは・・姉の言葉だけ
当時、9歳であったワタシに届いたのは
たった一つの言葉だった
ゴメンネ・・・その言霊が・・耳に届いたのだ・・。
それから、どのくらい時が経ったのだろうか・・。
ワタシがこの国に戻るまで
どのくらいの月日を得たのか
もう・・・ワタシには
分かりはもう・・しないのだ・・。
****
ニーヴェと名乗った・・魂だけの存在
それは、一体何なのか
イレーヌは問いかけてきた
「あなたは、一体何ものなんですか・・?
造られた存在というのは・・。」
すると、ニーヴェは腕を組み
姉の姿でもあるがその姿はどこか、威圧感がある
「言葉通り、神の手により造られた存在。
まぁ、簡単にいえば・・・ニーヴェは、人造人間
に近い存在かな」
「・・・人造人間」
だが、ニーヴェは淡々と告げる口は・・続く
開いた口は出ない
「でも、残念ながらわしは、神でもなく人間でもなく
哀れなる人造人間にもなれない・・ただの魂にしかすぎない。
そして、魂の入れ物がなければ無力しかない。
ただのニーヴェさ」
この人物は・・ニルによって造られた魂といった
そして・・・イレーヌは険しい顔をして聞く
「では・・あなたは・・ニルによって造られたということですね?」
するとククッと笑う
「そうだ。ニルにより造られた存在・・・ニルの分身体にも
ならない・・なんも価値のない・・魂さ。」
「分身体・・・?」
「ただの昔の話さ。もう、どうでもいい
ただの話に過ぎない」
そこには物悲しさを秘めた・・ニーヴェがいた
「・・・あなた・・・・」
そして、またニッと笑い
そこには、やはり不的な顔をしてニーヴェがいた
そして、話をすり替えるニーヴェ
どうやら、自分のことはあまり話はしたくないようだ
「さてと、お前との対決は面白い。この依り代の娘の家族なんだろ?
お前」
「・・・ええ。」
ワタシのお姉さんの・・身体。
返してほしいのは・・当たり前
「わしは、この娘の身体にずいぶん長くいるから簡単には、わしから離れることは
できん。」
そう、笑うニーヴェ
「そんな・・!!」
「わしが出ようと思わんかぎり・・な」
「!!?」
ニーヴェが出ようと思わないかぎり
出ることは不可能・・!?
ニーヴェは、一歩前に出る
「この娘の身体は”特殊”能力によってわしの身体を維持をしている」
「お姉さんが・・特殊能力者・・。」
知らないわけではない
でも、自分は姉自身が秘密を抱えていたことを
なんとなく察知はしていた
続けてニーヴェは、話を続ける
「・・この娘の能力は”感音”」
感音・・!?
それが・・お姉さんの力・・・?
知らないことばかりで頭がついていかない
それでも・・ワタシはなんとか話に追いつこうと思った
「モノを感じ取れる能力・・そうすることによって
同調を可能にさせる力」
「同調・・。」
それは・・・聞いたことない力だ。
お姉さんは・・とても力が強い人だと・・いうの?
「だから、お前も知っているだろう・・狙われた。
物を同調する力はわしにとっては好都合な入れ物」
「・・・!!」
お姉さんは・・それで・・行方不明になったというの・・?
「お姉さんは・・あんたのせいで」
「・・・。」
憎しみを秘めた瞳を向けられ
ニーヴェは・・自分を戒めるように、ニーヴェはイレーヌの言い分に
答える
「分かっておる。お前は、わしを倒す気なんだろう?
わしは敵。それだけのことだ」
手を天空に向けて放つ・・黒の光
「わしと対決しておくれ。お前にどれほどの力があるのか
その力を・・見せろ」
そこには、どこか自分を通して何かを探しているニーヴェが見えた
でも、その瞳は・・やはり、姉と同じ瞳をしている
この人は・・どうして、姉と同じ瞳ができるだろう。
「・・・・。」
矛盾している・・・ワタシは
この人は・・そこまで悪い人ではない・・?
でも、悪だ。
姉の身体を奪った人だ。
でも・・・。
「お前がこないならわしからいくぞ」
その黒の光がイレーヌに纏う
恐らく何やら重い術を使うつもりだろう
先ほどの歌では、もう立ち向かえないかもしれない
「でも・・ワタシに残された力は・・歌しかない」
ワタシに力を貸して
精霊は、光をためるように丸くなる
ニーヴェは・・ニコっと笑う
もちろん、その笑顔は・・黒い光を纏いながらもその姿はどこか空虚でそして
無心だ・・。
ただ・・ただ・・黒い光は・・収まることもなく
おおきくなる
そして、ニーヴェは、ワタシをみて・・・
「空っぽで空虚な魂でしかないわしには、お前がうらやましい」
「えっ・・。」
それが、黒い光を増長させている中でそういうのだ
揺らぐ瞳
「何もない。存在しない。それがどれだけ恐ろしいか
お前には分かるまい」
「・・・あなた・・。」
無でも・・その奥に宿るのは悲しみ
そして・・・苦しみ
「生まれた魂は愛されない。そして、ただの道具にしか過ぎない
目的もなすままに繰り出される殺戮は止めらない。」
「・・・・!!」
ニーヴェは、ただ・・静かに笑うだけだ
「お前は、わしが憎いのは恐らく、わしが悪であるから。
それ一つでしかない。なぜなら、お前の敬愛している人間に
とりついたただの悪霊にしか過ぎないわしを恨むのは当然。
ならば・・お前ができるのは一つだけ」
なんだ・・さきほどよりオーラーが変わった
「わしを倒すこと・・ただ、それだけのことだ」
「・・・いいでしょう。」
できることは・・ただ一つだ。
ワタシは、力を使う
すると、精霊は高く大きく光を発らせる
できることは・・ただ一つだ。
「~♪」
イレーヌは思い込めて歌う
すると、先ほど光をためていた精霊はためたまま
動きだすもちろん、イレーヌの傍で攻撃態勢に入っていた
ニーヴェは、天空から降りた闇の力を手にして
その力を糧にし、歌う
「~♪」
すると、天空からの力は巨大化し
大きな闇の光が、イレーヌへと攻撃をくりだす
「ダージ」
闇の光が、イレーヌを襲う
精霊は、負けじに対応するが、その闇に負けそうだ
イレーヌは、それでもあいからず歌をやめない
そして・・
「シンフォイニー」
美しい光が、あふれ出る
そして、精霊はその光を浴び
相殺する
そのとたん、相殺されたことにより
辺りが目くらましになり
「きゃっ・・・!!」
目がくらむ・・!!
その時、ボソっと声がした
「まだまだじゃな。わしはまだ目的を果たしておらん
これでは身体を明け渡すことはできぬ」
「・・・な・・逃げるですか!!?」
目が眩む中で問いかける
「すまぬ。わしは嘘をついた。わしには・・まだ
やらぬばならぬことがある。」
「・・・!!」
そして、辺りが明るくなるとそこには
もうニーヴェはいなくなっていた
「な・・・いない!!」
今の攻撃で、ニーヴェは逃げたようだ
「・・・・。」
イレーヌはため息を吐く
不思議と怒りがこれ以上は湧いてこなかった
やはり、自分は・・まだまだ甘いのかもしない
姉が目の前にいるのに
なぜかそれができなかった
「はぁ・・ワタシもまだまだ・・ですね」
そうため息をついた・・イレーヌだった
****
一方、こちらでは・・・。
「あっちはすごいことになっているわね・・。」
対峙している二人をみる
もちろん、戦っている姿をみて
こちらには、無関心だ。
しかも、攻撃が来る様子もない
あちらはあちらで白熱しているようだ
「まさか、探していた人が姉だったなんて・・世の中狭いわね」
そう、ミリカがいっているのは
二人が家族だったって所
そして・・ただの人間ではない・・ニーヴェ
「それより・・ニーヴェか」
二人は、どうやら聞いているようだが
話に加わる様子はないようだ
「できた・・!!」
そこには、ヤドリが会心の出来と大喜びしているのが見えた
「できたぞ、旬。」
「・・あ、できたんだ。」
すると、ミリカは、横から顔を出し
ヤドリが持っている品物を眺める
「よく、できたわね・・これって、アクセサリー系じゃないの
装備によく使われる・・指輪ね。」
そこには、赤い指輪ができていた・・所々にガラスの破片が
花弁のようにちらつかせた
まぁ、きれいな指輪だ
「・・まぁな、でも、特殊な力で造った・・”指輪”さ
ナイフや、ルビー、かけらで・・偶然できたシロモノだけど」
「偶然過ぎるわよ・・これって、意外にランダムなの?」
本当にすごい偶然すぎる
そして、ヤドリ・・どうやってこれを造ったんだ・・?
そういう疑問がわいてくる
もちろん、ヤドリのあの青と赤の光で
合成したんだろう・・。
ヤドリは、ため息を吐いて
「・・・まぁ、基本は、念じることから始まるんだ
それから、できたものが・・これだった」
「指輪・・。」
赤いルビーの指輪だ。
「旬、あなた・・装飾品はつけていないのね」
「装飾品?アイテムの?」
「そう。これをつけることで力が上がったり
魔法を使う精神力も高められたりするのよ」
「へぇ~それはしらなかった」
そう、俺はこの世界でも装飾品が必要品だとは知らなかった
「・・とにかく、この指輪を使えば導かれるはず
それにこれは・・俺っちが造った。
力のある指輪さ」
「はぁ・・で、誰が使うの?」
「もちろん、俺っちということで」
「えっ、ヤドリが」
ミリカが驚いた顔をする
「・・・失礼な。まぁ、今は機嫌がいいから
別に怒らないけどさ」
ニコニコっと笑いながら
ヤドリが試しといいながら
指輪をはめるが・・。
「あれ?変だな・・失敗品か?」
はめても特に、反応がない
しかも、ただの指輪なのか・・虚しい。
「あたしにも貸して」
「へいへい。」
ミリカも指輪をはめるが・・。
「だめね。これ、タダの指輪じゃないの?」
そう反応もないのだ。
「タダの指輪・・」
ゴーンっと嘆くヤドリ
そこには・・哀愁が漂っている
「じゃ、俺も記念に。」
「記念・・酷い・・!!」
ヤドリは涙目だ。
旬はその指輪をはめたとたん・・!!
ドクンと・・何か音がした
なんだ・・この感じ
何かが・・・俺に・・。
すると、赤い光が漏れる
「うわっ・・・」
それは、大きな光でもなく
小さな・・印のような・・赤い光だった。
「これは・・・!?」
旬たちはその赤い光に・・驚いたのだった・・。
あ、イレーヌはもちろん旬のその赤い小さな光には気付いていません。
まぁ、なぜなら、イレーヌはニーヴェと戦っている最中なので気付きません
まぁ、これからどうなるのかは・・すみません長い目なので申し訳ないですが
よろしくお願いします




