少年、気に食わない人
127話目です。いよいよ・・・?
あの日みた、空はボクはとても青かったことを知っている
まぁ、空のことなんかどうでもいいんだけどね。
旬に出会う前のボクはやはり・・森の奥で寂しく暮らして
いたよ・・。
外からも拒絶して実験ばかりしていた。
もちろん、あらゆる実験だったよ
自分の慈悲のためにジゼル君たちを人型にした
他にもたくさん実験をしたけど
その中でも自分対しての実験もしたよ
それは、ボクの欲だった。
どうしようもないボクの欲
自分ためだけに自分を傷つけることをためらわらない
そんな、ボクだった・・。
でも・・。
そんな時、出会ったのは旬だった。
子供なのに大人のような少年
でも、旬の正体は、16歳だって聞いた時
ボクはすくならず驚いたものだ。
その時、色んな仮説も頭の中にあった
旬は、何か意味があって子供になったことも
そして千里さんのことも
あの人もまた旬を案じているようだった。
だからこそ・・ボクは旬がなぜこの世界にきたのか
ずっと、考えていたのさ。
結果・・わからないというわけ
でもね・・ボクは旬に救われたし、自分が強くなるために
強くなろうと決心したんだ。
それはただ一人のため
ボクは旬に憧れたのさ
そして奪われた・・心を。
変わることもない信頼は今も・・ずっと・・ね。
***
「・・ボクはいつでもいいよ。」
ノエルは淡々と述べる
「なら・・先にこちらからいこうではないか」
そこには禍々しいオーラと共に強さを見出した
「闇よ・・我と共に舞え!!」
「インベイジョン」
大きな闇がノエルたちに攻撃を繰り出してくる
それはノエルたちを闇へと侵食させるかのように
それに気づいたノエルは・・。
「ジゼル君!!リンド!!」
準備万端な二人に声をかける
「おうよ!!ひかりよ・・”るーちぇ”」
「はい!!”ホワイトブレス”」
闇を打ち破ろるとまっさっきにノエルは攻撃する
「氷よ・・”グレシア”」
氷柱がカズラを襲う
だが・・
「遅い・・”グラビトン”」
大きな重力の発動により氷柱がノエルの元へと戻ってくる
「うわっ・・”アイスガード”」
と氷の壁を造るがそれもすぐ消える
ずざざざっとノエルは後ろへと下がる
「すごいね。つよい闇だ。しかも、重力まで使えるなんて
嫌な力だ」
「主!!」
「まだ、行くよ!!」
そして、攻撃を繰り出すノエルだが・・やはり
カズラの攻撃は早かった
「遅い・・」
そして、大剣による衝撃によって
「ガハッ。」
衝撃によってノエルは壁にぶっかる
そして、動かなくなる
「主!!」
「ノエル!!」
「よそ見するな・・次はお前たちだ」
「くっ・・。」
「主・・。」
尚も戦い続けるが、やはりカズラが上なのか
二人とも押されている
「・・もうこれまでか?あっけないものだ
やはり、集よりも個が強かった。
それが答えなのだな。」
すると・・・。
「フフフッ」
どこからか不気味な笑い声が聞こえた
「な・・!!」
「あ・・主!?」
奇妙な笑い声をあげてノエルは立ち上がる
そして、自分の服を見るなり・・。
「・・あ~あ、これお気に入りだったのに・・高いだよ?
これ特注品なんだよね」
そこには、平然と血を流したノエルが破けたフードを見ている
当然・・ジゼルたちは・・
「ノ・・ノエル・ちが・・。」
「主・・怪我・・だ、大丈夫ですか」
「あ・・別に大丈夫だよ?」
「・・・りゅうけつざただよな・・これ」
そう、ノエルの服はすでに血で染まっている
しかも、頭も怪我をしているのに
当の本人は平然としている
しかも、ジゼルたちの指摘によってようやく気づいたのか
「あ・・そういえば、血・・怪我していたっけ」
まるで、痛みもないかのような素振りをする
そしてあっけらんと服をビリビリっと破く
「ええい、破けばいっか・・邪魔になるし」
ぶっさくさ言いながらノエルはお気に入りの白いフードを破く
そこには、白い肌が見えるが・・・傷がないのだ
そして・・頭の血も・・癒えていくのだ
「・・な・・傷が・・癒えていく!?」
それも綺麗さっぱりに・・最初から怪我がなかったかのように
「・・ボク・・れでも、昔、さる実験の媒体だっただよね
その名も”人工神”計画。まぁ・・くだらない悪循環すぎる
実験だった・・・その実験で身体を弄られたせいで
ボク・・傷の治りだけは異常に早いだよね・・」
そう、ボクは昔・・人体実験にあった
あれは酷い実験だった。
あるくだらない男による本当にくだなき実験
神を造る・・それが本当にどこまでもくだらない実験だった。
再度いう・・ボクはその実験は最悪であると断言した。
だが、静止などなく実験対象は・・もちろんボク自身だった
そりゃ、痛かったし、怖かったし・・まぁ、最悪な実験だったけどね
でも、そのおかげで得たものはあった
例えばケガが勝手に治るとか
かなり、嬉しい特典だけど・・でも、悪いことを言えば
”痛み”の感情が少しずつボクの中で蝕んでいるのは確かだ
現に、頭の傷の痛みもない
それはすでに・・異常状態なのだ
実験の副産物は、様々な用途を含めて
ボクの”今”を造り出している
いずれ・・自分はどうなるのか・・分かりもしないのさ
「・・まぁ、結果的その実験は失敗に終わった。
人は神にはなれないことが証明された。
まぁ、そんなのはどうでもいいけどさ。」
それは、過去のことだ。
もうボクには関係ないことだ
「・・・いいのか?きっぱりすぎるな」
「・・・。」
「・・・。」
無言が彼らを襲う
やはり、こいつは嫌いだ。
どこまでも”ボク”に似ているのだ。
「一言言っていいかい?」
ノエルはゆらりっと揺れて笑う
「本当に腹が立つね・・君は
だから、きにくわない」
そう、気に食わない
嫌いなのはきっと同族嫌悪だ。
そう吐き捨てるとカズラは苛立ちと共に
「気に食わないのなら・・その場で滅してくれる」
それはすごい速さで大剣をノエルを斬り捨てる
「あ・・。」
そこには、崩れ落ちるノエル
「主!!」
「きさま・・なんてことを」
そういって激情を見せるジゼルたちだったが
「な~んてね。ボクは・・ここにはいないよ」
「な・・!!」
ノエルだと思われたのは氷の像だった。
「どこだ・・!!」
目を見て周りを探る
だが・・。
「これで最後だよ・・・”コーキュトス”」
すると、氷によってカズラは動けなくなる
目の前でみえるノエルを見て
「まだ、甘いな・・」
そして、大剣を振り回そうとすると
「そのたいけん・・ふうじらせてもらうぞ!!」
「そうですね・・主の敵はすべての敵!!」
「き、きさまら・・!!」
どうやら、待ち構えていたのだ二人のようだ
光が襲う
「「ホーリー」」
光の中でも聖なる力
強い聖なる力はカズラを襲う
「がぁぁぁぁ」
全身に受けたカズラは・・そのまま倒れるかと思いきや
そこには、大剣を背にしながらも無表情でノエル達を見ていた
「効いていないのか・・?」
すると、カズラは笑って
「さすが、貴様は召喚士だけはあるな」
そこにはビクともしないカズラの姿があった
「・・・。」
ノエルは黙る
そして、カズラはため息を吐く
「・・仕方ない。今日はここまでにしようじゃないか
思ったより出来るヤツだ」
「・・!!」
そこには剣にヒビとカズラの服があからさまに破けて
血が流れているのが見えた
「偵察のつもりできた。だが、今回は引くことにしよう
面白い土産話ができそうだ。」
そうあっさり言う彼にピクリっと反応する
そして嫌そうにノエルは苛立ちを含めている
どうやら、偵察という言葉に気にくわないようだ
「へぇ~ボクはボロだらけでもう服がねぇ・・。」
ほっれていてもう使い物になりそうもないフード
隣ではジゼルがケッと口を尖らせ
「おれさまもきずがあってもたたかってっていたけど?」
自慢の白い毛は今は攻撃にあいボロボロだ
(私も、毛もボロボロですよ・・洗わないと。)
こちらも毛がボロボロだ。
どちらにせよ、奴が引き分けというのならば
そうすればいいだろう。
ノエルはフンっと口を
「・・まぁ、君が停戦するなら別にいい。
ボクもまだ弱いからね・・結果的には」
そう、まだ弱い
でもいずれ・・こいつを負かすくらいの強さを身につける
必要性はるようだ
そんな考えをよそにカズラは
「・・我らの目的を言おうか?」
「・・・負けたことを認めるんだ」
すると、ハッと鼻で笑い
「・・違う。引き分けでも認めるものだ」
ふん・・引き分けね
どちらがかったとかこいつにもいじがあるわけみたいだね
本当・・負けず嫌いな性格
それを含めて嫌悪するよ・・まったく
「・・・どっちが」
「はっ、ボロボロはお前にはお似合いだ」
ムッとするやはり、こいつは苛立つな
どこまでも・・ボクは、嫌いになりそうだ
苛々しているノエル
「ふっ・・聞いて驚け・・。」
「・・・。」
何がでるかわからない中
重たい口は開かれる
驚愕の事実と共に
あんまり戦闘描写は得意ではありませんが楽しんでいただかれるとうれしいです
では・・また。




