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夜這い?

 ふぁ〜あ…。寝た…非常に心地よく寝た。

 そうそう…この小さい時お父様と一緒に寝た様な心地…よ…さ?

 

 ……ん?


 ……うーん?


 …なんでしょう?この腰に絡み付く…感覚?……うぅで?

 え〜字体変換しまして…腕?


 人の腕…んぎゃ〜〜〜〜!!?


 いや…あたしいつも横向いて寝るんだけどさ

 …目の前には見知った部屋の様子しかないわけで…

 という事は………こ、こ、こ、怖くて後向けないんですけど…

 考えろあたし…いや、考えるなあたし。これって夢なんて事はない…ですよねぇ…


 「…ぅうん」


 んぎゃー!!後の人動いたぁぁぁ…。

 しかも妙に聞き慣れた艶っぽい声で…って……聞き慣れた?


 ガバァ!!!


 起き上がって布団を跳ねのけたそこにいらっしゃったのは…もちろん


 「れ、れ、れ、麗稀さまぁぁぁ!?」

 「ん…みん…れい?もう朝?」

 

 おぉう…目を擦って伸びる姿が色っぽい……っじゃなくてっ!!!


 「何やっちゃってんですか!?貴方!!」

 「ん?…あぁ、大丈夫。やってはないから」

 

 そうか…やってないのか…それなら安心


 「ってちがーーーーう!!!」

 「何で人のベットに寝てるんですか!って聞いてるんですっ!!!」

 「昨日閔鈴とこの部屋に転移して、戻ろうとしたらもう王宮が魔障壁を貼ってて戻れなかったんだんだ」


 魔障壁って夜に外部からの魔術をすべて遮断する魔術だったっけ?

 なるほど外部からの転移魔術も弾かれてしまうんですか…知らなかった…


 「そうですか、それなら仕方ない……なんて言うと思ったかぁぁぁ!?帰れないなら帰れないで迎えの人呼べばいいでしょうが!」

 

 そうよっ!!何であたしのベットで一緒に寝るっていう発想になるわけ?

 大人な二人が一緒にベットで寝るってどうよ?何もなくたってさ…万が一こんな事が周りにバレでもしたら…怖いっ!!!怖過ぎる!!


 「と、とと、とにかく今からでもいいです!すぐ帰って下さい!今すぐ飛んでけっ!」

 

 もう何がなんだかよくわからんないけど、とにかく窓を指差してみる。

 麗稀様といえば、ベットで枕を抱えて(ちなみにあたしの!だけどね)上目遣いにこっちを見てるし…くそぅ…寝起きでも麗しいって…どういう事?


 コンコン

 こんな時に誰!?


 「閔鈴?何だか騒がしいようだけど…大丈夫かい?」


 んぎゃー!!!お父様!!!

 やばいっ!やばすぎる!こんなとこ見られたら…どうなんの!?

 もぅあたしの頭の中パンク寸前で目が回りそうなんですけど!!

 とにかくこいつっ…あ、王族に対してこいつ呼ばわりは不味いですけど…非常事態なんで!こいつを隠さないとっ!!!


 「閔鈴?開けるよ?」


 いやーーー!!もぅ隠してる暇がないぃぃぃ!!!

 布団でも被っとけぇぇぇ!!

 

 バサァァァ!!とガチャは同タイムだったと思います


 「はぁはぁはぁ…お、お父様、お早うございます」

 「あぁ、お早う。どうしたんだい?何だか凄い声が聞こえてきたが…」

 「む、む、虫が!そうっ!虫が出たんです!」

 「虫?いつもならゴキ◯でも一瞬にして殺す閔鈴が怖がる虫って…大丈夫なのか?」

 「はは…えぇ、突然でびっくりしただけですから!不意打ちなんて、なかなか奴らもやりますよね。ははっ!!」


 とにかく誤摩化すしかないっ!!

 さり気なく麗稀様の山を父様の視線から遮らないと…ってもぅばっちり見てるしぃ…

 そりゃそうよね。寝てる相手に布団掛けたわけじゃあるまいし…ベットの上ででっかい布団の山が出来てたら…そりゃ誰だって気付くわよね…


 「閔鈴…それは?」

 「はは…あの…その…」


 どうやって誤摩化そう…しかも…後でなんかゴソゴソしてるしぃぃぃ!!!

 何かやばいっ!!もの凄くやばい気がする!!!


 「ぷはっ!閔鈴…突然、布団を掛けるのはいささか酷くないかい?」

 「な、な、な…」

 「おや?麗稀様?」

 「ん?これは、朱殿お早うございます」



 麗稀様が両手を組んで頭を下げると、父様も同じ様に頭を下げて……って



 「何で出て来てんのよぉぉぉぉぉ!!!!!」


 

 朝一に朱家から響き渡ったあたしの叫び声は2軒先まで聞こえたらしい

タイトルの『夜這い』とは襲う夜這いではなく。求婚者って意味の夜這いです


とうとう麗稀様、実力行使…もとい既成事実に持ち込みますが…?

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