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七不思議 その1

 あ〜目の前の書類の山が今すぐ消えてくれたらいいのに

 …え?文字フェチのあたしがこんな事を言うなんてって?

 そりゃそうですよ!だって目の前にある書類は全部翻訳のお仕事じゃなくて、今度の出張書類の山ですもん…泣きたくなる…

 っつうか屍一号!何でこんなに書類仕事たまってんのよっ!!!


 「孝謙…」


 …多少の八つ当たり…許して下さい


 「今すぐ魔術課に行ってアンデッド化して不老不死になって、儀晶様にも負けないアンデット化して…とりあえず逝ってきて下さい」

 「ううっ…閔鈴酷い…」


 ははっ支離滅裂な事を言ってるっていうのはわかってるんですよ?

 ほらほら…口からまた魂見えてますぜ……

 だぁ〜〜〜!!!

 判子を押しても、押しても!サインを書いても、書いても!


 仕事が終わらな〜〜〜〜〜い!!!!


 しかもあの腹黒鬼……あ、目があったので訂正、儀晶様は事もあろうか


 「嘘寝した事+麗稀様から助けてあげたって事で通常業務も2倍で!出張までにがっつり仕上げて心置きなく旅立つがいい」

 

 いや〜さすがのあたしもあいた口が塞がらなかったよ。この台詞を笑顔で言えるのは王宮でも10人居ないよ?


 あたしの頭が叫びを求めてる

 無性に叫びたいっ!

 このドSな上司を持った自分を哀れみたいっ!!


 ちっ…久々の本気モードでかからないととても出張までに終わる仕事量じゃない…げふん…いつも余裕を持って行動があたしの信条なのに…

 こんな時は…もちろん…甘いもの!

 あたしの視線にガラス瓶に入った飴が目にとまる。

 これあたしの机の七不思議の一つなのよね〜。このガラス瓶あたししか開けれないように細工(多分魔術だと思うのだけど…)されてて、なおかつ中の飴もあたし好みのチョイスしかなくて、しかも無くなる事がない!いつも出勤すると瓶一杯になってるのよね…

 まぁ…他にも七不思議っていうくらいだからいろいろあるんだけど…それはおいおいで

 

 ほら…疲れた今日のあたしには梅飴の塩加減が丁度欲しかったのよぅ!


 ぱくんっ


 これを食べると何だかまだ頑張れるって思うんだから不思議だよね…

 え?そんな得体の知れないものを食べて怖くないのかって?

 

 完璧なチョイス!


 完璧な魔術!


 そんなもん…出所なんて心当たりありすぎでしょう!

 もし一番目の予想が外れてたとしても、2番でも3番でもあたしに危害を加えようとする輩に出来る高等技術じゃないですし…ね


 …心の中でいつもお礼をいって有り難く頂戴してますよ

 周りから「出た!閔鈴の隠し技」とか「閔鈴増強剤」とか「ドーパミング」とか聞こえてきますが、全部スルーで…


 「よしっ!頑張る!!」


 実は『閔鈴増強剤』と呼ばれる飴は、実は閔鈴の机の七不思議ではなく、外務部の七不思議である事を本人は知らない

いつか他の七不思議も出てくるかも…です

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