時ノ守人
掲載日:2010/09/24
初めて挿し絵を入れてみました。良かったらどうぞ……。
下手ではありますが。
『いいか。この時ノ鐘は私にとって大切なものなんだ。何があっても守り通せ。』
「はい。必ずお守りします。……我が命に代えても」
今頃我が主人は私の知らない、緑のない大地で戦い続けているのだろう。
「あれからもう13年になるのか……
我が主人はいつお戻りになるのだろうね……」
深い森の中、大きな鎌を携えた少女はひとり呟く。
――ゴオォォォン――
『時ノ鐘』が鳴り響く。
主人の大切にしていた時ノ鐘。誰かからの贈り物だそうだ。
主人にこの鐘の守護を命じられてから13年。誰もいないこの深い森の中でも、怖がらずにいられるのは、主人への想いとこの鐘のお陰だろう。
「きっともうすぐ帰って来るはずよ……」
――ゴオォォォン――
その言葉に賛同するように『時ノ鐘』がもう一度鳴り響いた……。
暗く、夜明けの遠い森の奥。今日も一人主人の帰りを待ち続ける……。




