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ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
10+8+2=青年

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98/130

#5



「ははは。まぁ立ち話はこの辺で、どうぞ上がってください」


父が二人を招き入れたことで、この話は終わってしまった。しかし涼は腑に落ちない様子で、キッチンへ行ってからずっとウロウロしていた。

「星……星……」

「星がどうしたの?」

それから十数分後。散らばっていたピースが組み合わされたように記憶が繋がり、涼は両手を叩いた。


「思い出した! 確かに見に行った……」

「へぇー。……どうしたの?」


能天気な母には話が通じてないようだ。涼がキッチンを出て行こうとすると、そこは真っ先に止められた。

「ちょっと、だめよ。お父さんは今大事な話してるんだから」

「分かってる。父さんじゃないよ」

駆け足で階段を上り、普段はあまり使わない居間へ向かった。そこには、思った通り“彼”が居て。怖かったけど勇気を出して、声を掛けた。

「あの……」

「うん?」

声に気付き、読んでいた雑誌を置いたのは創だ。彼は少し不思議そうにしていたが、やがて涼の方へ歩いた。


「あ。成哉君じゃん。どうしたの?」

「あっ……えっと、すいません。思い出したんです。星を見に行ったこと!」

言うと、創は可笑しそうに吹き出した。

「そっか。それわざわざ言いに来てくれたんだ。ありがと」

身長差があるせいか、頭に手を置かれる。恥ずかしいけど、やっと彼の笑顔が見れてホッとした。


「そうだ、じゃああいつのことも思い出した?」

「あいつ?」

「うん。俺の従兄弟。木間塚准」

「…………」


沈黙が流れる。フルネームを出されてもピンとこない……けど……。

「お、覚えてます! もう一人、男の人がいたことは!」

「あははっ、アバウトみたいだけど……覚えてるだけ凄いよ」

涼はそこで初めて彼のことを……彼らの詳しい素性を知った。創と従兄弟の准は東京で暮らしているが、昔はこの町にある祖父の家によく遊びに来ていたらしい。東京にも幾つか事業所を展開しているが、今は准の父が継いでいると。

「へぇー。父さんの上司の孫……じゃあ、創さんも俺の上司みたい!」

「俺はまだ学生だし、君も学生だから。上司と部下なんてめんどくさい関係じゃないよ」

創は冗談半分、残りは諭すように涼に言った。


「俺も准も祖父さん家に来ることなくなってさ。まぁ会いに行かなくても、あの人がしょっちゅう東京に来るからなんだけど」




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