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ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
嘘吐き

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83/130

#8



何かが音を立てて崩れた。


未だに現実味がなくて、訳が分からない。困った事態にあるのに謎の笑いがこみ上げてくる。

大丈夫、大丈夫。……とりあえず落ち着け。

もちろんびっくりしたけど、こんなことはよくあ……ないか。


すっかり独りだ。

信じていた人を信じられなくなるのは、思った以上に痛い。

自分自身の感性を信じられなくなりそうだ。今までの人生経験を全否定されるぐらいの。

「さむ……っ」

納得できないことは山程あるし、何から何まで疑問だらけ。解決もしてない。


それでも、モヤモヤとスッキリが一度に相殺された気分だった。

自分がやりたいことはとてもシンプルな気がする。


まだ終われない。

冷めゆく頭に反して、胸は異常に熱くなっていた。

誰もいない廊下を見つめて息を吐く。

涼と出逢ったこの場所が……今の自分にとっては始まりの場所。


そうだ。

このままで良いわけない。

とにもかくにも、寒いから家に入った。と同時に着信がきた為、電話マークをタップする。

「はい。あぁ、霧山?」

スマホを片手にベッドに倒れ込んだ。


一気に疲れてしまった。そんな自分を優しく受け止めてくれる温かいベッドからは、まだ少しだけ彼の香りが残ってる。


綺麗に畳まれた服も、作りかけの夕食も。

彼の存在も……当分消えそうにない。


「霧山……俺、もうダメかも」


自分でも笑い飛ばしたくなるような弱音を、電話の相手はギャーギャー言ってる。

だけどそんな声も次第に遠くなって、その日は深い眠りに落ちた。




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