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ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
ひび割れ

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64/130

#1



翌日、薄紫色の空は淡い青に染まっていた。


「ねむい……」


毎日晴れやかな空を拝めることに感謝したいのに、現実のあれこれに振り回されて一度も感謝できたことがない。結局、昨日は夜更けまで涼と公園で飲んでたせいで寝不足だ。何とか寝坊せずに出勤できたのは、やはり彼に起こしてもらったからだった。

そして、涼に対する気持ちが強くなってることを改めて認識した。間違いない。これはやはり、……恋愛感情。


彼のことで頭の中がいっぱいだ。


だけど同時に、加東さんの話も頭の中に分散していた。創と玲那のダブル浮気疑惑。言葉にしたらちょっと笑ってしまうけど、身内としてはあまり笑えない。

創は真面目だし、玲那はちょっとやばいけど根は良い子だ。

それに二人とも、子どもの時から仲がいい。相手を裏切るようなことは絶対にしないと思うんだけど。そこまで深い事情は分からない。


創は、そういえばいつから玲那と恋仲になったんだろう。

二年前ぐらいか? そう考えると結構話が早かった気もするけど、親が言及した可能性も有る。

彼らが婚約したから、自分もかなりのプレッシャーをかけられてる。

鬱だ。なまじ格式張った家に生まれたせいで、親戚の付き合いも会社の絡みも多く、俺も創も選択肢は狭い。

それでも、創はその中から選択した。

しかし俺は……女性と結婚なんて考えられない。恋愛感情の湧かない相手と一生を共にするなんて、互いに不幸だ。相手の人生すら台無しにしてしまう。そんな無責任な真似は絶対にできない。

覚悟を決めなきゃいけない。例え見放されても、軽蔑されても。


ずっと一人で生きていくのか。

同性と、二人で生きていくのか。何を選択するのか決めないと。


唯一、俺が同性愛者だと知ってる創にはたくさん相談してきた。玲那と結婚して家庭を築いたら、これからはあまり関われないかもしれない。

まぁ今までは、大体創の方から連絡してきて俺の家にやってくる感じだったか。

そういえばしばらく創の家に行ってない。それも彼が俺の家に来るからだけど……ここ二年は行ってないから、久しぶりに様子を見に行きたいぐらいだ。彼は几帳面だから部屋を汚すなんてことはないだろうけれど、この前会った時も、何か悩んでる様子だった。


話もあるって言ってたし、何とか時間を作って聴いてやりたいな。


「お」


そう思ってエントランスを抜けると、ひとりの女性が目の前にいる。声を掛けると、彼女は振り返って笑った。


「……あ、ハーイ准君! おはよう!」




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