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ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
永遠、代わりの君

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60/130

#6



こうなるとどうも、ただのアホじゃないというか、何というか……。なにかあったんだろうな、と思ってしまう。


どこで、どんな風に生きてきたのか?

それが分かったら、もう少しわかる気がするんだけどな。


彼が、本当にやりたいことを。


涼の謝罪は、やっぱり何についてのものなのか分からないし、それ以上喋る気配もない。

「まぁ……ところで、星見るんじゃなかったっけ?」

「すいませんがそれは口実です」

相変わらずハッキリ言うね……。

そういう正直なところも嫌いじゃないが、脱力してしまう。

「はは、そっか。でも本当に綺麗だと思うけどな。今夜は」

苦笑しながら見上げた夜空には、宝石のような星が幾つも輝いていた。待っていれば今にも降ってきそうだ。

「俺、昔見た満天の星空が忘れられなくてさ。つっても、空以外は何も覚えてないんだけど。やっぱり東京の方じゃ中々見れないなあ」

それでも、今夜は久しぶりに目を奪われるほどの絶景だ。普段は建物が光害となって邪魔してるんだろうけど、今は時間帯が遅いこともあって暗い。

ダイヤモンドのような光の粒を数えた。


「あ、俺が以前住んでた所は毎日星が見えましたよ。この空よりも、ずっと。命懸けます」

「命は懸けなくてもいいけど。星が綺麗に見えるののは良いなぁ」

「えぇ、他に何もない町ですけど……是非見に来てほしいです!」

そこでようやく、彼らは前みたいに笑った。

その表情こそ、暗い夜の中でも明るく輝いていて……できればずっと、笑っててほしいと思った。


「良いじゃん。いつか連れてってよ」


だからか、自然とそんな言葉が零れた。

涼はというと、めちゃくちゃ驚いた顔をしている。

「なんだよ。駄目?」

「い、いえ! そんなことは……」

否定はするが、いまいち歯切れの悪い彼に疑いの眼差しを向けてしまう。

「微妙な反応だなぁ。嫌ならいいよ」

「嫌じゃありません!是非とも一緒に行ってほしいです!」

涼は缶を置いて、今度は全身で行きたい気持ちが表現した。必死な感じはすごい伝わってくるけど。


「叶うなら、本当に行きたいです。今の俺の夢になっちゃいますよ……」

「夢って」


涼のやたら大袈裟な物言いに、冷静に言い返してしまった。


「何言ってんだよ。お前有給消化中だろ。俺も取ろうと思えば休みとれるし。すぐにだって行けるじゃんか」

「いや……そうなんですけどね。でも……」

「でも……何?」


涼は再び空を見上げると、深く息を吸った。




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