表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
迷路の手前

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/76

#1



自宅から車で三十分近く走って、准はいつも通り出社した。

その道中、最近の悩みのひとつ、涼の下ネタについて真面目に考えていた。

私見はさておき、このままでは彼自身の為に良くない。あの性欲(?)が時間と共に収まるなら良いが、涼の場合ますます悪化していきそうな気がして心配だ。

彼と結婚する相手は苦労することだろう。未だに恋愛事情なんてこれっぽっちも知らないけど。

駐車場を後にし、ビルのエントランスを抜ける。フロントの女の子に挨拶し、いつものようにエレベーターを待つ。その時だった。


「准くーん! おっ久しぶり!」

「いっ!?」


何者かに横から手加減ゼロで押され、危うく壁に激突しかかった。

「あっ……危ないな、誰……」

突然のことに混乱しつつ声の主を見ると、確かに珍しい人物が立っていた。

「あら。そんなに吹っ飛ぶなんて、もしかして弱ってる? だめだよー、ちゃんと食べなきゃ」

「れっ……霧山! 何でここにいんの?」

そこにいたのは、異性に興味のない准ですら目を引かれる脚線美の女性。


彼女は霧山玲那きりやまれいな。同列の事業所で、たまに会うことがある。しかし准の場合は別の用事でしょっちゅう顔を合わす、気心の知れた存在だった。……何故なら、彼女とは高校の時からの付き合いだから。


「ふふ、今日から五日間、営業のヘルプでこっちに来ることになったんだよ。やー、でも本社に出勤て緊張するね」


そう言って周りを気にせず背伸びをする彼女は、緊張という言葉からだいぶかけ離れてる気がした。

「ねぇねぇ、それより彼女できた? 紹介してくださいよ先輩~!」

「できてないし、そんなことよりお前にはお熱い相手がいるだろ? ……ほら、噂をすれば」

「うん?」

こっちへ歩いてきたひとりの人物に、准と玲那は軽く手を振った。


「あっ! 創君、おっはよー!」

「えっ……れ、玲那!」


ちょうどエレベーターに乗りにやってきたのは創だった。彼に対し、玲那は頬を膨らまして腕組みする。

「なあにその反応。今日から来るって、前にも話したでしょ? まさか」

「いやっ……もちろん覚えてたよ、おはよう。准も」

「あぁ、おはよう」

創は最初こそ狼狽えていたけど、玲那の前ではすぐにいつもの甘い表情に戻った。

あぁ、そうか。


「へぇ。俺は全然知らなかったけど……良かったな、創。五日間だけだけど、婚約者と一緒に出勤できるぞ」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ