表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
気になるひと

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/47

#7



「もう、分かったから早く帰れ。後そんなに脚見せるな」

「まぁまぁ、固いこと仰らないでくださいよ。セクシーは正義でしょ?」


涼は依然としてハイになったまま、はしたなく服をはだけさせる。妙な苛立ちを覚えた。

言わなきゃわかんないのか。


「……俺が嫌なんだよ。お前が他の男にジロジロ見られんのが気持ち悪いんだ!」


鈍感の上焦れる涼にカチンとして、大きな声で叫んでしまった。対する彼は当然驚き、目を見張っている。しかしこの怒りの出どころが分からず、准自身も驚いていた。

「わ、悪い。そうじゃなくて、つまり俺が言いたいのは……」

すぐに弁解しようと頭を働かせるも、背後から掛けられた声に飛び上がった。

「准君? どうしたの」

「ハイッ!」

慌てて振り返ると、そこには不審な目つきの加東がいた。


「戻って来ないから心配になってさ。……こちらは? お知り合い?」


彼は涼を一瞥し、不思議そうに尋ねてきた。

鼓動が速まる。女装がばれたら色んな意味で嫌だ。

通りすがりの人ということで、妥当な言い訳を考える。当然涼もそれに協力してもらうつもりだったが、腕に柔らかい何かが当たってギョッとした。

先程とは違う温もり。それに気付いた時はもう遅くて。


「初めまして。私、准君の友達で涼子っていいます! 久しぶりに会ったので、つい話盛り上がっちゃってぇ」

「あぁ~、そうだったんですね」


加東は納得して頷いたが、准は空いた口が塞がらなかった。


おい! 何のつもりだ!?

アイコンタクトで訴えるも、涼は平然として微笑を浮かべている。偽物の胸をグイグイ押し付けて接近してくる彼に、絶望で押し潰されそうだった。

「涼子さんは誰かと来てるんですか?」

「友達と来てたんですけど、急用ができたとかで帰っちゃったんです」

「あらら。……もし良かったら、一緒に飲みますか? 俺は准君と同じ会社で働いてる、加東といいます」

「佐藤さんですか。でも、いいんですか? お邪魔にならないかな」

「とんでもない。あ、ちなみに加東です」

「加藤さん? すみません、私よく耳鼻科行けって言われてて……でも、ありがとうございます! 嬉しいなぁ、こんなカッコいい方と一緒に飲めるなんて!」

やっぱり涼と話してると漫才になるようだ。俺だけじゃなくて良かった、と准は胸を撫で下ろす。

それにしても最悪だ。もし涼の女装がバレたら……そう考えると、今度は胃が痛くなってきた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ