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ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
気になるひと

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25/58

#6



飲み会など団体で訪れる者が増えてきた為、店内の盛り上がりは絶好調だ。しかし准が二本目のワインを開けたとき、加東は制止の声を掛けた。


「准君? ちょっと、もう飲むのはやめとこうか」

「えっまだ全然飲んでませんよ?」


准が驚いて答えると、加東は彼からグラスを取り上げてしまった。

「違うんですよ加東さん、俺は別にそいつが好きなわけじゃないんです。むしろすっごいお節介で迷惑してて。恋人作れ作れってうるさいけど、それができてたら俺の人生はもっと順風満帆だって!」

「わかるよ、その気持ち。だから水飲みなさい」

加東から受け取った水を一気飲みすると、准は少しだけ気持ちが落ち着いた。……気がした。


「ウッ……すみません、俺ちょっとトイレ行ってきます」

「ちょっ、気をつけてよ?」

「はあい……」

彼の心配する声も遠く、浮きそうな足を必死に地につけてトイレへ向かった。やっぱり気持ち悪い。久しぶりに速いペースで飲み過ぎたかもしれない。

混み上がる嘔気に最悪の事態を予想し、足早に進む。だがトイレの手前で何者かに腕に掴まれ、壁へ押し付けられてしまった。

「痛……っ!?」

目の前にいたのは、見知らぬ茶髪の女性。

掛けていたサングラスを少し外して、にっこり笑った。


「こんばんは、准さん。……俺ですよ」


聞き覚えのある、女性にしては低い声。まさか……

「……涼!? なんつーカッコしてんだ!」

吐き気が限界まできている准の前に現れたのは、女装した涼だった。

素の彼と同じ明るめの、しかし長い髪。それから目立つ赤いワンピースを着ている。脚も、太股近くまで見えていた。ビックリなのは、黙ってれば男だと気付かないぐらいのクオリティということ。でも、


「お前って奴は、ほんと……見張っててやるから、今すぐトイレで着替えてこい」

「え、無理ですよ。替えの服持ってません」

「!?」

……という事はこいつ、そのカッコで俺の家から出てきたのか。頼むからやめてくれ。


「それよりすごいでしょ、俺の女装。みんな俺が男だとも知らず、キラキラした目で見てくんですよ。ふふっ……ははははっ! もー楽しすぎ! 俺しばらく女として生きてこうかな? 良い小遣い稼ぎになりそう!」


狂ったように笑う涼を見て、准は一気に酔いが覚めた。作った声も女のようで違和感は無いけど……クレイジーだ。いちいち脚を出していやらしいポーズをとるから、ある意味犯罪だと思う。




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