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ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
押し売り

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16/29

#9



昨夜は酔っていたから仕方ないとして、言っちゃ悪いが涼は元々頭のネジが緩い気がする。天然の一言では片付けるのは難しいと、内心ため息をついた。

途中、二人は小さな公園に立ち寄った。住宅街の中で唯一緑に包まれた憩いの場だ。


「本当に、何から何まですいませんでした。電話まで貸してくださりありがとうございます」


誰もいないブランコに座るやいなや、涼は深々と頭を下げた。

「別に、それはいいよ。財布見つかんない方が大ごとだからな」

准も隣のブランコに乗って軽く漕いだ。公園には自分達しかいなかったが、真っ昼間から大の大人がブランコを占領するべきじゃないと思う。だけどやりきれない気持ちに突き動かされ、准は頑張って漕いだ。

「あは、准さん楽しそうですね。ブランコ好きなんですか?」

「い、いや……。ごめん、空気読まなくて」

「いいじゃないですかー! 俺ブランコ好きですよ。中学生以来かなぁ」

涼は懐かしそうに笑うと、少し後ろに下がってブランコを漕ぎ始めた。だが、

「あっ、こんな事してる場合じゃなかった。早く准さんの恋人を捜さないと」

「それこそ後回しで良くないか!?」

この状況で、本当によく分かんない子だな……!

准は深刻に頭を抱えたが、涼は明るい口調で強く主張した。

「後回しにしてたら准さん、今年が終わっちゃいますよ。さぁ、気になってるという男性に会いに行きましょう」

「いやいや、冗談よせよ。大体今日はお互い休日だし……休みに会うような間柄じゃないんだ」

「でも、休みの日にわざわざ会いに来てくれたら嬉しくありませんっ?」

「そーだな。……相手によると思うけど」

准がめんどくさそうに言うと、涼は少しハッとして頷いた。


「あぁ……確かに、そうですね。無茶を言ってすいません。じゃ、俺は出直してきます。准さん、明日は出勤ですよね? 一緒に行きましょう!」

「はあああ!?」


安心したのも束の間、涼の言葉に准は驚愕した。

「何でそうなるんだよ! 大体お前も仕事あるだろ!」

「しばらく有休取りましたんで大丈夫です。これで心置きなく准さんの恋愛成就に精を出しますよ!」

本気なんだろうか。准は眩暈がした。段々と疲れてきていたけど……涼は太陽の光が眩しそうに目を細め、そして笑った。


「あの……准さんは幸せになれますよ。貴方を大事にしてくれる素敵な人を見つけて、絶対幸せになりましょうね」




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