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ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
これからも

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#5



彼と一緒にあの星を見たい。

息を切らしながら彼を引っ張る。

「はは……准さん、何か前より行動力ありますね。これも俺のおかげですかね!」

「あ、あぁ。そういう事にしときな」

全く、本当に都合のいい。

マイペースで頑固で、そのくせ寂しがり屋で。

その全部が、たまらなく愛おしい。


「准さん!」


ところがホテルの駐車場の手前で、成哉は立ち止まった。准と繋がった手を離し、後ろに数歩下がる。

「ど、どうした」

「俺、自分の気持ちがよく分かんなくて。男がどうとか以前に、人に対する気持ちも分かんなくて……! 自信も勇気もなかったんですけど、今ひとつだけ言わせてください!」

星が降ってきそうな夜空の下で、彼は叫んだ。


「貴方が好きです!!」


息を飲む。

しかし、彼の声はすぐに夜風に攫われていった。今は木々が波打ち、葉擦れの音が響き渡っている。辺りは勿論、胸はもっとざわめいた。


すごい唐突だ……!


准は成哉を見返し、今度は唾を飲み込んだ。

身震いする。タイミング関係なしの、バカ正直な青年に。

しばらく驚いて見せるのもいいけど、今は彼のノリに付き合いたい。……とか思うなんて、俺もやばいかな。


でも、特別な存在なんだ。やっぱり俺は、彼が誰だろうが関係なかった。十五年前に出会ってなかったとしても、きっと彼に惹かれていた。

ゆっくりと向き合う。

でもちょっと笑える。物語なら、ここ一番のクライマックス。本気の見せ所だと思うのに、緊張のきの字もない。おかしいな……。


でもまぁ、彼だから。

────他でもない彼だから、恥ずかしいことも平気でできてしまうんだろう。


無駄に格好つける必要なんてない。情けない姿なら今までも散々見せてきた。変に取り繕ったら、バカ正直に告白してくれた彼に申し訳ない。


空気を肺の奥まで吸い込み、風に負けない声で答えた。


「俺も、お前が好きだ。絶対お前を幸せにする。だからこれからもずっと、傍にいてくれ」

「ハイ喜んで!」

「即答かよっ!」


またペースを崩され、全身の力が抜ける。

一応プロポーズなんだから、もうちょっとムードを……って、お子様には厳しいか。


ならこれから、時間をかけてたくさん教えてやる。


何があってもずっと傍で守るって誓うから。


……大丈夫。二人で幸せになろう。





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