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ファナティック・フレンド  作者: 七賀ごふん
10+8+2=青年

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109/130

#16



彼は、そう。

木間塚……准さん。


『……え? 俺のこと知ってんの?』


厳密に言うと十五年ぶりに会った彼は元気そうで。嬉しいのと、複雑な気持ちだった。

やはり名乗っても自分のことを思い出す素振りはなかった。でも、バレたらそれはそれで困るから構わない。

大体創のことを話して……それで、どうなる。

従兄弟を差し置いて、赤の他人の自分を信じてもらえる可能性なんてまずない。


黙ってよう。俺はただ、この人に一度会いたかっただけだ。

まだ五歳だったあの夜から、二十歳になった自分。そんなの彼じゃなくても、誰にも分かるわけがないんだ。

しょうがない。俺だって見事に忘れてたんだ。


准さん。


心の中で何回も呼んでみる。

それだけで、凍えそうだった心が一瞬で温まった。確信したのは、やっぱりメチャクチャ会いたかったんだってこと。……俺に本物の星を見せてくれた、この男の人に。


それでも本当はすごく怖かった。

拒絶されることもそうだし、傷つけてしまうかもしれないことも。

会ってもきっと素直に喜べないこと。

彼を憎んでること。……これから、憎まれること。


怖くてしょうがないけど……心がずっと求めていた。

貴方を。


『俺……っ』


創さんの為に会いに行ったんじゃない。

俺は自分の為に、准さんに会いに行った。

俺の事を知ってほしくて、欲を言えば思い出してほしくて。彼と出会い、創さんを思い出して、また強く思った。

准さんの恋人作りを邪魔する?

冗談じゃない。そんなことして何になる。


准さんは創さんの“物”じゃない。好きな人と、好きなように生きる権利がある。だから、


『准さんが……恋人を作れるように、俺がサポートします』


貴方の恋を応援したい。

いつまでできるのか分からない。創さんにバレたら半殺しじゃ済まない気がするけど。

力になりたい。もちろん、本当に役に立てるかどうかは別として。


この想いが少しでも伝わったなら、どんな目に合っても、どんな罰を受けてもいい。


それでもやっぱり、貴方の味方だから。




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