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負けヒロイン負けヒロインって言ってるけど勝ちヒロイン確定だから!  作者: パミーン


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第20話

 放課後になり、僕はカンジエスで赤羽さんに相談をした。


「今後作業をやっていくのにノートパソコンが必要だと思ったので購入を検討しています。おすすめのパソコンがあれば教えていただけますか?」


「それなら森さんが詳しいです。彼は自作でパソコンを作るくらいのマニアですから」


 パソコンを自作!?そんなこともできるんだ。ここの人達は本当にすごい。


「森さん。速水さんがノートパソコンの購入を検討しているようです。おすすめがあれば教えてあげてください」


「それなら晃弘、俺が作ってやろうか?ちゃんとGPUも積んで動画編集なんかもできるようなパソコン作ってやるぞ!」


「すごくありがたいんですが、ハイスペックなパソコンだと高いですよね?」


「出世払いで大丈夫だよ。価格を気にして機能を落とすくらいなら最初からハイスペックなパソコンにしておいた方がいい。晃弘の場合はこれからパソコンで稼ぐんだ。命預けられるくらいの相棒を用意しておいた方がいい」


「ありがとうございます!森さんにお任せするのでハイスペックノートパソコンお願いします!」


「ああ、任せとけ!最近自作してなかったから楽しみが増えたぜ!」


「よかったですね速水さん。では今日はpythonについて教えていきます」





 カンジエスでの講習が終わり、僕は速読術の教室へ。眼球のトレーニングをしているんだけどそのおかげで動体視力がものすごく向上した。人の動きとかが止まっているようにゆっくり見えるようになったんだ。


 これだけでも十分速読術の教室に通ってよかったなと思ってる。そこに加えて読むスピードを上げられるんだからすごいよね。


「ただいまー」


「おかえり。さっき薫ちゃんが来て勉強会するんだって?それで家でやっていいか聞いてきたのよ」


「あー、どこでやるか決めてなかった。それで家になったのね?」


「そういうこと。久しぶりじゃない?三人で遊ぶなんて」


「遊ぶんじゃないよ。試験勉強をするんだよ」


「そうだったわね。でもまた仲良くなれてよかったわね」


「うん、まあね」


 本当は僕はいない方がいいんだけどね。恋愛感情が入ってしまった以上、僕達三人の関係は昔のままにはならないし、元には戻らないんだ。なんで恋愛感情なんて芽生えてしまうんだろうね。それがなければ僕達はずっと三人でいられただろうに。


「20時からだからそれまでにランニングとか色々済ませないとね。早速ランニング行ってくる」


「いってらっしゃい」


 雑念を振り払うように無心でランニングをする。ランニング中に色々と考える時もあれば今日みたいに無心になる日もある。どっと疲れが出るような日は無心でランニングをするとかなりスッキリするんだ。


 ランニングを終え、夕飯、風呂ともはやルーティン化された行動をして部屋を片付ける。薫は瞬のことで相談に来ることがあるけど瞬は本当に久しぶりだ。だからきれいにしておかないと。


「晃弘来たよー!」


 20時になって最初に現れたのは薫。いつもはラフな格好で来てるけど今日はちゃんとワンピースを着て髪もしっかり整えてある。やっぱり瞬にはカワイイと思われたいんだろうね。


「おっす晃弘!久しぶりだなー!」


 薫が来てからすぐに瞬もやってきた。瞬は学校のジャージを着てやってきた。薫がいるんだから少しはオシャレしてこないとダメだよ。


「それじゃあ勉強始めましょっ!分からないところがあったら私に聞いてね!」


「そんじゃあ早速薫、ここ教えてくれ!」


 よしよし、このまま二人で仲良くやってくれればいい。僕はなるべく邪魔にならないように昼休みの続きから勉強を始めた。


「ダメだ!全然分っかんねえ!」


「うーん、まさかここまでひどいとは思わなかったよ。このままじゃ結構ヤバいかもだよ、瞬」


「どこで行き詰ってるんだい?」


「この問題。これが理解できてないってことは中学の時の内容が理解できてないってことだから根本から見直さないといけない。そんな時間ないよ」


「瞬、ここはまず中学の時に習った展開が理解できてないといけないんだ。覚えてる?」


「あー、やったやった!それがこの問題と関係あるのか?」


 この問題はちょうど僕もできなかったからよく覚えている。それで大木君に理解できるまで教えてもらったんだ。


 大木君に教わったように、そして僕自身も理解できているか確かめるように瞬に教えてあげた。


「おー!なるほど!だからこうなるってわけか!サンキュー晃弘!」


 時間はかかったけど一つ解決ができた。それだけでも十分だ。最近は急いで成果を出そうとするよりも理解をしっかりしていく方が大事だということが分かったからね。


 ふと視線を感じたので薫を見てみると僕の方をジーッと見ていた。


「どうしたの薫?僕に何かついてる?」


「あっ、いや、何か晃弘がすごいなって思っちゃって……」


「何がすごいの?」


「だって私は瞬には悪いけど諦めて他の科目で暗記した方がいいんじゃないかって思っちゃったのに、晃弘は諦めずに教えていてすごいなーって」


「いやー、たまたまこの問題、僕も分からなくてさ。大木君に教えてもらったから覚えてただけだよ」


「でもちゃんと教えられるってことはそれだけ理解できてるってことでしょ?前から思ってるけど、晃弘、本当に変わったね」


「確かに!中学で疎遠になったときは何か暗かったというか元気なかったもんな。球技大会の時もそうだったけど、内に秘めた闘志がメラメラ!って感じでカッコよかったよな!」


「カッコいいってそんなわけないじゃない。球技大会の時はみんなにパスすることに必死だっただけだから」


「晃弘は知らないかもしれないけど、準決勝と決勝戦で活躍したから俺らの学年の奴らからは注目されるようになったんだぜ?」


「そうなの!?全然知らなかった……」


「とりあえずそういう話は22時以降にしよっ。瞬は少しでも問題を解けるようにした方がいいからね。全国行くんでしょ?」


「おう、そうだな。ここで躓いたままだったら特別講習行きになっちまう」


 そこからは瞬が薫に分からないところを聞いても先ほどまでとは違ってちゃんと分かるように丁寧に教えるようになった。僕も分からないところを薫に聞いて教えてもらった。大木君もすごいと思ったけど、薫の教え方はものすごい分かりやすかった。

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