表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/43

第8話 俺の初めてがコレで良かったのか?



 ■ ■ ■



「俺の初めてがコレで良かったのか? ううん……」


 モニターを見ながら、ガックリと肩を落とす。

 看板での遠隔誘導。

 空き部屋に置いたイス。


 我ながら、かなりひどいセンスだ。


「俺、ダンジョントラップの才能ないもんなぁ」


 ゲーム【悪堕ち王子】では、トラップをトラップで偽装したり、複数のトラップに連続してハメる『コンボ』なんかも存在した。


 建築やキャラメイクと同様に自由度が高い人気ギミック。


 でも俺は、侵略者の動きを先読みしてトラップを仕掛けるセンスが壊滅的になかった。


「村娘ちゃんだけじゃないな、俺もポンコツダンジョンマスターだぜ」


 それにしても、村娘ちゃんのほうも原作以上にポンコツじゃないか?

 こんなしょぼい誘導に引っかかるなんて。


 ダンジョンの【瘴気】には人間の正常な判断力を奪う効果がある。


 ゲームの後半、その【瘴気】が大量に吹き出し、女冒険者たちが錯乱するイベントがあったけれど……それに近い状態な気がする。


「ダンジョン瘴気ってどうやれば強化できるんだろうな」


 ちなみに瘴気自体も【隠しパラメータ】だ。正確にその数値を計ることはできない。


 そして瘴気の強化は、ゲーム進行度的には【白銀級】――女騎士を相手にしているくらいで発生するイベントだった。

 騎士団に乗り込まれてダンジョンがピンチのときに瘴気が溢れ出し、強い自制心を持つ女騎士たちが次々と快楽堕ちしていくイベントだ。


【無印】の人間を相手にしている今のレベルで発生するはずもないが……。


「……ま、いっか。まだまだ先の話だ」


 今は考えても仕方ないこと。

 それよりも、だ。


 俺はモニターに視線を戻す。

 イスに座って足を拘束され、ジタバタしている村娘ちゃんが映っている。


「ふっふっふ、もう逃げられないぞ? 食らえ……フットマッサージャーの癒やしを!」


 俺の意志に従って、


 ――ウィーーン


 と動き出すフットマッサージャー。

 つまり足のマッサージ機。疲れたふくらはぎから足先までを包み込み、モミモミして疲れを取ってしまうのだ!



『あっ、あんっ! いやっ、なにこれ、自分でするのと全然ちがうっ、やめて、あッ、こんなの初めて……っ』



 くっ……、さすがはエロゲ出身の村娘ちゃん。

 機械に足をマッサージされているだけなのに何だかセクシーだ。



『やぁッ!? そんなところ、幼なじみ君にも触られたことないのにっ、激しくしないでっ』


 うん。足の裏ね。


『待って、いや、いやぁっ!? うっ、うっ、ゴリゴリしないでっ――、リンパ流れるっ、流れちゃうっ!』


 …………。

 やばい、俺も反応してきちゃう。



「う~~んアルトしゃまぁ……? ん、座りにくい……」


 俺に跨がってスヤスヤしていたメディが、座り心地悪そうにモゾモゾしてぐずり出した。


 マズいマズい。

 反応していい体勢じゃないんだよ今は。


 今はあの健康器具の操作に集中しなければ――



 ■ ■ ■



「こんなの、おかしいっ――! 私の足、おかしくなるっ……!」


 村娘は悶えていた。

 かつてない感触。自分でも家族でもない、人間ですらない『何か』に両足を揉みほぐされ、とめどない快楽に刺激され続けている。


 こんなトラップ、早く抜け出さなければいけないのに。


 けれど、疲れ切っていた体に快感が染み渡って……頭では分かっていても、体はこの器具から与えられる初めての感覚に身を委ねたくなってしまう。


「ぅんっ、あっ、あぁ……、い、いいっ、足っ、気持ち良くなっちゃう、だめ、こんなところで私……っ」


 表情まで蕩けてしまうのが自分でもわかる。

 涙が出るほど気持ち良くて奥歯を噛みしめて耐える――目に浮かぶのは、にじんだ幼なじみの顔。


 いつだったか彼が約束してくれた。

 農作業に疲れたら肩を揉んであげるねって――


「ご、ごめんねっ、ごめんっ……! 約束したのに、私、他の人の手で、こんなワケのわからないモノで……足を揉まれてるのっ! 揉まれて気持ち良くなっちゃってるのッ! 取れちゃう、むくみ取れちゃうッ――ごめんなさい、知らない人にリンパ流されちゃって、ごめんなさいっっ!!」


 罪悪感とともに、とてつもない快感が駆け上がってきた。

 器具のリズミカルなマッサージが次第に早まっているのだ。


「待って、待って! これ以上はっ! 私、わたしっ――ふぁッ? ふぁああああッ!?!?」

 

 村娘の意志とは関係なく腰がビクビクっと痙攣しイスの上で全身が跳ねた。


 ダンジョントラップなんかに快感を与えられる恥辱と、それを悦んでいる自分への失望。

 足下から止めどなく生み出されるこの快楽に身も心も溺れてしまいたい。足に溜まったいやらしいリンパを、もっと激しく流して欲しい。


 ……もう『彼』の顔も思い出せない。

 心の中で何度も「ごめんなさい」と唱えながら村娘は、


「うァッ、ふぁああああああっ――!?!?」


 両足を器具にぎゅぅっと抱きしめられ、はしたない声を部屋中に響かせて――ぐったりと力尽きた。





楽しんで頂けたらブクマ・評価・感想などで応援いただけると大変嬉しいです。


感想欄はログインなしでも書けるようになっているのでご自由にどうぞ。

評価は↓の☆☆☆☆☆を押して、お好きな数だけ★★★★★に変えてください!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化&コミカライズ】
魔法女学園の売店ではたらく俺は、異世界から召喚された『ハーレム奴隷』です。

\紙&電子で好評発売中!/
html>

▼公式HP
https://www.takeshobo.co.jp/sp/tvn/content/9784801940291/index.html
▼Amazon
https://amzn.asia/d/6OcVbR6
▼DMMブックス
https://book.dmm.com/product/4528857/b330ftksb03581/

\コミカライズ配信中!/ html>
▼コミックガンマぷらす
https://gammaplus.takeshobo.co.jp/manga/mahojo/
▼Amazon(Kindle)
https://amzn.asia/d/9xYSF0M

\イラスト付きの電子書籍版!/
html>
試し読み部分だけでもイラストが1枚見られる豪華仕様です!
▼Amazon
https://amzn.asia/d/bU078fh
▼FANZA
https://book.dmm.co.jp/product/6039188/b126afrnc01574/


【電子書籍化&コミカライズ】
ツンデレ女子が幼馴染の鈍感男子に「ざまぁ」されていたので、寝取って教え込んであげた話

\コミカライズ好評配信中!/
html>
▼FANZA
https://book.dmm.co.jp/product/6051263/s540awujz00885/
※第1話無料!


同作者の一般小説はこちら↓↓

【おねショタ・主人公無双】
最年少ダンジョン配信者の僕が、JKお姉さんと同棲カップル配信をはじめたから
【モン娘・ハーレム・ざまぁ・寝取り?】
悪堕ち王子の快楽ダンジョン、女冒険者を帰さない ~エロゲの悪役に転生した俺、ひっそりスローライフを送りたいだけなのに美少女たちが集まってくるんですけど!?~


同作者のR18作品はこちら↓↓

【寝取り】ツンデレ女子が幼馴染の鈍感男子に「ざまぁ」されていてたので、寝取って教え込んであげた話
【モン娘ハーレム】魔法女学園の売店ではたらく俺は、異世界から召喚された『ハーレム奴隷』です。
【百合】百合サキュバスでごめんね
【おねショタハーレム】時給800円でショタペットになっちゃいました ~可愛いお姉さんに食べられてみたくありませんか?~
【ロリハーレム】JCシェアハウスの管理人 ~姪っ子たちのオナニー、手伝います~
― 新着の感想 ―
[一言] エロゲテイストに汚染された文章が良いなぁ いやらしいリンパってなんだよ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ