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八十六話 やらかし結婚編21

食後、約束通り二人の願いを聞いた。最狂信者(ラティーナ嬢)は今度、教会の日曜礼拝に参加して欲しいとの事…まあ、それくらいならええけど。俺、前世から仏教徒だけど。


一方、レミルーファ嬢の願いはささやかだった。今日はまた一緒に入浴して全員の頭と背中流して欲しいと……それはお願いの内に入らない。当然の事なので、当然やる。だから別のお願い考えとけと促した。


後、何人か羨ましそうに見ていた。ロクでもない内容じゃなければだいたい聞いてやると言っておいた…モテる男はつらたん。


んで、希望もあるし、るっちーも許可したので全員で以前と同じくタオルを巻いて入浴……何人かタオル巻こうとしなかったのは言うまでもない。巻かせたけど…


メルの言葉にミュゼットが「わたくしも」と言ってタオル死守するのが大変だった。それやるなら三人の時にしろ。そこにるっちーまで参戦しようとして大変だった。


内容は割愛…昨日メルと向こうの専用風呂に二人で入った。以下は想像に任せる。全員が俺のタオルをチラチラと見てたのは仕方ない…




浴後、そのままるっちーとベッドで…ではなく、サロンにやってきた。今の俺がるっちーに対してどう思っているか…基本残念なアホの可愛い処す子ちゃん。それで男女の仲になるのは失礼な気もする。


だから、るっちーを知る為には他の子から話を聞こうと…早い話がるっちーを褒める会である。参加者はミュゼット、メル、エルミディア嬢…そして、俺とるっちーである。


この三人ならるっちーと付き合いも長く、良いところも沢山知っているはず………正直、不安しかない。



「ルチルレート様は一言で言うなら…バナナバカ」


「…それは知ってる」


「メル、この兄妹が酷い」


「事実だから仕方ないと思います。アレク兄様が贈ったネックレスならまだしも、そんなピンキーリングまでして…」



共通認識だった。それでも、本人は不服らしい…バナナの指輪までして何処に否定する要素があるというのか。


本人曰く、「暗殺業務の携行食に最適だから、昔から食べてただけ」という…完全食に見えてタンパク質足りないねん。だから育ってないねん。これから毎日バナナミルク出すか…バナナだけはいつの間にか補充されてるし(毎日暗殺部隊提供疑惑)


ただ、本人とその弟子たち(ミュゼットとメル)は俺のバナナミルクを狙っている(意味深)


まったく酷い話である。



「ルチルお姉様は、カノーラ辺境伯の視察失敗で養成所に戻ってきて再教育になったんです…といっても、アレクお兄様に『パンツ見られた』ばかりで。再教育と言っても辱めを受けたとかでなく、ただひたすらに基本をやり直していただけで…気付けば、こんなに残念になってました」


「エルミィまで、酷い」


「酷かったのはあの頃のルチルお姉様の方です。『ミソッカス、ああミソッカス、ミソッカス』と意味不明な事を言ってましたし…」



それ、恋わずらい…かなぁ? そういえば、ナイフ返してなかった。部屋に戻って、コンバットナイフをるっちーに返す。


さすがに今使うには子どもサイズ過ぎて………何か大丈夫そうなサイズ。主武器は原作と同じく鋼糸なのだが、副武器として使えそう。



「これ、僕の…アレクがずっと持っててくれてたの?」


「まあ、落としたから拾っておいただけなんだが…」


「…ありがとう、アレク。そして、あの時はごめんなさい」


「いや、まあ…俺も不審な行動してたからな」



わだかまり…という程のものではないが、あの時の誤解は解けた。ただ、きっと普通に出会っていたのならお互いに記憶にも残らないままだったのかなぁと思う。あるいは、俺が墓の下か…



「…アレクお兄様。あたくしたちは暗殺者見習いになった時点で武器を賜ります。それは認められた証なんです…家に必要とされるものとして」



重い…話が重いぜ、エルミディア嬢。しかも、無くしたり壊れたり以外で剥奪されるのは子孫を残す以外に価値の無いという証とか言われてもっと重くなった。暗にエルミディア嬢がナイフを所持していないという事だろ…



「エルミィも、一緒に抱かれとく?」


「い、いえ、そういうつもりで言ったわけじゃ……アレクお兄様がちゃんと手順を踏んで仲良くなってくれようとしてるのは分かってるつもりですし。最初はやっぱり二人だけが良いというか…」


「お、おぅ…」


「何だこの惚気…」



ミュゼット、気持ちは分かるがそんな目で見るな…正妻の余裕くらい持ってくれ。

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