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七十五話 やらかし結婚編10

ミュゼットの髪を解いてゆっくり洗っていく。皆の髪を洗ったけど、やはり別格の緊張感がある……だって、少しくらい痛くても我慢出来ないのがミュゼットである(子どもの頃の話)


それで何度「にいちゃま嫌い」と言われた事か…軽くトラウマになってたりする。髪を洗う技術を身につける為に孤児院の子どもたちは犠牲になったのだ。別に毟った事は無いが。



「小兄様、手慣れてますわね」


「誰かに嫌われないよう、必死に練習したからな…」


「……それは、前々からわたくしとこうして入浴するつもりだったと言ってますわよ?」


「…まあ、シスコンだからな」



ロリコンナイトでシスコンナイト…救いようが無い。分かってる…でも、それが俺だ。なんか文句あっか?



「それなら。もっと早く行動すれば良かったですわ…そうすれば小兄様も欲情して襲ってくださいましたでしょう?」


「いつクソ親父が帰ってくるか分からないのに、妹襲うとか無理……誘ってるのは何となく分かってたけど」


「……ヘタレ」



はい、罵倒いただきました…でも、ヘタレてなかったら手を出して他の誰かと結婚してたわ。え、その場合でも逃げ場なかったって…嫁が増えるだけだったって。ヘタレで良かったわ…



「まあ、構いませんわ。ですが、今日からはきちんと手を出していただきますからね。その為にも使用人を雇わず自分たちで出来る事はする予定ですので」


「使用人雇わないの…無理だろ」


「法服貴族の小兄様にそんな余分なお金がありますか? メルモニカやアンが居ますし、わたくしやシェリチェ様なら前世の知識もあって掃除くらい嫌悪なく出来ますわ。金銭管理はミスティア様たちも居ますし、馬車などは当面各親元から貸し出していただけますし、貴族の一番の仕事は後継者を成す事ですわよ?」



つまり、昼夜問わず子作りしろと……しかも、その話ぶりだと全員許容してるな。しかも部屋だけじゃなく何処でやっても良いってくらい共有認識持ってるな。なにそれこわい…


確かにそういう事はしたいよ、男だもん…でも、いきなり結婚して愛を育む間もなくデートとかもせずってのは早計なのよ。確かに俺売れ残りよ。同期の騎士とかもう結婚して子ども居る奴多いよ…結婚式招待される程親しくないけど。


そんな事を伝えつつ、ミュゼットの髪を洗い終え背中を流す。



「小兄様はそれで良いかもしれませんけど、こっちは14人居ますのよ。それに、わたくしとのデートなら子どもの頃にいっぱいしたじゃありませんか」


「庭遊びとか近くの森に出掛けたくらいのもんだろ…男女の仲としてはまだまだ足りないわけだし…」


「騎士団長になった小兄様にそんなゆとりがあると思いますの。それに、わたくしならまだしもマリアベル様やミスティア様なら実家から護衛がついてデートらしいデートなんて出来るかどうか……小兄様がロマンチストなのは分かりますが、せめてわたくしとは今夜一線超えてもらいますわよ」



結局、この妹嫁したいだけだった……まあ、クリスマス以降あんな格好で誘ってきてたからそうなんだろうとは思うけど。このまましないって言うのは簡単だけど傷つけたくないのもあるんだよなぁ…


でも、せめて結婚指輪くらいは先に贈らせて欲しいと抵抗…



「小兄様、アメシストのネックレスやイヤリングを贈っておいて、今更ですわよ…」


「何が?」


「………そうですわね。小兄様そういうのには疎いですわよね。ネックレスやイヤリング贈る意味なんて分かってないですわよね…どうせ似合うからとか、宝石がイメージカラーだったから程度しか考えてないですわよね…それでも、贈ったのですから責任は取ってもらいますわ」



…よく分からないが、逃げ場無しってのはよーく分かった。背中流し終えたら、ミュゼットから逆に体を洗われた…ナイトソードは死守したけど、胸で背中洗われたら覚醒するわ。誰だ、そんなマニアックな洗い方教えた奴は…

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