六十九話 やらかし結婚編4
次はマリアベル様とミスティア嬢……順番おかしくない。最高貴組が二番手とか…あれだろ、こういう連中は生まれた時から今まで自分で体洗った事ないだろ(偏見)
「アレクシール様がよろしければ、前も洗ってください」
「無理だす」
「旦那様。遠慮しなくていいんですよ。私は王子には何もされてませんから」
迫るショッ○ー…もとい、本筋なら姉妹になっていたであろう二人である。それぞれ腕に抱きついて当ててきやがる…そういえば、元公爵令嬢も閨教育バッチリだった。そんなのばっかりか、高貴な令嬢たち…
この際、マリアベル様はいい。助けた責任あるし、王女命まで使って無理矢理結婚に持ち込むまで偏愛しているレベルはミュゼットやメルと同等…絡み酒夫人の義弟になるのだけが不服。
「…ミスティア嬢、本当は嫌なんじゃないのか。本当は王子の事が…「まったく好きじゃありませんでしたよ。昔はそれなりに好意はあったかもしれません。けど、いつからか『俺は王子だ、勝ち組だ。この国の全てが俺のものだー』と錯乱し始めてそれも冷めました。旦那様が始末したと聞いた時は心から安堵しましたよ」……さいですか」
「ミスティアお姉様にはミリスベルお姉様も私めも昔からアレクシール様の事は色々と伝えていましたから。ミュゼット様からも更に聞いて、色々と幻想を抱いていたようです…そして、アレからの解放。それを成し遂げたアレクシール様に恋心を抱くのも当然かと」
当然なんですかねぇ…俺だって王子と同じ男よ。妹に劣情抱くケダモノよ。むしろ王子より悪い性癖とアピールするも、「望むところです」とバスタオル外そうとする箱入り娘…待てい。
おっちゃんだって、色々と思うわけよ。結果的とはいえ王子の首を大切断したわけで…加減間違えたんだわさ。この際言うけど…恨んだって良いし、何なら刺しても構わないわけよ。それをどいつもこいつも国王以外受け入れて……正直、怖い。
「思うところが無いわけではないですけれど…あの時、私めを襲ったのも王子派の貴族の手先でしたし、それを知った時からそういう間柄でしたので」
「ミュゼット様を望まれた時点で、私も王子は敵以外の何者でもありませんでした。友人の幸せを邪魔するアレは居なくなって良かったのです」
「…そうなんすか。哀れなような、自業自得のような…」
バカ王子…お前の分まで俺幸せになるわ。だからゆっくり地獄に堕ちろ。こんな可愛い妹や元婚約者泣かせて天国に行けると思うな。ふぁっきゅー!
結局、二人とも髪と背中洗うの所望するパターン…綺麗な肌かなと思いきや、貴族教育の弊害か鞭で打たれた古い傷痕があったりする。こういうの、オラ大嫌い…小聖回復大活躍。教育ってのは痛みで理解させるものじゃない。それこそ愛である…
まあ、その痛みに耐えて頑張ってきたのは認めますとも。その結果がこんなおっさんの妻ってのはどうかとも思うけどな。まあ、あの国王の後妻よりはマシか…
にしても、二人ともツヤツヤの髪である…シャンプー合うかな。明日フケだらけにならないかなと心配。あの村で使ったシャンプー取り寄せないとマジやばたにえんとか考えるわけですよ。頭髪が最近気になるお年頃のアレクくんだす。無意識に頭に小聖回復してたりする…無駄な努力。まあ、二人にもしよう…明日フケだらけにならないように。
「アレクシール様の手付きが良いんでしょうか。頭がスッキリした気がします」
「旦那様。これからもお願いしますね」
「…使用人増やして構へん?」
明日からもよろしくとか言われても、いつまでも大人しくしていると思うな、男は狼なのよ。まあ、満足してくれたので僕は満足さ(サクタロー発情期)
まあ、嫁さん喜ばせるのは夫の甲斐性だからいいんだけどさ…前世独身だったからよく知らんけど。




