二百二十話 やらかし結婚式準備編8
ちきちきカノーラ家、家族会議…参加者は俺と嫁たち(一部除く)とゴリラ夫妻とキングコング…インテリ眼鏡夫妻はコニーちゃん含むお子どもを引き連れてリテラやアンの案内でヤーマン家に。荷物と使用人置いたら戻ってくる間にやり終えなければならない短期決戦ですわ…
「さて、真意を聞こうじゃないか。コニーちゃんを俺に捧げて何がしたいんだ?」
「アレクシール…コニーを贄のように言うでない」
「黙れキングコング。どうせ辺境伯の縁繋ぎとかで無理矢理有象無象の令息と見合いさせたりしたんだろうが。ゴリラが結婚なんて頭に無かった脳筋だから早くとか思ってたんだろ?」
そういう脳筋野郎は騎士団にも多々居る…男女問わずに。コニーちゃんの親も脳筋…なら、似てしまう事を危惧するのは当然である。
別に親同士が決めた婚約とかを否定するつもりは無い。むしろ、それがあるからざまぁもある……クソ令息を連行する業務は騎士団の中でも人気職である(ウソ、超人気職)
「それをしておったのはアーガイルとサリィだ。ワシは何も指示しておらぬ」
「毎月のように釣書を送ってきて何を…」
「王城に居れば、その手合いも多い…無下にする事も出来なかった」
何が無下だか。釣書送ってくるなとゴリラが怒ってウホウホ言ってるぜ…なお、ニコラスくんとスピカちゃんは従兄妹なのに婚約済みらしい。ルクシール領がまた併合されぬようインテリ眼鏡には頑張って腰振ってもらいたいものだ。
後、ミュゼットとメルの分は昔から俺が処理していた。良い紙で焼く芋は二人にも喜ばれたものよ(鬼の所業)
まあ、幸せを願う気持ちは分からなくはない。が、それがどうして俺の嫁になるのかが疑問なのである……誰のせいとは言わないが。誰のせいとは…
「言っておくが、俺だって男だぞ。据え膳食わぬは男の恥だぞ、ロリコンナイトだぞ。結婚するからには将来的にそういう事する予定だぞ。将来楽しみだーだぞ」
「嵐を呼ぶ五歳児みたいに言うなや…そもそもマリアベルはんたちにはされるがままのくせに」
「アレク…コニーちゃんの仕込みはバッチリ。バナナしっかり舐めれる…むしろ、ミュゼやメルより上手」
シェリとルチルの酷い暴露合戦…というか、ルチルよ何を教え込んでるんだよ。まあ、淑女教育とか反論されれば否定出来ないんだけど…
他の嫁たちの反応は様々……否定派居ない。呆れか、諦観か、歓迎か。誰が誰のリアクションかは明らかにしないが、マスコットが増えるみたいな感覚である。俺、畜ペンの方がいい…この後るーびー出そう。
というか、キングコングもゴリラ夫妻もそんなの分かっているとばかりの様子……愛情あるのか、お前ら。それでも人間か…あ、ゴリラだったわ。ゴリラは個体数少ないと近親婚するしかないのね(暴言)
結局のところ、俺が喜ばせるか泣かせるかの判断を迫られているのである…可愛い姪っ子を泣かせるとか優しいおいたんとしてのプライドが許さない気もするが、結婚に関しては別。一時の気の迷いでその後の人生めちゃくちゃにしてはいけないのである(お前が言うな)
だから、閃いた…仮結婚である。まあ、数日間の同居生活ともいう。その間に俺の幻想をぶち壊したら現実見て諦めてくれるだろう……いや、別に変な姿見せるつもり無いけど。事実婚…ハハッ、何を言っているんだい?
「旦那様。多少の事では旦那様を嫌いになるとは思いませんよ…少なくとも数年は共に暮らしていたのでしょう?」
「そうでござる。ましてや、国内外に轟く偉業をしている分、多少の粗くらい受け入れると思うでござる」
「辺境で変人と罵られながらも妊産婦を甲斐甲斐しく診て回った活躍…それすらも先頃教会の会報として国中に広めましたからね」
嫁たち口々に無理と言うが…ちょっと待てラティー。会報ってなんぞ…ピロートークで俺が言った突撃隣の妊婦さん(意訳)を面白おかしく書いたんじゃあるまいな。あれ、半分は虚構ぞ?(だいたい家人に追い払われてた)
まあ、今でも貧民街とかでこっそり産多苦労っすしてるけど…(イミフ
周産期医療とか発展させれば、ミュゼットやマリアたちみたいに母を失ったりしないのになぁ…




