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二十二話 やらかし21歳期・隊長編①

かくいう貴族とは忙しいものである。ましてや、そんな貴族令息令嬢が通う貴族学園ともあればその忙しさは一入(ひとしお)である…何その落語の始まりみたいな言い回し。


ミュゼットとメルモニカは入試の前に王都へやってきてオーダーメイドのドレスを仕立ててもらい入試に挑むという…


俺は荷物持ちでもしようかとご機嫌伺いするも、ミュゼットには「小兄様の顔なんて見たくありませんわ」とそっぽを向かれ、メルモニカには「アレク兄様に煩わされたくないです」とあしらわれる始末。塩通り越して岩塩対応……当然だわさ。


きっと、合格したらストーリー通りに入寮するんだろうなぁ……一度手離したら戻らないと言ってですわ。ブルーハート。


それでも、関わる事はやめない。というか、暇でんねん。出勤期間は4〜6月と10〜12月でんねん。構ってちゃんですわ…まあ、呼び出しあれば行かないかんけど。つまり、自制しなきゃウザ絡みするな、俺…


入試までは最終追い込みで、二人してサロンで試験対策している。家庭教師は付いてきてない…次年度入試予定の子を教えたりと忙しいそうな。


教えてあげたいが、貴族学園の事など分からん。絡み酒夫人に頼れば良いじゃないとも思ったが、元第三王女なんか連れてきたら萎縮するの目に見えてるからやめた。入れたものが溢れるだろな、そうだろな。


結局、俺に出来るのは差し入れに紅茶淹れておいたり菓子渡したり、絡み酒夫人に対策集とか売ってるところ聞いて、買ってきてこっそり置いてみたりである…対策集よりお礼の酒の方が高くついたぜ、ちくせう。





二人の努力は実り、確かな手応えを持って試験を終えた…そうな。使用人から聞いた…本人たちからは何も言われなかった。ぐっすんおよよ…


まあ、合格は確実だろう。そうじゃなきゃストーリー始まらない。強制力でどうにかなるはず……落ちてたらどう慰めよう。


合格したものとして、お祝いの品くらい用意しておかなければならない。もう6年も誕生日祝いしてないわけだし…俺は前世はキャラの誕生日お祝いするオタやで。さすがにケーキとかまで用意する猛者ではなかったが。


まあ、今はちょっと小金持ち。妹たちの為に使うのは当然である…プレゼント拒まれたら鬱で休職しよう。


という事でケーキの手配はした。問題はプレゼントである…こればかりは己のセンスが問われる。クリスティーナ嬢とかに頼ればセンス良いもの選んでくれそうだけど、さすがにそれは違う…聞きつけられたら同じの所望されそう。そこまで金持ちちゃうねん。報奨金ほぼ寄付したねん。


ジュエリーボックスとネックレス…それぞれ二人のイメージカラーに合ったものを買えました。小金持ち、貧民に転落…ええねん。


後、買い物終えたところにレシア登場。飯奢らされ大貧民に転落…ええねん。口止め料やねん…レシアは宝石とか興味無いって言ってたし。今度アクセサリープレゼントしてやんねん。




合格通知が届いた。当然見せてくれなかったが表情を見るに二人とも合格だったのだろう。ケーキの手配は無駄にならなかったようだ。


と思ったが、クソ親父が帰還。二人のお祝いにと使用人まで引き連れて高級レストランに行きやがった。俺、当然誘われもせず……


居候だもんな。士爵貰ってるから分家落ちしてるもんな。つまりもう部外者扱い。祝う資格も無いんやなぁ…(血の涙)


届いたケーキを一人虚しくサロンで食べる俺…なんか、そういう話、家庭板とかにあったなー。離婚したんだっけ…まあ、今回は俺の空回りだったわけだけど。独りよがりだったわけだけど。ハハッ…笑えよベジ◯タ。


プレゼント置いてふて寝しよう。さすがにホールケーキは食い切れんわ。一ピースだけで僕は満足だよ(サクタロー胸焼け)


残しといたら誰かが食べてくれるだろう。あるいは処分してくれるだろう…鬱だ寝よう。休職届け書こう。

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