百七十話 やらかし結婚編105
ティアはメンヘラじゃなかろうか……いや、王城の仕事が多過ぎるんだろう。精神科とかあるのかなぁ…
公爵令嬢って事も輪を掛けているんだろうけど、責任感とかも強過ぎるし、承認欲求が足りてないのか…当然だろう。ミュゼットやメルだってそうだった(ツンはご褒美だけど辛かったです)
とりあえず、昨日は俺の主導権が足りてなかった。近いうちに俺の本気見せてやる……医者からはスッポンマムシドリンクとか止められてるけど。ウナギがあるんやー…
俺に嫌われる事を極端に怖がってたけど、俺も同じようなものよ…共依存。精神科探そう。無かったら漢方薬作ろう。
そんな事を考えつつ三人で寝た…日差しが直接窓から入らなくなった頃に起きたら、レミが椅子に座ってジーッと(以下略
俺、嫁にはダダ甘くなったのね。きっと、この後戦争とか起きて、「俺この戦いが終わったら結婚式挙げるんだ」ってフラグ立てて、戦争長引くんだろうなぁ(死ぬ気無し、殺戮大公の異名獲得フラグ)
「レミも入るか…四人までなら何とかなるだろ」
「さすがに遠慮しておくでござる…鶏肉を揚げたので、臭いが気になるでござるよ…」
「そんなの気にしないのに…」
それでも気にするのがレミ…まあ、一部の嫁なら問答無用で入ってくるだろうけどさ。誰とは言わんけど…心当たり多過ぎる。
………そんな嫁たちがまともに仕事しているだろうか。否……無理してまで早帰りしてくるに決まってる。だって、扉の隙間から見てるもん。レシア、フライドチキン食べながら見るな。骨あるんだから気をつけて食え。
「……ちなみ、その揚げた鶏肉…フライドチキンは残ってるのか?」
「いえ……でも、シェリチェがお粥なるものを作っているでござるよ」
「…いや、普通に食欲はあるんだけど…」
お粥しか食べられない程の病気じゃない。むしろ、腹一杯肉とか食いたい…揚げ物は構わない。
更に納豆ももう無いらしい。敬遠してた連中もさすがに朝の残りシチューと少なめフライドチキンでは足りず、ミュゼットとシェリが率先して食べてたのを見て食べたとか……
納豆は美容効果もあるそうだし、また作ろう。むしろ、ノウハウ渡して納豆組に作らせてクリスの実家に売ってもらおう(大半買うのは俺たちだろうけど)
*
がおー、飛びかかれ…アンが起きて、ミュゼットたちが帰ってきてた事を知って吠えた。「お仕事サボって帰ってきちゃメッ!」と……
騎士団の方はルチルが中心となり八面六臂の活躍で強制的に仕事済ませて、王城の方はアリスベル様に丸投げしたと抵抗したが無駄だった。
特にクリスとシェリはこっぴどく怒られた…学校サボってと。昼休憩って事でええやん。学生なんだし、不良学生はよく暇そうな王女に連れ回されて巡回中に孤児院とかに行かされていたのよ。権威で何とかさせたけど。
結局、全員が送り返された……アンつおい。後、ティアさえ王城を行かせた…まあ、アリスベル様がやってるのに顔を出さないのは失礼との本人の希望があったわけだが。レミの介助付きで送り出した…
無論、目一杯小聖回復をぶっ放して。お陰で疲れた…俺のマジックポイントはゼロよ(そんな概念無い)
だからこそ、腹減った…食堂へ行こうとしたが、アンに「メッ」された。どうやら、監禁されるようである……
「はい、ご主人様…アーンしてください」
「アンよ…自分で食べられるから」
「ダメです。今日はご主人様にする番です」
そう言ってお粥を掬ったスプーンを差し出すアン……ちゃうねん。どうして土鍋ごと持ってきた。それ全部食べさせるつもりだろう?
結局、アンに勝てるもの無し…シェリが最初から味付けててくれたから飽きる事なく食べました。なお、後で昼と晩用という事がシェリから語られるわけだが…いいもん。腹減ってたもん…




