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百四十六話 やらかし結婚編81

目が笑ってなかったミスティア嬢…まあ、やる事やらなきゃ子どもは出来ないよね、うん。搾り取られる未来しか見えない…強力なドリンク買い溜めしとこ。


そんなこんなで、夕食も静かに済ませて入浴前の団欒である。何か空気が重かった…ミスティア嬢とエルミディア嬢から「ズモモモ」って悪い空気出てた気がした。茶会の事は言い出せなかった…どないしよ?


茶会の事はさておき、披露宴の招待状作りで忙しそうな嫁たちが多い。何処まで呼ぶつもりだろう。王城でやるからキャパオーバーは大丈夫だろうけど、俺…呼べる奴なんて居ない。新郎友人のスピーチとかしてくれそうな人居ない…どうせ、そんな形式の披露宴じゃないだろうけど。


そもそも、大公爵発表兼二人の王女の結婚披露宴なんだから招待状なんて無くても一大国事で貴族は高位ならば基本大集合確定らしいから大変。本来はもっと時間かけて準備するべきなんだろうけど、マリアが待てるわけない。むしろ、今までよく我慢した…そして、俺もよく我慢出来てる。


さて、本題へ戻ろう。結婚式は指輪渡して誓いのキスすれば良いし披露宴は座ってればどうにかなる…酒は飲まされるだろうが飯抜きなんだろうな。目の前のご馳走食べられないんだろうな……ウェディングケーキは食わせたい。


その前後に、きっとコネ作りとかで茶会やら夜会に呼ばれる事になりそう。それが貴族社会。王都の別邸なんてのは滞在型かパーティーの為の屋敷。我が家は前者…狭いながらに限られた人員は呼べるけど。


そんなありきたりな夜会…余程の事情が無ければ参加しなきゃいけない。大公爵だもの…嫁全員は無理でも何人か連れていかなきゃ顔潰すもの。物理的にではなく…


でも、夜会に出たら踊らなきゃいけない。誰と…嫁と。誰が…俺が。どのように…どのように?


俺、ダンスはそんなに上手く踊れない。前世でもダンスなんて踊った記憶ない。むしろ今世でも無いわ。その事実が判明したらマリアがブチ切れた。「誕生日パーティーまでには覚えてもらいますっ!」と……そういえば、ダンス踊りたい子だったね。そんな完璧さを俺に求められても…


というわけで、男役も踊れるリテラが本格的に教えてくれるんだと。招待状送る相手誰もいないボッチだから暇なのよね、お互い。



「アレクくん。何か酷い事を思ってなかったかな?」


「唯一の男友達が実は女でチョロくて嫁になったから男友達って何だったんだろうとしか思ってない」


「……アレクくん、友達作ろうよ」



宿敵と書いて友達…すら居ない。裏ボスとか何処かに落ちてないかなぁ……そういう世界観じゃなかったわ。仮に居たとしても首切り落としたか失脚させたわ。


友達作り…俺だって騎士学校の時には頑張ったさ。同期にはロリコンナイト扱いされて距離置かれたんだよなぁ…それまでは、それなりに会話してた気もするけど、レシアを風呂に入れたその日から敵扱い。特に同期の女の子からは総スカン、男連中には妬まれる。


そして、紆余曲折あって地位回復して近所で慕われるお巡り騎士くらいのポジションになったと思ったら王女助けーの、公爵殺しーの、色々ありーの。


今では誰もが知る好色家ですわ…自分の嫁にも手を出されるとかって思われて仲良くしてくれる人探す方が困難だと思う。


社交界で頑張ろう。今まで一度たりともそんな誘い無かったけど…あったらしっかりダンス踊れてるわ。踊るぽんぽこアレク……


その時は誰も誘えなかっただろうけども……あれ、夜会誘われなかったのってマリアに対する配慮とか多々あるんじゃね?



「……俺、夜会に誘われなかったのってマリアのせいじゃないかと思うんだ。なのに、完璧に踊れって酷くない?」


「…アーくん、女の子は夢見たいものなんだよ」


「夢より現実教えてやってくれよ。姉なら」


「そう言いながら、すぐに踊れるアーくんが悪いと思うよ」



足を踏み付け役…もとい、ダンスの相手役のミリスベルは俺の踊りが完璧だと言う。リテラと踊ってたの見て模倣しているだけで余裕なんてあるかい…


王女と踊るのは栄誉以前に難しいし目立つのよ。いっぱい練習しないと……ダイエット効果あるな、これ。

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