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百四十五話 やらかし結婚編80

そうと決めたら一直線。夕食をちゃちゃっと作った後で、納豆はまだ食べ頃でないのを確認して準備に取り掛かる…


のだが、俺の茶会計画には穴があった。準備一人で出来ない、茶会やった事ない……抹茶は飲んだ事あるけど今は関係ない。


そこで、茶会経験ありそうな嫁に教えを乞わなければならない。俺だけでやってもロクな事にはならないのは目に見えてる。茶会事件になる。


が、その頼る対象者がすっごく限られている。ミュゼットやメルが茶会なんてやるわけもなく、マリアやミリスベルはやっていたとしても準備は丸投げだろうし……まあ、だいたいそうなんだろうけど。


何処のケーキを選んで、何処の茶葉を用意して誰を誘ってくらいのもの……まあ、いつものが一番よ。飲み慣れてないものなんて飲ませるほどバカじゃない。でも、飲もうとするのよ(意味深)


だから、必然的に誰を頼るかは決まっているのだ。



「というわけで、明日明後日の手伝いを頼みたいんだが…」


「旦那様。身内だけとはいえ茶会をするのなら事前に予定を聞いておく必要があると思いますよ?」


「それに、ケーキだって三日前くらいには予約しておかないと。ドレスだって用意するの大変なんですから…」



ミスティア嬢とエルミディア嬢に泣きついたアレ太くん。青い狸並みに説教されるのは仕方ない。なお、便利な道具は期待していない…出されても困るんだ。


皆が仲良くなるなら俺は悪にでもなる。ケーキはホールが無理ならピースを買い漁ればいいじゃない。予定があるなら余程の事じゃない限り俺の名前使ってキャンセルすれば良いじゃない。ラティーと日曜礼拝には行くじゃない。ドレスが無ければ私服でいいじゃない。俺は執事服借りるしかないじゃない…


つまり、準備時間足りない。ケーキは店から届けてもらうとして、セッティングする時間あるかな。無いわな、どないしよ…ヤーマン家の使用人に手伝ってもらうしかない。休日出勤させたくないけど仕方ない。



「アレクお兄様って、結構行き当たりばったりなんですね…」


「元からそんなもんだ。何だ、幻滅したか?」


「まさか。頼られて嬉しいですし、その理由もあたくしたちを喜ばせたいって事は分かっていますから」



エルミディア嬢の信頼が厚いのである。嬉しいような心配なような…チョロ可愛い嫁ですわ。


だが、そんなチョロ可愛い二人こそ最大のネックなのよね。ミュゼットやシェリは原作知ってる事もありだいたい仲良くなれるし、ルチルは暗部として情報持ってるから似たようなもの。


他の面々も差異はあるがそれなりの付き合い出来てると思う。が、メルの話にもあったが、この二人が問題…強いて言えばミスティア嬢である。


下々の者とは付き合いませんではないが、どうもそのきらいは……感じられないが、人付き合い下手なんだろうとは思う。


未来の王妃であれとか色々と頑張ってきて、派閥も固めて、将来の義姉妹とは節度あり過ぎる付き合い…エルミディア嬢とはよく一緒に居るが、レミルーファ嬢は学園の括り外れたらあの様子。王城勤め戦力外とも言う。


本人は仲良くしているつもりでも、相手方はそう思っていないという典型例……俺もそうなんだろうけど。


何処かに親密度を教えてくれる情報屋とか占い師とか居ないもんですかねぇ…居たら個人情報ダダ漏れだけど。バナナ組ならやりそうだけど。


そういえば、ルチルも公爵家令嬢なのよね。茶会の手伝いは……やめよう。ケーキがバナナケーキオンリーになる。バナナケーキは作ろうか…


そうやってやる事リスト増えていくから大変なのよね。嫁の中で派閥とか作られて対立とかしないよう動くのは大切と分かっているんだけども……



「後継者争いとかしないように今から遺言状書いておくか…」


「旦那様。新婚ほやほやで不吉な事を言わないでください。それにまだ出来てもいない子どもの事で悩まないでください…せめて作ってからです」


「あ、はい…」

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