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百三十三話 やらかし結婚編68

帰ってきて、フルーツポンチの仕込み……ポンチってなんだろう。未成年も居るから酒使えない……決してクルミとかは入れない。逆さに読むとか言うな、シェリチェ嬢。品が無い。



「ラティーナはんが不満そうやったで…他の嫁にはだいたい9回くらいするのにって」


「コールドゲームだったんだよ、悟れ」


「………さようか」



ラティーは甘えが足りない。遠慮である…あるいは俺を想って日が浅いのが原因。俺が懸念している部分でもある……婚約者も居たし、俺との接触もほぼ皆無。ミュゼットたちからの話を聞いて優良物件(負債付き)くらいの気持ちから嫁になった面々である。


それが悪いとは言わないし、それもこの世界ではマシな方だ。が、どうしてもミュゼットたちと比較すると年季が違う。残念度ともいう。


ミュゼットたちは少なからず俺を雄として見てるわけですよ。各家の房中術学んで陥落しようとするくらいには。後、それなりにそれなり…(悟れその2)


そこがラティーには足りなかった。耳年増なだけに、なまじ体力回復出来る分、手こずったけど拙いのよ。いや、それが普通だろうし何ならそれでも普通より上だろうけど。アグレッシブさとかは認める。



「兄さんは贅沢やなぁ……綺麗どころと関係持ち過ぎてそうなったんやろうけど」


「安心してくれ。シェリチェ嬢は経験豊富って言ったんだから遠慮はしない……むしろ、する理由無い」


「まだ覚えたったんかいな……ウチは嫌やで。ミュゼットはんみたいに『にいちゃま、もっと中にビュッビュッして』とか言わされるの」



最後の方まで出歯亀してたくせによく言うよ。絶対言わせたる。後、ミュゼットが後ろで殺気出してるぞ……


ミュゼットも元気になったようで一安心ではあるが、昨日倒れたので今日は休ませる。所詮は年端も行かない少女たちで成り立っている危うい国政。もっと仕事しろと改革しないとヤバい……いや、嫁たちが優秀すぎるだけか。


ポカポカとミュゼットに肩を叩かれるシェリチェ嬢……なんだかんだ言って同い年ながらも前世あるから姉妹のように見える。そう考えると、シェリチェ嬢の人当たりの良さは十分に分かる。


昨夜も遅くまで酒飲んでたとメルも言ってたし、問題児の二人とも仲良くはなったんだろう……酔い潰れてあの二人も今日はダメそうだけど。


さて、フルーツポンチ作りに戻ろう。砂糖どばー、水どばーでシロップを作る。フルーツ缶詰なんてなかった。炭酸水はあるが炭酸飲料なんてなかった……世界観よ。


フルーツポンチはしっかり寝かせて夜に忘れなければ出す予定…俺、忘れっぽいからなぁ。後、夏が近いのに売ってるリンゴやイチゴ…季節感もおかしいこの世界。温室技術とかなかろうもん。




朝飯は炊き立て豆ご飯と豆コロッケ、豆スープ……豆づくしである。まあ、昨日シェリチェ嬢が豆売りの露店で値切って購入した大量の豆だからまだ余ってる。夜は湯葉とかする様子。


昨日の朝採れで夕方まで余っていた多種多様の豆……味が悪くなっているでもなし、シェリチェ嬢がここまで出来るとは思ってた。さすが元独身アラサーである。なお、俺も同じようなもん。享年26歳の独身アラサー社畜である。


俺、合計してアラフィフなのにロクでもない人間だと思うと飯が不味くなるのでヤメヤメ。多種多様の豆がある……つまり、フルーツポンチにあんこが入れれるよ。甘さ倍増、血糖値爆アゲ、あげぽよ。



「お兄様。また太らせる算段をしていませんか?」


「俺って、そんなに顔に出てるか?」


「今更ですわよ……いつも以上に優しそうな表情している時は、だいたい何か食べさせようと企んでいますわ。昔は、やたらと森の果物を持ち帰っていましたわよね?」



ミュゼットがそう言うんなら昔からそうなんだろうさ……別に丸っこいのが好きってわけじゃないんだけどさ。甘いもの食べて幸せそうな顔してるの見るのが好きなだけなのにさ。


なお、きちんと森の果物は食べて確認していた。でも、大半は捨てられた…色は悪くても美味しいの多かったのに。紫色の謎の果実とか…

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