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百三十話 やらかし結婚編65

結局、夕方まで待ったけどミュゼットは起きなかった…こりゃあ寝込むな。今日の事は覚えてないかもしれない…まあ仕方ないか。


教会の好意で馬車にて帰宅。なお、レシアとセリーヌは既に帰ってきてて訝しげな目で見られた。それでも俺は何もやってない……ラティーナ嬢が居なかったらやってたかもしれない。


ミュゼットを寝かせてメルに頼んだ…何があったかは軽く伝えている。メルも遠い目してた…しばらくはそっとしておこう。トラウマ呼び起こしたのなら後で忘れるほど愛してやろう。マムシドリンクかむかむ。


さて…今日の夕食は要らない一行。おにぎりとサンドイッチで腹一杯、何ならまだ残っている。雑炊とか…要らんて。まあ、ミュゼットの分だけ作っておこう。



「ご主人様、沢山作ったらメッですからね」


「アン……そう言って何故スプーン持ってるよ?」


「少しだけ量を減らす為です(ふんす)」



食べたいなら素直に食べたいと言いなさい。見れば、何人かチラチラと俺の作ってる様子を覗きにきてるわけですよ…雑炊、増水決定。


結局、鍋にいっぱい作ったよ…夜中にこっそり食べんしゃい。俺はサンドイッチを食べるから………どうしてバナナサンドだけ山盛り残ってるのか。ルチル、変な味したら捨てなさい。




今宵は、各自自由に飯食って風呂入って寝る。うちの第一夫人は嫉妬深いので除け者にすると大変なのよ。それは皆も分かっている様子…可愛いけどめんどくさい嫁、それがミュゼット。だがそれがいい(惚気)


まあ、他の面々もめんどくさいところあるわけだが…その現在進行形の問題。年上ヘタレコンビとサロンで面談である。酒は飲まずに…つまり、真剣な話。



「そういえば、他の令嬢は茶会開いて交流深めてたのに何処ぞの王女は酒場で不良騎士とだけ交流深めてたのは単にボッチじゃないかと思うんだ……友達少なかっただろ、ミリスベル」


「うぐっ…」


「だから、卒業式にかこつけて結婚式したんじゃないかなと思うわけだよ。結婚後もよく酒場に入り浸っていたとか聞くし……お前、友達付き合い下手だろ?」



ミリスベルに痛恨の一撃。ミリスベルはテーブルにうっぷした…リテラはそれを慰めている。だが、まだまだ俺のターンは終わらないわけで…



「更に新聞記事にしたのに仕事に逃げて、少ない友人に弁明とかしていない……リテラ以外に友達付き合いしてるやつ、今居ないだろ?」


「アレクくん、もうやめてあげてよぉ…」


「リテラもリテラだ。メガネかけて王城で仕事してても気付かれない……ミリスベル以外の友人関係、破綻してるだろ?」



リテラにも痛恨の一撃。リテラはミリスベルの上にうっぷした…「うぇっ」とか王女らしさもない踏み潰されたカエルのような悲鳴あげてる。なんだこれ?


まあ、隠さなきゃいけないものを持っていたからそれは仕方ないと思うよ。だからって人付き合い下手になるまで拗れさせるなよ。せめて、年上の風格持って他の嫁たちと交流しろよ…


こんこんと説いたら、「どうして心を抉ってきた」と反論してきた。事実を言ったまでである…極端な話、俺以外に友人居ないだろと。俺が引き取らなかったらどうするつもりだったのか。


二人でいつまでも傷舐め合うのは構わないが、ミュゼットたちからしてみればそういう共依存してるのは不快…同じ俺の嫁なら頼れ、頼りない年上どもと思うわけで。


正直、一番めんどくさい。年とか身分とか嫁の上下関係とかあるだろうけど、仲良くしてくれ……じゃないと、俺だって無駄に気を遣う。



「酒一緒に飲むだけで仲良くなれるんだから、それやれよ。伊達に酒飲んできてないだろ…」


「アーくん、それはさすがに酷いよ…お酒飲んで仲良くなれるなら苦労しないよ」


「そうでもしないと、向き合えないだろ…」



まずはシェリチェ嬢からだ。二人揃って「「一番接点無い子だよ」」と弱腰だが、あちらは俺と同じ前世持ち…何なら享年二十七歳のアラサーOL。酒の飲み方も原作把握も人付き合いも精神的年齢も全て上………のはず。


そうと決めたら呼んでこよう。シェリチェ嬢が仲良くしてくれたら、後はチョロインばかりなり…大丈夫さ、全員アレクの嫁さんだよ。

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