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十話 やらかし15歳・騎士学校編

騎士学校は全寮制である。更に入学と同時に準士爵となる。つまり、おちんぎんがもらえるのだ…が微々たるもの。寮費や食費、武器防具のメンテナンス費とか差し引くと手元にはほとんど残らない。更に退学になれば全額返金しなきゃならない。


人格に問題ありというレッテル貼られた俺は問題児扱いで同期から悪い意味で一目置かれていた…そういえば、あの筋肉ダルマ居ないな。やはり脳筋には筆記出来なかったか(偏見)


入学一年目は座学が主体だ。平民も居るし、基本的な読み書き学習や国や各領地の法律、礼儀作法などを学ぶ。俺には設定資料集の知識があるから少しはマシだった。人によっては過酷な授業だ…特に礼儀作法。


曰く、「人を筋肉ダルマとか言ってはいけない」とかこっち見て言われた…お筋肉おダルマって言えば良かったんですね、分かります。


まあ、俺も大人になろうとは思う。むしろ前世の年齢足せばいい大人だ…味噌っカスの野猿のような生活を捨てて、騎士にならないといけないのだ。立派な不良騎士を目指して頑張ろうではないか。


ミュゼットの為なら、処す子ちゃんさえ倒す気概が無くてどうする。実家経由で久しぶりに処す子ちゃんから「何処に居る、処す」とかいう手紙届いてた。当然デデンした。ミュゼットの護衛を増やすように手紙を書いた…山羊の気分を味わえた。




さて、場所は変わって王都のとある場末の酒場である…講義後の自由時間はバイトも可能。揉め事が多い酒場での用心棒バイトは金にはならない分、人気は今ひとつだが実績作りにはなる。


更に賄い付きとまでなれば幸いである。木剣(木刀)を持っている変な奴と気に入られ、マスターにこき使われている。


そこへ通ってくる変な客もいる。



「聞いてますか、アーくん。最近弟が冷たいんですよぉ〜」


「聞いてる聞いてる」


「アーくんも冷たい〜」



ブラコンの貴族学園一年生…つまりは、後の伯爵夫人である。絡み酒がウザいこの国の第三王女である。お忍びで通ってくる…お忍びとは?


いくら成人になったとしても学生が酒飲んでいいのかと問いたいが、王家にそんな口聞いたら首が飛ぶ…但し、向こうは俺を友人と思っているようで悩みや愚痴をよく話してくる。恋愛相談とか振ってくるなし。


まあ、その甲斐あってか、このミリスベル・フォン・アレモニア王女には婚約者が出来た。アスラーン・ヤーマンである。裏切りそうな名前…


まあ、いつもミリスベル様が飲み潰れたくらいにやってきて抱えて帰ってるから、王家からの信頼も厚いんだろう。知らんけど…


今更ながら、男に絡まれてるの助けるんじゃなかったとは思う。仕事だから仕方ないけど…


それで、こっちに絡み酒を毎日させられているのは悲劇だ。お忍びだし、俺が近くに居るからと護衛の私服近衛とかも酒飲み出す始末…あかんやろ。


絡み酒が無ければ、美少女なのだが。原作では福祉の心ある女性になるはずなのだが…この姿を見ると幻滅した。恋愛相談で「そんな奴じゃなく俺を」とか言いたくなかった。言わなくて良かった。



「それでも、妹は可愛いんですよぉ〜…あはぁ…」


「知ってる知ってる」



もう何回聞いたか。家族自慢ウゼェ…「ウチにはキングコングとゴリラ夫婦とインテリ眼鏡夫婦と美少女二人居ますけど何か?」って返してぇ…


二年になったら夜回り始まるから、出来る限りこのバイト減らそうと決めた。今決めた…


だが、一度出来た縁ってのはなかなか解消出来ないものであると知る事になるとは思い至らなかったのである…ぐぬぬ。

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