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プロローグ
「きゃあああぁぁあ!!!!」
「助けてくれ!!誰かっ!ああっ!ぎゃあぁぁ!!!」
火の城と化した中、人々が逃げ惑う。
ある者は刺し殺され
ある者は死してなお身体を壊された続け
ある者は炭になり始めていた
その惨憺たる光景の中、一人の男と一人の女がいた
「姫様!!お逃げください!!」
「源一郎!!」
既に周りに味方はおらず。
烈火の炎、そして敵の獣のような咆哮が四方から迫ってくる
この異常な状況下にもかかわらず、この場に相応しくない優しげな顔で男は笑う
姫を安心させるためだけに
「 あなたは私が守ってみせます 」
「 この命に代えてもーー 」