罪
とても冷たく、心地よい風が体を吹き抜け次の瞬間、激痛が走った。俺は死んだみたいだ。死因は転落死。けして、間違えて落ちたわけではない。自ら身を投げたのだ。俺はいじめられていた。毎日毎日毎日蹴られ、お金をとられ、私物を隠され我慢ができなかった。辛かった。そしてあいつらが殺したいくらいに憎かった。「あぁ神よ俺を今すぐ生き返らせてくれあいつらを殺すために、、、」俺は強く願った。
いつもの天井。いつもの乾いた部屋。物音1つしない家。なぜ俺はここに、、。昨日俺は死んだはずじゃ、、、誰もいないはずの部屋から声が聞こえた。哀しそうな声で語りかけてきた。「タクヤ、お前の願い1日だけ叶えてやった。1日たてばお前は死ぬ」そして声は聞こえなくなった。それが誰の声だっていい。笑いが止まらなくなっていた。しばらくの間、腹を抱えて笑った。そして、不思議と頭がすぐに回りだした。すぐに高校に行く準備をする。ここから俺の短い2度目の人生が始まった。復讐するためだけの。自然と気持ちが高ぶった。「そーだ!俺を助けなかったクラスのやつみんな同罪だあぁ。みーんなころそぉ、、俺を特に可愛がってくれた2人はそう簡単に殺してやらないけどな。」1人で大声で喋りながら家を飛び出して行った。