6話 シロの封印解除
少し短いです。
エンシェントメタルスライムが俺たちの前から逃げだしてすぐ俺はシロに対して、封印の解除をしてみた。
解除の仕方は、普通に頭で念じることでできた。
「おぉー」
シロの身体が光ったかと思うと、そこにはさっきまでのかわいらしい姿から一変、凛々しい姿の白い大きな虎になっていた。
「シロ、乗っても大丈夫か?」
俺がそう聞くと、シロは小さく頷く。
俺は屈んだシロにまたがって、セイは俺の前に、シュイは俺の肩、クロは俺の頭の上という何とも変わった配置でシロに乗る。
「じゃあ、シロ。追いかけようか」
俺がそう言うとシロは足に力を込めたかと思うと、次の瞬間にはかなりのスピードで走り出す。
何かの力が働いているのか、全然落ちそうになることはないし、あまり風も感じない。
感覚的には新幹線で窓の外を見ているときの風景をかなり速くした感じだった。
俺はこれは移動するのに便利だなと思ったが、シロのステータスを見るとMPがどんどん減っていっている。
MPが尽きると元に戻ってしまうみたいで、さらに一度変化して、元に戻ると最低一日は再度封印解除ができなくなるみたいだ。
「今後は使用する際は気を付けないといけないな」
気軽に封印解除をして肝心な時にできなかったら、もし、どうにもならない敵が出てきた時に困ってしまうからな……。
そんな事を考えているとエンシェントメタルスライムが見えてきた。
どうやら、止まっているようで、シロはエンシェントメタルスライムの背後に一瞬で到着し止まった。かなりの距離走ったのだが、この大草原まだまだ先が見えない。ちょっと広すぎじゃないだろうか?
「逃げるのはもう終わりか?」
俺はエンシェントメタルスライムの背後から声をかける。
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