表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/30

2話 眷属召喚

(とりあえず、ここがまだ安全と決まったわけじゃないからな。さて、どうするか?)


そんな事を思っているとふと、エクストラスキルの【眷属召喚】というのが気になった。


「眷属か……。俺が召喚する眷属ってどんなのだろ?」


俺だって中二病とまではいかないまでも、少しは漫画やアニメの主人公に憧れることはあったし、今のこの状況を楽しまないと損だと思う。


(まぁ、基本は元の世界に戻る方法を探しつつ、この世界でも生きていけるよう頑張るしかないか…)


正直元世界に未練はあるが、戻る方法が現時点でわからないなら、考えるだけ無駄である。

それなら、少しでも今この状況が変わる何かがほしい。

そんな事を考えながら、俺は【眷属召喚】を使ってみることにした。


「【眷属召喚】」


使用方法がわからないので、とりあえずスキルを使う意思をもって、スキル名を口にしてみた。

すると、


〖<エクストラスキル>【眷属召喚】を使用します。本当によろしいですか?〗


といきなり頭の中に声が響いた。


「これがいわゆる世界の声ってやつか、もちろん、はい、だ」


〖召喚される眷属はスキル使用者の記憶を元にランダムでうみだされますが、強さ設定はどうされますか?〗


「強さを選べるなら、そりゃ最大でお願いします」


〖スキルを使用すると、召喚した眷属はスキル使用者に戻すことができません。それでもよろしいですか?〗


俺はそんな世界の声に少し疑問を覚えたが、そのままスキルを使用することにした。


「大丈夫だ」


〖了解しました。スキル使用者『コウキ・タツノミヤ』のMP100000を使用して【眷属召喚】を行います。

『コウキ・タツノミヤ』の記憶を検索…………。該当数種あり。

MP100000を使用しての眷属召喚は世界のバランスが崩れる恐れがあると判断します。

該当眷属候補に四身一体の存在を確認。スキル実行を行います。〗


世界の声が、そんなことを言うと、目の前に10mほどの大きな魔法陣のようなものが出現する。


「おいおい……。さすがに大きすぎないか?」


眷属として共に行動するのに大きすぎれば行動に支障が出る。

強さを聞かれて最大と答えたが失敗だったかもしれないな、と考えながら見ていると、体にすごい脱力感を覚え、尻餅をついてしまう。

すると魔法陣の発光がより一層強くなったかと思うと、魔法陣の中に4つの影が見える。

そして魔法陣が消えて、あらわれたのは4匹の獣?だった。いや、魔物?か。

鳥、猫、亀、そして、竜だった。

鳥は、羽の色が赤く、猫は身体が白い。

亀は全体的に黒く、竜は身体の細長いタイプでこちらは身体の鱗の色が青色だ。

そして、驚くべきはそのサイズだ。なんと、一番大きいのが、竜でだいたい1mくらい。

一番小さいのが亀で普通に頭の上にのせても問題ないくらいの小ささだ。

鳥は日本にいたころの鷹より少し大きいかなと思うぐらいで、猫は普通のサイズだ。


「…………」


そう、あれだけ大きな魔法陣だったのに出てきたのは小さな、そして見た目ものすごい可愛い4匹の俺の眷属だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ