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与謝日記 The last chance  作者: 浅キチ
2/12

愚連隊バラード

朝のホームルーム、俺は教室の後ろ側の席で机にベットリと張り付いていた。

「コラー、起きなさいよ真」

 呆れっ面で背中を押してきたのは美里だった。力づくで起き上がると、やはり目蓋が重い事に変わりがなかった。

 目蓋に重りでも付けたのかと思うくらい閉じやすい状態だった。今日は学校に来て失敗だ、と今朝もはや何も考えずに支度をした自分に伝えたい。

「ちょっ……アンタ、何よそのクマ! 大丈夫?」

「………大丈夫に見えるか………」

 俺の気分はボロボロだ。

 本当に一夜漬けで読むとは思わなかったよあの研究書。死ぬほど分厚いし字が小さいし読みにくいんだよ。

 もう何割理解したか覚えてねぇー。チクショー、徹夜に良い事なんてねぇよやっぱ。こんなにも死んだ魚の様な気分になるし、そもそも顔に出てるし。


 その次に、ユリも来た。

「だ……大丈夫? 与謝野くん。保健室行く?」

 あぁ……できればそんな寄り道はせず真っ直ぐ家に帰りたいところだ。俺は少しベッドに寝れば済む気分じゃねぇんだよ。あと十二時間……いや、二十四時間欲しいくらいだ。もう勘弁してくれ。何で今日学校行ったんだよ俺。

 それにしてもユリはいつも優しいなぁー。まるで天使のようだ。でも他の男子からの視線が悪魔を通り越した嫉妬の炎が感じられるからある意味疫病神っつっても過言じゃねぇんだよなー、ごめんなー。

「アンタ徹夜でもしたの?」

 美里がそう聞いた。

「………あぁそうだ」

「勉強? ……はする訳ないか。テレビでも見てたの?」

 さり気なく酷い事サラッとかましてサラッと回収してんじゃねぇよ……。ネカフェにテレビねぇよバカァ……。

「ほ……本を読んでたんだよ……。あまりにも面白すぎて夢中に読んでて気が付くと日が上がってたんだよ」

「アンタが……本? 漫画?」

「漫画じゃねぇ……小説だ」

 その途端、美里は驚異的な悲鳴を上げた。

「あ……アンタが、小説を、読書?」

「……わりーかよ」

 悲鳴の次は爆笑。コイツ忙しい奴だな。

 こちとら苦労してココまで辿りついたってのによ。ホント血も涙もねぇ女だ。


 ユリが話を転換した。

「あの……みーちゃん。昨日、一応真くん、私たちを助けてくれたんだしさ…」

「えっ………まぁ……」

「お礼くらいした方がいいんじゃないかな?」

 正直言おう。もはやあの喧嘩沙汰など今の今まで記憶に残っていなかった。

「あ……ありがとう…昨日は」

「えっ。あぁ、うん。別にいつもの事だし」

 珍しく美里の素直な態度に俺は思わず圧倒された。


 一方、隣でボーっと座っている千春の姿が気になる。


 つーかコイツ昨夜俺にあんな分厚い本読ませといて今朝俺がぐったりしても何の気遣いもなくスルーしてたよな?

 マジ意味わかんねぇ……ボーっとするくらいなら話しかけることぐらいしろっての……。


「おい千春」

 美里がそわそわし、ユリがそれに対応している間、俺は千春に声をかけた。

 そう、丁度目の前で彼女を名前で呼んだ。

 当然この2人は思っただろう。『いつの間に名前で――』と。

「……何だい」

「この本、返すわ。面白かったぜ」

 俺は分厚い本を彼女に手渡した。

 そこでもなお、妙な視線を感じる。

『――えっ!? いつのまに貸し借りをする関係に――』

 あー腹立つ。視線で言葉を伝達すんな馬鹿野郎。

「そう。でもアレは決して面白い本ではないよ」

 分かってるよ……でもココで詳しい感想を言ったらこの2人にますます変な目で見られるだろ? それを頼むから察してくれよ……。

「それより、少し付き合ってもらえるかしら」

 急に千春は俺の手首を掴んで廊下へ連れていかれた。


 ……もう誤解される事ばっか。


「んで、何だよ」

「そろそろ来るわよ」

「あ? 何が?」

「バラードの連中だよ」

「分かんねぇだろそんなの」

「分かる」

「理由は?」

「女の勘」

 全然宛になんねぇけど、確かに窓の奥から妙な足音がかすかに聞こえてくる。


 パリィン!


 俺のクラスの窓が割れた。生徒の悲鳴が学校中を覆った。

 教室中の窓が一斉に割れ、破片はあらゆる方向へと飛び散った。生徒の頬、腕、至るところにその破片は切った。


 しまった……! 怪我人が出なければいいが……。

「大丈夫ユリ!?」

 美里が心配そうにユリの背中を撫でている。よく見ると手首に破片の跡が付いている。

 何つー非常事態だよチクショウ……! どう考えても野球部が事故で窓割っちまったって内容とは考えずら過ぎる……。


 心当たりはただ一つ。奴らしかいない。

「おーい! 暴力女ァ! 出てこいやボケェ!」

 窓越しから下を見ると、五、六人の鉄パイプを持った連中が校門を通り越して物を振り回していた。

 アホか……警察来るぞ……。

「さっさと出てこねぇとテメェのお友達、ぶっ潰しちゃうよぉ~!?」

 叫んでるのは多分幹部だ。今の所リーダーっぽい男は見当たらない。

 だがさすがに内の生徒に危害を加えられると厄介だな……。

 ユリは怪我してるし、美里は動揺してるし、その他大勢はパニック状態だし、千春は何してんだ!?


 ………走馬灯が映った。


 ――彼女を守ってくれ――


 教頭から頼まれた事を思い出し、俺は自分が今何をやるべきかを把握した。


 ――俺のやるべき事は、御手洗千春を死守すること。今、彼女は教室で見当たらない。廊下へ行っても見つからない。

 つまり行先は1つ。校門前、バラードの連中の元だ。


「へへへ……本当にココに通ってたんか……」

 幹部の一人が千春をニヤニヤと笑う。

「だから何? 君たちがココに来る理由が分からない」

「はぁ? なめてんのかお前? んなもん俺らがテメェをぶっ殺してぇからに決まってんだろぉ?」

「なら私が学校を終わらせてからにすればいい」

「んな待てる訳ねぇだろうが! マジでふざけてんじゃねぇぞクソアマ!」

 男は千春の胸ぐらを掴み、いつでも殴れる体制を作った。

 ……女に手上げるほど屑だったとはなやっぱ……。


 さて、コイツラがどういう連中かが今一度はっきり分かったで、行ってみるか。

「ギャングがうちに何の用だよ?」

 昇降口から出る際に俺は大声でそう聞いた。

「………アァ?」

 連中は一気に俺へと焦点を合わせ、千春を引き離した。

「テメェこそ俺らの事情に何の用だよ? 女助けようとかバカな事考えてんじゃねぇだろうな?」

「助ける助けないとかの問題じゃなく、俺は授業の邪魔か邪魔じゃないかを判断した結果、数々の生徒を混乱させたことにおいて決定的に学校に侵入するゴキブリと判断した。つまり、今ここで撤退しない限り、俺がお前らを処理する」

 最高に遠まわしなヒーロー台詞だ……。正当な事を言えば皆から勘違いされる恐れがあるんでな……。

 幹部の一人が更に罵倒をかけた。

「テメェ、バラード舐めてんじゃねぇぞコラァ!」

 やはりコイツラ、愚連隊バラードだったか。これで間違いねぇ。

 コイツラを処分すれば俺に絡む者もいなくなれば、千春を無理して守護する必要も無くなる。


 つまり、一石二鳥――。


「俺らはテメェみたいな馬鹿と、この世間知らずのアマを思い知らしてやろうと思ってんだよ。要するに、テメェらが潰れれば俺らは他に危害加える必要がないって事なんだよ! さっさと死ね!」

 ふぅ……何てうざったい言葉だ。

 俺は基本、自分が助かればそれでいいとか思っている人間だ。だが助けろと言ったら助ける。

 だから俺は、自分と自分が頼まれた者を守り抜くことだけを考えていればいい。

 死ねと言われて死ぬ奴がいるかよバカ野郎……。お前らこそ典型的な世間知らずじゃねーか…。


 ドカッ――!


 次々と愚連隊の男達が倒れて行く。


 何があったと思えば、千春がためらいもなく奴らをコテンパンに蹴り飛ばしているではないか……。


 さて、俺も参戦するか――!



 と、その時。


 真横から黒く細い何かが勢いよく回転してこちらに来るのに、俺は気付くのが少し遅かった。

「イッ――!」

 頭にかすれた程度だったが、よく見るとそれは鉄パイプだった。


 なぜだ? 奴らは正面にいるはずなのに、まだ校門から誰かいるってことか……!?


「もうちょっと下かぁ~……」

 校門前の方を振り向くと、ラッパ風の俺と同い年くらいの男がニヤニヤと悪い笑みを浮かべながら突っ立っていた。

 白いイヤーバンドをつけ、ダイナミックで爆発的なドレッドヘアー。そして唇の下にはピアスがついていた。


 ……誰だコイツ――。


「あれ? 痛くねぇのお前?」

「………お前の髪型を見てる方がよっぽど痛々しいわ。誰だオメェ?」

「受けるわーお前!」

 まさかコイツもバラードの一員――か? でも何か不自然だ。

 何で後から一人で来てるんだ? そんなに時間にルーズな舎弟なのか? ていうか何でこんなに楽天的で、余裕かましてんだコイツ?

「あぁ俺? 俺かぁ……」

 何を躊躇してんだ?

 自己紹介ごときに――


「そういや、ヘッドのお出ましなんだ」


 ――!?


「……早くそのバラードのアタマ呼べよ」

「違う違う。この俺様がバラードの王様なんだよ! いやー、あんまり好き勝手動くと自覚できんくなるわなーホント」

 男は親指を自分の方へと堂々と指した。

 こんな奴が頭か……。この愚連隊も早々終わるな。

「おい千春、コイツ見たことあんのか?」

「……うん。あのドレッド頭は里宮純二。ヘラヘラしてるけど、あー見えて容赦ないから油断しないで」

 容赦ない? こんな楽天的な奴がか?


 いや……奴は豹変した。表情には決して浮かべていないが、言葉がそう語っている。

「まぁアレだアレ。どうやらコイツラお前ら二人を狙ってた訳なんだよな」

「そうだ。お前の命令か?」

「ハハハハ! オメェ面白い事いうよな! たかが学生にノシられたぐれぇでこんな事するかよ!」

「じゃあ何で親玉がココに来てんだ? 何で俺に武器当てた?」

「安心しろよ。テメェらをぶっ殺しに来たとか、んな高校生みてぇな事考えちゃいねぇでよ」

 何でお前と同じ年風なのにこんな事言われなきゃいけないんだよ……。


「えーと、お前……お前だ」

 里宮は千春の方を指差した。

「お前、俺の女になれ」

 ………は?

「んで、お前。金髪は俺の右腕になれ」

「ちょ……ちょっと待て。言ってる事が理解できない」

「小学生でも分かるじゃねぇかよ。俺はお前を仲間にしてやるっつってんだ」

「理由を述べろ。言っておくが俺はお前の下につくつもりは一斎ない」

「さっき物投げた時にお前、必然的に避けたろ? ありゃ普通の人間ができる行動じゃねぇよ。何だ? ボクシングでもやってたか?」

 未経験者だ。


「んで、そこのポニーテールした姉ちゃんは、『単にタイプだから』って理由。これで理解したろ?」

「出来る訳ねぇだろうが。お前現代の高校生、いや小学生以下の知能だよ。人が嫌がる事をわざとするとか小学生以下だ」

「ははは、テメェはそれに対して嫌がってるって事か……」

 一方千春も後ずさりをしていた。

「私も真の意見に同意する。やはり里宮の考えている事はどうかしている」

 やはり? コイツ前にもこんないかれた男と関わったことあんのか?


 多くの生徒は窓からこの修羅場を伺っている。教師が来るのも、時間の問題だな。早めに取り押さえないとまずいぞ。

 千春には手元の腕時計に指を軽く叩いて合図した。時間の問題だと。

 彼女はコクリと頷いた。

「里宮、こういう事にしないかい?」

「あ?」

「時間が足りない。里宮は私か真のどちらかを指名し、決闘する」

 世間一般の不良からすると、これは『タイマン』ってとこだな。要するに今千春はこのギャングの親玉にタイマンという挑戦状を申し込んだということだ。

「おもしれー。でもお前は女だから体格に差があるし、そこの金髪とするか」

 さすがにコイツは女に手上げるほどの屑ではなかったようだな……。


 俺は前に足を踏み入れ、里宮という男も前に進んだ。

 そこはもはや決闘上。土俵と同じだ。


 校門前か……。早めにケリつけるか。


 久々の一対一の決闘だ。俺がどんぐらいの『化け物』か『人間』か、試みる機会でもあるな。


「いくぞコラァ!」

 お互い罵声を放ち、それが勝負のゴングと同様と化した。

 里宮は最初に跳び蹴りを放った。


 そう、大抵の初心者はこうやって先手を繰り広げるもんだ。俺はそういう奴らを数多く見てきている。

 ヤンキー漫画じゃねぇんだよココは。

 俺は余裕だった。


 足の裏が俺の顔面を目がけて真っ直ぐに来る。が、それに合わせるかのように左に頭を『移動』させる。

 同時に俺の体は前へ進んだ。足を前に出したのだ。

「なっ……!」

 左腕を大きく振りかぶり、俺は奴の鼻を目がけて大振りした。


 その拳は見事に鼻の先に直撃した。そう、完璧にだ。

 鼻の先に当たり、その神経は鼻の根にまで通じ、最後に顔全体にまでその威力は通宅した。

 そしてそれにつれて体も吹っ飛んだ。


 だが、俺には見えた。殴ったと同時に拳からわずかに蒼い煙のようなものが噴出したのを。

 並みの喧嘩ではない、という事を今どれだけの人間が思っただろう。


 俺の殴打一つで十メートル以上も、その男は吹っ飛んだのだ。

 自分でも分からない。利き手は右だぞ。左で、しかも形勢を整えていない状態で殴ってもこの威力だ。

 一番驚いたのは他ならぬ、俺自身だ。


「て……テメェ……、何でそんな強いんだ……」

 地面を這いつくばり、息を切らしながら里宮は言った。

「知らねー。お前が弱かっただけだろう」

「ふざけんな……絶対今のはオカシイだろ……!」

 そう、可笑しいのだ。

 俺は実質、コイツが弱いから俺が勝ったとは思っていない。俺が異常だからコイツが負けても当然だったと認識している。

 俺が強いから、という自己尊重ではない。『異常』という嫌悪な言葉で自分を下げているも同然だ。



 …………まぁいい。これで勝ったことには変わりねぇんだ。


「コラー! 君たち何をしとるかぁ!」

 教師の大群がこちらに罵倒しながらやってきた。

「君たち高校はどこだ!? 内の高校に泥を塗るつもりか!」

 体育の教師が里宮とその他倒れている男達を無理やり校門から出し、最後に俺の元に来た。

「お前、こんな事してタダで済むと思ってんじゃないだろうな?」

「………へーへー。停学でも退学でも何でもどーぞ」

 報われない。やはり報われない。

 昔からこういう立場の人間だから仕方がない。分かってんだよ。どんなに状況を救おうが、やってる事が暴力ならば世間はそれでも偏見を持つ。

 それが現実、そして世の中の仕組みだ。

 漫画やドラマみたいに、追い払ったらヒーロー扱いだなんて、夢のまた夢の先に過ぎない。

「ちょっと待ってください!」

 ふと横から、千春が来た。

「真は何も悪くない。あの連中を追い払ったのは真です」

 バカかこの女――。

 そんな余計な助けをしたらお前まで――。

「ほう? お前、この与謝野真という生徒をかばうつもりか?」

「かばうという問題ではありません。この男は根本的に悪くないんです。その男を今、しかるべき相手ではないと思います」

 必死に意見する中、教頭が駆けつけてきた。

「先生、ココは私が話をつけるので、君は早く授業の方へ戻ってくれ」

「でも教頭……」

「ちゃんとケリは付けておくから」

 仕方ないと思ったのか、体育の教師はそっけなく運動場の方へと戻った。


 教頭は俺の肩を抑えた。

「よくやった。お前は状況を見計らう能力を持っている」

「……はい?」

「『我慢』をすれば、彼女に危害があったのかもしれない。だからあの時お前が奴らを追い払ったのは正解の選択だ」

「……はぁ」

「お前は彼女の救世主だ。今回は特別指導という事で他の先生たちには話をつけておくから、これからも頑張ってくれ」

 ……なるほど。そういう事か。


 俺は今、決して報われた訳ではない。

 もし俺があの時の放送の呼び出しを断っていれば今頃、退学だったのかもしれない。

 つまり報われたのは千春の方だ。


 俺と千春は教室へ戻った。

 ドアを開けると同時に歓声が上がった。

「与謝野! 見直したぞ!」

「あん時お前が行かなかったら俺らもどうなったか分からねぇんだ!」

「ヒューヒュー救世主!」

 あぁうるせぇ……!


 美里が来た。

「……大丈夫?」

「ん………まぁな」

「違う! アンタの身体じゃない! アンタの頭の事よ!」

「え!?」

「バッカじゃないのホント! わざわざあんな連中に立ち向かうなんてさぁ!」

 この女……マジムカつく!!

「あぁそうですか! 俺が行かなかったらとっくの昔に内の学校の生徒は何百と死んでたわ!」

「アンタがいかなくても先生たち呼べば良かったでしょうが!」

「アイツらどんだけ遅れてきたと思ってんだよ!」

 美里はなぜかそこで、下を向いた。

「……でも、まぁ、ありがとうね。一応ユリの仇でもあったし……」

「ん………あぁ、そうだったな。アイツ怪我大丈夫なのか?」

「保健室行って包帯巻いてもらってる」

「そうか………。後で行ってみるか」


 ………報われない事もないか。



 こうして愚連隊バラードとの抗争は終わり、学校の一命は取り押さえることができた。

 俺や千春は奴らに毎日絡まれる事もなくなったし、学校も救われた。


 ……そう、一石二鳥だ。


 だが世の中はそう甘くない。

 御手洗千春がどういう人間かを俺はまだ把握しきれていない。彼女は一体何を考えてるんだ?

 なぜあんなにも喧嘩が強い? 何か習っていたのか?

 俺でも驚く格闘技術だった。


 あの抗争の最中、俺は彼女の活躍をこの目で見た。アレは里宮との決闘がもし彼女が指名されたとしても、彼女が勝っただろう。


 時は過ぎる。

 そう、明日もまた。



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