表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/13

第2話


 玄関のドアノブにアイスがひっかかっていた。


 こんなことって、ありますか?

 わたし、病人だったのかな……。それで心配して、友達が玄関先までお見舞いに来てくれた……?


 いえ、わたしは真実を知っています。

 これはストーカーさんの仕業です。


 ストーカーって優しいんだか、卑劣なのか分からない。どっちかに傾いてほしいけど、傾いてくれない。


 そしてわたしのストーカーは()()()()()()


 同性に好かれるなんて、人生で初めてだ。


 だからといって、わたしは同性が好きなわけでもない。


 はぁ。ガチャガチャガチャガチャ、煩かったな。


 そんな考え事は一旦置いといて。


 問題はアイスだ。


 きっと嫌がらせのつもりなんだろうけど、アイス好きのわたしにとってはご褒美だった。しかも中身は特に好きなストロベリーアイス。


 でも、ちょっと不安だった。

 わたしは浮かれて調子に乗りませんからね。警戒心は簡単に捨てません。


 なにか悪いもの――毒とか、睡眠薬とか、媚薬……とかが入ってないか、確かめないと。食べれない。


 友達呼ぶ、か。


 でも当たっちゃったら、友達かわいそう。


 わたしは複数の友達に連絡して、家に呼び寄せた。


「どしたの? 紗香さやか

「玄関のドアノブにサーティワンのアイスが入った袋がかかってたの」

「どういう状況?」

「自演はやばいよ。つまんない」

「いやいや、自演じゃなくて。わたしが好きな人が置いていったの」

「???」


「……だから、試しに食べてくれない?」


「「「無理」」」


「じゃあ、一緒に食べよ」


「い、いいよ……」

「死んだら責任取ってね」

「……」


 ぱくり。


 普通のサーティワンのストロベリーアイスだった。眠くもならなかったし、健康被害もなかったし、変な気分にもならなかった。


 ストーカーは一体、なにがしたいんだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ