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牡丹一華の恋

牡丹一華(ぼたんいちげ)が風に吹かれ。

黒髪がヒラリと(なび)いて、目を塞ぐ。

左耳に掛けた朱色のアイデンティティー。

その飾りが、貴方を求める。

正午、風が通り過ぎる。

制服を纏う貴方は同じ香りがする。

澄んだ目と閉じた目。

冷たい風が流れ込む。

耽美的世界(たんびてきせかい)に連れてく貴方。

無自覚で恨めしい。

貴方の寂しそうな微笑みから逃れられない。


私は風と血の世界に生きている。

だから、朱色に惹かれる。

私の欠乏感を満たしてほしい。

不安に揺れて震える手を握る。

さめた目で見つめる。

退廃的世界(たいはいてきせかい)に逃避する。

あなたがくれた暖かみ。

外の残酷さで冷やされる。

悴かじむ体を抱きしめて。

退廃的世界(たいはいてきせかい)の暖に浸る。


落ちた牡丹一華(ぼたんいちげ)

貴方が落とした雫はどこに。

わからない、わからない、わからない。

出会いはさよならの意。

人生は、さよならに満ちている。

さようならを、牡丹一華の君に。



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