#1、謎
全然書く気がなく、一切手をつけず放置していました。いないとは思いますけど、続きを楽しみにしていた皆様、ごめんね☆ 間違えました。投稿遅れてごめんなさい_|\○_
あくまでも趣味なので、忙しかったりするとまた、また遅れるかもしれないです。でもやる気がなかったで、書かないというのはなくそうかと〜
「わっ」
目の前にあった、マイク、デスクトップのモニター、つけていたヘッドフォン、座っていた椅子はなく、その場に立っている。椅子やヘッドフォンが無理やり取られた感覚はない。今までの時間まるまる飛んだかのよな感覚に襲われた。「きがづいたらそこにいた」これ以外言いようのない状況であった
....え?
困惑。あたりには夢で見た光景と全く同じ建物と、ボクと同じようにこちらにいきなり飛ばされたと見れる人達がいる。驚いているものが大半だが、中にはこの状況に慣れている様子の者もいた。ざわざわと騒ぐ周りと一緒にざわざわしていると、ふと一部のざわざわの対象を悟る。
....あれ、ひょっとして....?なんか....うん。目線がこちらに....。
冷や汗が頬を伝う。
視界の端にこちらに向かって歩いてくる、靴のようなものが見える。大きく見えてくるにつれて、足音も大きくなっていき、鼓動も大きくなり、テンポが上がる。
「八板 来夢....さん、ですよね?」
知ってた。
そんなに有名ではなかったはず。ぱっと顔を見てあれ...?この人、と感づかれたことは一度もない。そんなに有名じゃないのだと認知していた。だが、思い返してみる。配信の同時視聴者数の平均は7千人行くかいかないかくらい。これは、決して少ない方ではないのだ。他の大物YouTuberや、企業勢Vtuberなどのチャンネル登録者数、配信同時視聴者と比べて自分はまだだなのだと、そう思っていた。
けど違った。周りに縁がなかっただけ。知らなかっただけ。街を歩けば人だかりができるなどという異常者と比べてはならないと、認識し直した瞬間だった。
今日の夜に夢でたんですよ
9:00にはテレポートするって!
青りんごさんの少々誤字を含んだコメントが声をかけてきた女性の声を元に創り出した架空の声で読み上げたものがループ再生される。同じ場所にいる。ここに。飛ばされてきている。青りんごさんも
「青りんご......さん??もしかして」
「ああっ。本物....ッ。やっぱり、可愛いーーー!!名前ほんとに覚えてくれてる!!あ、あたし、「青りんご」です。まさかこんなところで会えるなんて光栄です!!!」
こんなところでは会いたくなかったよ!
熱と愛のこもったキラキラした目に押される。1歩後ずさったのは別に引いているわけではない。勢いが半端ない。こんな熱烈なファンがボクにもいたという嬉しさとか、リアルであうのはストーカーとかの問題で危ないと聞いているがまあ有名じゃないし、と流していたついさっきまでの過去自分を殴ってやりたい気持ちとか、いろいろ混ざって変な感じがする。
「あはは....ありがとう、 」
「『...hは....ありがとう、 』この録音、大事にしますね」
身の危険を感じた。
「う、うん。うん?どういたしまして??」
「通知にしようかな...あ、でも目覚ましに設定すれば朝に強くなれますね。そうなると、おくすりの時間のアラームも変えちゃえば、忘れることは絶対なくなりますね。あっ、もう、いっそ全部変えちゃいましょう!」
あらゆる通知の音を私の声にするらしい。配信のもを切り取ればいいのでは。それに、とっさに録ろうと判断したためか、「あはは」の途中から録音されている。それに、録られているとは思ってもいなかったので、声質も悪い。これを使われているところを想像すると恥ずかしくてしょうがなかった
「それぐらいするなら、録り直させて!?」
勢いに任せて、ボクは言った。言ってしまった。
「....え?いいんですかっ??ありがとうございます!!ぜひ!お願いします!!!」
墓穴ほってしまった。
こうなってしまうと、1人だけ特別というわけには行かない。しかたない。録音を商品化するか....。ボクの声に価値があるとは思えないけど。
取り敢えず、このことを話し、事を済ませた。「ぜひ買ってね」とだけ伝えて、今回は諦めてもらった。
すると今度は、青りんごさんと他数名の私のリスナーさんがサインをねだってくるという、自体に追いやられた。どういう手口があったのかは知らない。
....今からなにか始まるんじゃないの???
緊張感とは無縁だあった。
*
サインは書いた。ボクを知っている人がこの場には少なかった、というのが不幸中の幸い。せっかくのファンを不幸と呼ぶには失礼かつ、贅沢なのだろうけど。
ぽつぽつと、テレポートしてくる人々は皆、日本語を喋っているところから、全員日本全国から集められたという事がわかる。メールによれば60人集まれば、説明が開始するとのこと。
1,2,3,4...................もうそろそろかな。
こんな意味わからない状況で冷静でいられるボクが怖い。元気100%の青りんごさんはもっと怖い。なんなのだろうか。サインをしたあと、何回か会話を重ねるうちに仲が深まったようで、リスナーはみんキャーキャー叫んだり、生きててよかったと手を合わせ神に感謝をする動作は減り、雑談をしていた。友だちができた。というべきだろうか
テレポートが止む
人口密度がすごい。感想はだいたいそれだけ。
「...ぎゅうぎゅうっすね、 」
思わず顔をしかめていたのか、ボクに問いかけるように青りんごさんが言う。
「っ....う、ん」
結構きつい、が身動きは取れる。こんな狭い場所に、60人も集めようとするからだ。満員電車よりかはいかないけど、渋谷のスクランブル交差点ほどあるだろうか。
ボク達が飛ばされた先は、宙に浮かぶ円形の島というよりかは、床が浮いている。人工的に作られた、逆円錐上の床。端に行けば足元に空が見える。そんな落ちそうな端っこに追いやられてしまった。2,3歩ほどの余裕はあるけど、怖いものは怖い。人と人の間に隙間はあるが中央に行けそうにない。
景色を楽しむことにした。あたり一面、青空と雲ばかり。雲だけが住む空間。殺風景というよりかは、静かで穏やかで、なにかものたりない澄んだ景色。
鳥がいない。
生き物がいない、音がしない。周りに浮かぶ雲はこちらに迫ることなく静止しているように見える。
ただ、時が進む。人々の恐怖、困惑、焦る声。そして、怒り。無知が誘う感情が空気の中に入り交じる。
ここはどこ?と、再び思う。見たことのない情景、経験したことのない状況、初めてに包まれた環境だった。
そして、響く。
『──皆さん。メンバーが揃いました。』
どこからともなく、語られた文章に込められた意味。文字通り、メンバー。つまり、60人、ボクのように招待され、強制的に、人権など無視して、連れてこられた、60人。誰がなんのために、どうやってかはわからない。けど始まる。今から、何かが。ボクらを巻き込んで。
聞いたことある声だった。
「これ.....」
夢で聞いた声だ。
他のリスナーさん、イラストを一番最初に見たと言い張る「うー」さん。塾の時間帯に配信があるため、毎日アーカイブを見ている「塾タヒね」さん。名前の通り塾が心の底からキライなんだと。流石に塾タヒねをそのまま名前として読んでいるとはたから見れば変質者なので、呼ぶときは頭文字と尾文字を取って「じゅね」と呼ぶことに。
この二人に青りんごさんを加えて、この場にいたボクのリスナーは系3人。
一人を除いて、2人と目が合う。
「うん、夢にできたあの人だよね。」
「そうなの?」
塾に行っているやつの記憶力が皆無だった。覚えてないほうが普通なのか。ま、実際ボクも最初は忘れていたので言えるような立場ではない。
「そうだよ」
「夢なんて覚えないよ....。元素記号118個全部なら覚えてるけど、 」
『これから、ゲームを始めます。詳細とチュートリアルがまもなく始まります。』
「お、来た。やっとだよ....」
「ボク、両足悲鳴あげてる、」
「ガチそれ。」
「あの、元素記号118個全部覚えてることに対して触れてくるっ??」
「「自慢ウザイ」」
ハモった一言にじゅねさんは背中を丸め、「うぅっ...」と残して一歩後ずさった。
その時、音もなく空が裂けた。
一瞬で、またもざわめきに包まれる。
「....え?」
中央、この空間のど真ん中。周りの床から少し高い段差がある。床の形と同じ円状のものが、あたかも人がこれからそこに立つ前提があるかのように。その台の上にファスナーが開かれるようにして空間が歪んだ。周囲の目を集め、ざわめきの対象となった歪み。そこから人の足が生えてきた。当たり前かのように自然に繰り広げられる現象に、ワンテンポ遅れてこの状況が異常であることに気づく。
.....え、あっ...は?ちょっとまって....どういうこと...??わけがわからないんだけど、どういう状況?
困惑するなと言われても不可能だろう。
裂け目から踏み出された足は台を踏みしめ、手、腕、肩、顔、と順に他の部位も姿を現す。人の形となった。あらわになった個体を見た。距離があったため、一目で全身を見ることが出来た。
「!!」
見覚えしかなかった。
「....御機嫌よう、皆の衆。」
手を腰の前で交差し、きれいなお辞儀をした。アナウンスの声の持ち主。夢に出た人の声。聞いたことのある声。見たことのある容姿。きれいに記憶と一致した。
「私、GFGの進行を務めさせていただきます。名前は、内緒ということにしておきましょう」
......何もかもが謎すぎる...
あ、前書きで書くと長くなるので省いたものです。前の話が1前編この話が1後編というめんどくさい、書き方してます。アニメで言う、間にCMはさむ感覚で別れてると感じ取ってください。
一回でそんな長く書いてりゃ作業に時間がかかりすぎるって話