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女の一生  すべては正しくそしてなるようになる、それでよいのだ、。

作者: 舜風人

薔薇の花が咲き染めたようなかわいい笑顔の少女、


無垢を絵にかいたような純真なそのまなざし、



声だって鈴を振るような軽い響きの春の音、。



夢見たようなそのあどけないしぐさも、



頼りなげで思わず抱き留めたいような、細いからだ。



お気に入りのぬいぐるみをその胸に抱きしめていたっけ。


愛読書は、「綿の国星」と「キャンディキャンディ」そして猫十字社。



「お人形さん」、と呼びたいよな、バラ色の口元も、


指だって、、折れそうに細くって、、若い小枝のようだし。


物言いすらも恥じらいを含んだしおらしさがあふれてる。


巣だったばかりの小鳥さんのように。あくまでも若い君、


夢を見てるのかい?お人形さん。


伏し目がちに涙あふれながら、


おずおずと尋ねるのは、純愛の心、


15になった少女は夢いっぱいに、初恋に胸躍らせる。


だが


まさかこの少女が30年後、


三度の結婚・離婚の大修羅場を潜り抜けて


その結果、5人もの子供を産んだなんて誰が想像できようか?


今では、すっかりおばさん体形になり


容色は衰えてあの初々しい少女時代の面影なんかこれっぽっちも残ってはいない。


どこにでもいるような当たり前の不愛想なおばさんである。



でも?


じゃあどうしろっていうんだい?


永遠に少女でいられるわけもないのだし、


こうなるしかなかったじゃあないか。


それとも


一切結婚もしないで独身のままで老いてしまい、


やがて、両親も死に、たった一人の老後を両親の家で迎えればよかったとでもいうのか。


そうじゃないだろ?


やっぱり


これでよかったんだろ?


そうじゃないかい?



女の一生、、ということはそれを、まんま、


男の一生、と読み替えてもいいですよ、。


男だってね、

少年時のあの初々しさは

青春の肖像そのものだったのですからね、

そうして

一切の夢が終わって


無味乾燥な中年のおじさんに成り果てるのさ。


だってさ


若さはやがてあっという間に失われるに決まってるし。


だが栄枯盛衰、それも世の習い


世の必然さ。


女の一生 も、


そして男の一生も、


 すべては正しく


そしてなるようになる、


それでよいのだ、。


そうじゃないのかい?


ね?










































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